初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『はがいがー』
2015/10/5(月)
皆さんこんにちは、ライター大和屋です。先日オツウがポートアイランドステークスに出走しました。結果は皆さんご存知の通りかどうかはわかりませんが3着。うーん、はがいがー。ちなみにはがいがーは、どこかの方言で悔しいという意味です。人気が無かったので気楽に乗れるというのもいい材料、内枠で逃げ馬がいなさそうな状況だったので前へいったら面白いかなぁなどと妄想していた通りのレース展開。
それほど速くもならずで、してやったりな4コーナーでしたが直線に向くと勝ち馬と2着馬にあっさりかわされてしまいました。差しかえそうとする根性も見せてくれました……。展開が向いたとはいえ、おとこ馬相手にこの成績ならば次走が楽しみ、とりあえずオープンでも目処がたったとかいう言い方もありますが、とにかく「はがいがー」な感じでした。
賞金足さないと出たいレースに出られませんからねぇ。展開がはまっていただけに今回賞金加算しておきたかったぁ……。今年の秋はなんとかG1で走る姿が見たい!と思っておりましたが、なかなか競馬は難しい。次走は未定、オツウちゃんは休養に入ります。オツウちゃんいつも一生懸命走ってくれてありがとう!休む前から馬主は、次は牝馬限定戦がいいなぁなどと妄想しております。
松若騎手との初コンビで牡馬相手も3着に粘り込んだオツウ
そんな感じで先週の競馬情報はおしまいです。これからはPOGについての話をいくつかしたいと思います。まずは大和屋お勧めのハーツクライ産駒、ファンタサイズのデビュー戦がオツウの出走と同じ日に行われていたのでした。
1400芝の新馬戦、3番人気で挑んだレースは2着。4コーナーでまくって行った勝ち馬に先に抜け出されてしまい、直線追い込むも2着を確保するのが精いっぱいでした。これもオツウと同じく鞍上松若騎手。乗り方は上手だったと思いますが、今回は武幸四郎騎手の好騎乗が光っていたと思います。
やはり競馬は難しいです。1400という距離は兄のダイワマッジョーレの得意距離ということで選ばれたそうですが、もう少し長くてもいいのかなとか思ったり思わなかったり、次走はきっちり勝ちあがって欲しい!
次は本コラムの準レギュラー的存在になりつつあるお友達の丸山担さんの馬情報です。POGのお勧め馬でもありましたフレンチデピュティ産駒のデピュティプライム、デムーロ騎手を鞍上に新馬戦を鮮やかに勝ち上がりました。出遅れた上で圧勝でしたので相当強い競馬内容だったのではと思います。
丸山さんに確認したところ次走は京都のなでしこ賞とのことです。引き続きデムーロ騎手で挑むそうなので乞うご期待です。そして丸山さんのもう一頭、期待のハーツクライ産駒、エマノンはゲート試験合格です。現在ノーザンファーム信楽で調整中、すぐに入厩、デビューへ!という流れになりそうですよ。楽しみだ!
デムーロ騎手の左隣で笑顔の丸山オーナー
そして最後に我が愛馬イイナヅケちゃん、今までずっと問題なく来ていましたがちょいとアクシデント発生です。具合が悪いと聞き慌てて確認をとったところ、右前を捻挫してしまったそうです。とまあそんな感じでしばらく運動は控えておりましたが、ふたたび調教を再開しております。年内のデビューはちょいと難しいでしょうかねえ……。頑張れナヅナヅ!
というわけで今回の大阪遠征、タクシーの運ちゃんに盛大に道を間違えられたり、靴擦れがすごく痛かったり、扉に指を挟んだり、食べてる途中のアサリのスパイシー炒めを無愛想な店員に下げられたり、間違えて新幹線の乗車券を二回買ったりして並ばないでいいはずの長蛇の列のカウンターに並ばされたり、その上、払戻手数料まで取られたり、駅で見かけた芸能人が誰なのか最後までわからなかったり、朝食ブッフェに納豆がなかったりとかいろいろとアクシデントはありましたが、なんとか無事に行って戻ってくることができました。泊まった部屋が1111号室だったので絶対勝つとか思い込んでいましたが、競馬はそんなに甘くなかったということを確認した旅でした。
そんなこんなで秋のG1も始まりました。仕事も私生活も競馬も盛り上がっていければいいなと思っておりまする。ふるさと納税本、11月中旬発売予定です。皆さんよろしくお願いいたします。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。