初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『ロンジンのロンドンの表彰式』
2015/1/24(土)
【発売間近】2/14(土)、大和屋暁オーナー著「ジャスタウェイな本」が発売!
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皆さんこんにちは、ライター兼馬主の大和屋です。今回はロンドンで行われたロンジンの表彰式について書きたいと思います。ていうか表彰式、酒の飲み過ぎで顔が赤すぎて怪しすぎる自分の姿をグリーンチャンネルで見て、頭を抱えている今日このごろです。緊張しいなんで勘弁してください。
というわけでロンジンです。貧乏性の僕にとって人生でほとんど無いアゴアシ付きでの海外旅行!なんてことになればテンションはあがります。しかも自分の馬が一番で表彰されるとあれば行かねばならないでしょう。というわけで本業の打ち合わせをお休みさせていただいてロンドンめがけてレッツゴーです。
イギリスのロンドンには過去に一度行ったことがあります。遥か昔、ハーツクライが有馬、そしてドバイを連勝し、勢いに乗ってキングジョージに挑戦した時の話です。ドバイに行った際にツアーでの旅行が合ってなかったということに気付いたので、インターネットでアスコットのチケットを取ったり宿を予約したりした記憶があります。しかもアスコットまで電車で行きました。その頃はまだ旅慣れていなかったのと、ネットがここまで広範囲に普及していなかったこともあって、ほぼノープラン、というかノー情報。
食べ物がまずくて有名なロンドン。とはいえなんとかなるだろうと飛び込んだ店が、どこもかしこもことごとくまずかった苦い思い出がありましたっけ。どこに入っても本当に口にあわなくて、金さえ出せばうまいのか!と奮発して高級ホテルのレストランなんぞに突入してみましたが、そこも酷い味。中華なめてんのか!と叫びたくなるようなチャーハンを食べさせられたような気がします。最後の手段のカレーを食べてもパクチー味のカレーで一口でギブアップ。しかもバーで出て来た乾き物がしけってやがるぜこんちきしょー!
食事は全て全滅なあげく、つたない英語で切符を買って、たどりついたアスコットでは、三強対決とさんざんに盛り上げられていたのはいいが、いったん先頭に立つも早仕掛けが影響してか3着。はっきり言ってロクな思い出がありません。これをきっかけに海外に行く時は、お店の情報をこれ以上ないくらい調べて行くようになったのは成長したといえるのだろうか?
そんな暗い思い出しかないロンドンへ。今度こそしっかり調べて食べ物だけは美味しいものをと考えます。目標はトラウマ克服。本の締め切りがあったのでほとんど時間がない中、ネットでお店のリサーチをするも(ていうかそんな時間あるなら本書けよと今の僕は過去の僕に言いたい!)どの写真も茶色い食べ物ばっかりです。結局なにも見つからず。またしてもなんの情報もないままにロンドンへと突入することになりました。
渡英初日。夕方に到着したのでとりあえずはロンドン名物フィッシュ&チップスを食べようとなり、その一品で撃沈。巨大すぎてとてもじゃないが食べきれませんでした。胃もたれです。
二日目。ここがいいのではと狙って行ったお店が定休日。考えに考え安全策のカレーを選択するもどのお皿にもパクチーで撃沈。また同じ過ちを犯してしまった。あ、でも味覚が大人になったのか思ったより食べられました。
三日目。まずい、このままじゃあ前回のロンドン旅行と同じトラウマが上書きされてしまう!なんとかそれを避けようと、先日の定休日のお店に行くも、あまり美味しくなくがっかり。夜に知人と合流。あまりお腹が空いてないので、パブに行こうということで入った店がステーキハウス。でもここは結構おいしかったです。
四日目。表彰式、緊張の為に飲み過ぎ顔が赤いまま壇上へ、ただの酔っ払いでしたが、一応笑いはとってまいりました。夜はJRAの皆さんらとシーフードをいただきました。
五日目。帰国です。お昼に須貝さんと一緒にムール貝の店へ行きました。バケツてんこもりのムール貝を食べました。美味しかったんですけど、これってイギリスではなくベルギーの名物ですよね。
とまあこんな感じであまり美味しいものを食べたぞーという感じではなかったのですが、前回よりも全体的にレストランのレベルはあがっているように感じました。生まれて初めて食べたTボーンステーキはかなりの美味だったような気がします。あれ?これロンジンの表彰式じゃなくてロンドンの食事のことしか書いてなくないか?
まずいまずい。とりあえずなんか書かなければ。ええと、まあ酔っ払っててよく覚えてません。とか言ったら怒られますね。とりあえず沢山の人達がいる中でジャスタウェイが一番になってそれを褒められたのはとても嬉しいことですし、ありがたいと思いました。コメントでも言いましたがJRAの皆さんと日本のハンデキャッパーの皆さんの尽力のお蔭で、僕はロンドンへ行くことができたと思っています。本当にありがとうございました。ロンジンの関係者の皆さんのご招待のお蔭で楽しく旅行ができました。沢山観光もしましたし、恐ろしく寒い中で吸うタバコも良い思い出です。スピーチでも話しましたが、お蔭様でロンドンが好きになりました。
次回はJRAの表彰式があるのでそのネタになるかと思います。ではそれまでごきげんよう。メシネタだけですいませんでしたー。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。