初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『先週の競馬』
2015/3/25(水)
先週はオツウを筆頭に一口の馬2頭が出走しました。どれも必勝態勢でしたのでいい結果が出るのを期待し、中山競馬場まで乗り込みました。枠順もそれぞれ内目の良いところを引き当てましたし、競馬運以外のところがずたぼろな状況ですので、かなり自信がありました。しかし結果は2着、5着、2着、勝負事なので仕方ないですが、まさに“これが競馬だ”という結果でした。
では不本意ではありますが、先週の競馬を振り返っていきましょう。まずは中山8R、牝馬限定の1000万条件です。我が愛馬リングネブラ、クラブの規定で6歳の3月一杯で牝馬は引退することになりますので、今回がラストラン、引退レースとなります。
川田騎手を鞍上に必勝態勢で臨みました。上手なスタートを切り、先行、良い手応えのまま直線を向き満を持して抜け出しましたが、勝ち馬にはあっというまにかわされてしまい2着でした。ずっとこの条件では良いレースをしていただけに期待していたのですが、待望の4勝目はなりませんでした。今までお疲れ様でした。ありがとう。良いお母さんになってください。
そして僕にとっての本日のメインレース。中山9R幕張特別には現在唯一の僕所有の現役馬、オツウの出走です。休養充分で+10キロ、今まではどこか華奢でほっそりとした腹回りをしていたイメージがありましたが、馬体ががっしりしてきたような気がするのは僕だけでしょうか?いつものようにパドックで周回している時に、舌をぺろぺろしたり、僕に目線をくれたりするのは相変わらずでした。
今回の鞍上は三浦騎手、前回競馬場へ来た時に、しっかりとご挨拶をして、よろしくお願いしておきましたので、きっとやってくれるはずとレースに挑んだのですが、展開が追い込み有利にながれてしまい流れが向かない中、踏ん張っての5着。スタートが秀逸でしたので、結果こうなるのは三浦騎手というよりは展開です。
格上挑戦をやめてからの最近のレースでは、こんな感じのあとちょっとなレースが続いています。あと一押しがあれば勝つまでありそうなだけに、なんとか結果が欲しいところですね。残念ですが、春の大目標への出走の可能性は、これでほぼほぼなくなってしまいましたが、これからも頑張って、いつの日にかオープンまであがってくれることを祈りましょう。
そして3頭目、中京メインレースの小牧特別、断然の一番人気でレースを迎えたのはコルサーレ、喉に不安が出て休養をしたのですが、ちょっと被り気味の一番人気でした。
レースは好位から展開し直線、抜け出した1着馬をとらえにいきますが、届かずの2着、あともうちょいでしたが、これが競馬です。池江先生と顔を合わせた時には僕が一口持っていることを覚えてくださっていて、いつもコルサーレの話をしてくださいます。話を聞くと、しっかり馬のことを把握してどうしていくのかを一頭一頭きっちり考え、試行錯誤してくれていることがよく伝わってきて本当に心強いです。
今回は負けてしまいましたが、喉の不安は問題ないことが証明されたのではないでしょうか?今まで何度も走って掲示板を外したことは一回だけ、とても馬主孝行な馬だと思います。次こそはきっとこのクラスを卒業してくれることでしょう。
とまあ今回の更新はあまり特筆するもののない感じのものになってしまいましたが、次回の更新は恐らく皐月賞あたりのことになりそうです。当日の最終レースにオツウが出てくるかもしれないなぁ、なんて想像をしていたりしています。これから始まるクラシック、そしてG1シーズン、それが終わればPOGとイベントめじろ押しの競馬界です。乗り遅れないよう僕らも頑張っていきたいですね。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。