初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『ダイオライト記念へいってきた』
2017/3/17(金)
皆さんこんにちはライター大和屋です。今週の水曜日、友人に誘われ船橋競馬場へと行ってまいりました。何故かといえば僕の友人二人、会社社長であり高校の同級生であるそうへい君がグレナディアーズを、そしてプロソフトクリーマーでありアイスマニア協会の理事である森川さんがクリソライトを持っているので応援に行こうということになり、一緒にどうかとさそわれたので、おそらくどちらか勝つであろうと計算し、おつきあいした次第です。僕は一切関係ないのですが終わった後の宴会が楽しみであることは言うまでもありません。そしてダイオライト記念、驚いたことにこの寒い季節にナイター開催なのだそう。夕方6時に到着するよう僕らは電車に揺られます。
競馬場へと到着すると先に到着していた森川さんと合流、なんと森川さん勝つ気満々の光るネクタイを着用しています。どうしたのかと聞けばナイター映えするよういとのこと。クリソライトは3連覇がかかっていたので鼻息も荒くなるのもわかります。断然の一番人気で武豊騎手は今日が誕生日、その気持ちもわかります。一方グレナディアーズは重賞初挑戦、とはいえ鞍上デムーロということで現在3番人気。できることならワンツーで決まってくれるといいですねなどと話しつつ、寒さをさけるためにスタンドの中へ、発走時刻近くまで一杯ひっかけましょうとのことになりました。
船橋競馬場に来たのは5、6年ぶりです。千葉ゼリに参加したとき以来なのでその時と様子がかなり変わっていて驚いてしまいました。昔ながらのスタンドかと思いきや、スタンド入口にエスカレーターがありました。前はなかったような気がしましたがあったかもしれません。そして中へと入るとなんというかきれいな所と汚い場所が混在しているという感じがします。きれいにリフォームされたエリアがあるかと思えば扉を抜けるとかなり古びたエリアがあったりと、なんともカオスな空間でした。
食事ができ一杯ひっかける場所がないかと僕らがさまよい歩いた結果、たどり着いたのは五階の特別観覧席内にあるレストラン寿美屋です。何故ここにたどり着いたかといえば当日の5R、寿美屋カレーにハンバーグ無料サービス賞というレースがあったからと言わなければなりません。なんという独特なレース名であり、直接宣伝が期待できそうな名称です。本当にハンバーグがサービスなのか確かめねばと思ったからではありませんが、どのくらいの人たちがカレーを食べているのか興味があったことは言わなければなりません。そんな思いを心に抱きつつ僕らがレストランにたどり着くと、やはり思ったとおり、レストランで食事をしている三組のお客さん、皆カレーを食べていました。やはり宣伝効果はあるようでした。
そんなサービスカレーに激しく惹かれてみたものの、ここで腹いっぱいになってはレース後の宴会に影響がでるので競馬場といえば定番のトンカツに、ビール、他つまみ数点を頼んで時間をつぶします。弾む会話に適度なアルコールによりレース前の緊張もほぐれつつ、レストランの極上のサービス?によりたくさんの笑いと癒しを提供された上に、切り干し大根のサービスまでしていただいた僕たちは時間一杯寿美屋での時間を楽しむと、パドックへと移動。愛馬の登場を待ちます。やはりナイターだけあってかなり寒い。寒い寒いとぶつぶつ言ってる僕をよそに愛馬の写真を撮りまくる二人。無事パドックの周回が終わると本馬場入場です。
僕らは馬主である森川さんにつれられ船橋競馬場の馬主席へと突入します。ここもリフォームされとても綺麗になっていました。が、かなり狭い印象を受けました。中央競馬と比べてはいけないとわかってはいるものの、やはり少し狭いなあ。などと思いつつふかふかのシートに体をうずめていると発走時間はすぐにやってきます。2400mのダート戦、交流重賞を目にするのもかなり久しぶりかもしれません。果たしてどんな競馬になるのかとレースに注目です。
ゲートが開くとマイネルトゥランが飛び出し、マイネルバイカが続きます。その後ろに長手綱のクリソライト、さらにはグレナディアーズ、JRA勢が抜け出し地方勢を引き離します。これはやはり中央4騎の勝負になるかという展開。たんたんとレースは流れ1周目、そして2周目の3コーナーでレースは動く、マイネルトゥランの手ごたえが怪しくなりその直後にクリソライトが進出、4角では堂々と先頭に立ちます。直線に向いても差は開く一方。圧勝いえるような勝ち方だったと思います。グレナディアーズは4着。最初の重賞挑戦としては掲示板を確保ということでまあ良かったのではないでしょうか?とソウヘイ君はいっていました。森川さんネクタイをナイター仕様にしたかいがあったというものです。
というわけで宴会です。銀座のおしゃれ焼き鳥屋で宴会です。たらふく食べてったらふく飲みました。森川さんご馳走様でした!美味しかったです。
そんな水曜日の一日、しかしまだまだ終わりません。今週は競馬関連でビックなイベントを控えております。その名もスプリングステークス(G2)。僕らの友人・丸山担オーナーの愛馬、アウトライアーズが出走、人気になることが予想されているのです。サトノアレスやモンドキャンノ、トリコロールブルーなど良いメンバーがそろっている中どんなレースをしてくれるのか期待です。今年絶好調の田辺騎手、良い騎乗を期待しております。
さあ、今週は宴会やら飲み会がたくさんありましたが、本番は日曜日。頑張れアウトライアーズ!頑張れ担さん!一同全力で応援しております!
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。