初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『セレクトセールへ行ってきた 後編?』
2024/7/23(火)
皆さん、こんにちは。ライター大和屋です。セレクトセールへ行ってきた前後編の後編を書くつもりだったのですが、先日我が愛馬カリボールが大仕事をやってのけてくれました。福島メインの福島テレビオープン、芝1200mを優勝。鞍上は杉原誠人騎手。西村厩舎での記念すべき初勝利をOP特別勝ちで決めることができました。前回3着に入ったときも嬉しかったのですが、やはり勝利の味は格別です。
断然の人気であるエターナルタイムを見るかたちでレースを進め3コーナーへ。外をまわって逃げ馬を捕まえにいくエターナルタイムを見るとカリボールは迷うことなく最内をついて直線へ。外へふられることもなく、前がつまることもなくすっぱり進路が開けて、スピードに乗ったカリボールはコーナーの勢いを殺すことなく馬場の三分どころに持ち出します。最高の騎乗でロスなく早々に先頭へ。
外から差をつめる一番人気の馬でしたが並びかけられそうになるとカリボールも負けずに伸びます。後続の追い込み馬達も出番なし、しっかりと直線も末脚を発揮し4分の3馬身差でゴール。嬉しい嬉しい久しぶりの勝利を決めてくれました。杉原ジョッキー会心の騎乗といっていいでしょう。まさにパーフェクト、こうして欲しいと妄想していた通りのレースをしてしかもきっちり一着で決めてくれました。
しかも枠順は欲しかった内枠、ちょうどよく馬場の内側が荒れてきていたのも幸いし思い通りのレースができました。西村先生のところでの初勝利はカリボールがあげてくれました。いやあ本当にここまで長かったなぁ。いつかやってくれるだろうと信じて待ち続けたかいがありました。
原因は脚元にあってそれは時間をかければ問題なくなるとずっといい続けてくださったNさんや、嫌な顔ひとつしないで預かり続けてくれた西村先生。担当厩務員の方やスタッフの皆さん、ノーザンファームやしがらきの関係者の皆さん本当にありがとうございました。一時はやる気をなくしていた時期もありましたがカリボールはここで復活してくれました。
ここでもう一発やっていただくことができれば秋のスプリンターズステークスへの道が開けることでしょう。是非とも頑張ってもらいたいですね。ようやく重賞で戦うことができる感じになりました。このままいい流れで秋の大舞台まで突き進んでいってください。西村先生、是非ともよろしくお願いいたします。
というわけで引っ張るだけ引っ張ったセレクトセールへ行ってきた話ですが、結論から言いますとバトーデュシエルの24を落札です。血統しか見ていませんでしたが、この馬のお母さんは元々山口功一郎さんの馬で繁殖牝馬セールでノーザンファームが落札しているという流れがあったみたいです。父ドレフォンで、とても可愛らしい女の子でした。
何故この馬を買ったのかというと、それは後日、改めて話したいと思います。ヒントは今回の更新の内容にも密接に関連しているとだけ言っておきましょう(笑)。落とせると思ってなかったんで自分でも驚いたのと同時に高いなぁとか思いつつ、時代の流れというものを感じております。
でもまあなかなか会えなかった皆さまと久しぶりに会えたのでとても楽しかったですし、久しぶりに北海道へ行けて良かったと思います。来年は購買実績もできましたし大手を振って遊びに行くことができそうです。
というわけでなんかグダグダな更新で申し訳ない。しかもカリボールが勝ってから一週間が経過してしまっているのもなんだかなぁという感じですが、私にもいろいろとやることがありますのでご容赦くださいませ。というわけで今年の4勝目。
これからはヒヒーンやシックスパックも控えております。畑端厩舎に転厩になったキングロコマイカイも一度使ってよくなってくるはずですので期待です。そろそろノーザンファームのイイナヅケの仔も移動の声がかかるはず。もろもろ楽しみにしたいと思います。愛馬の皆さん頑張ってください!
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。