初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『競馬はやはり甘くなかった』
2017/4/12(水)
皆さんこんにちはライター大和屋です。先日は愉快な仲間たちとともにイストワールファム(牝3、美浦・古賀慎厩舎)の応援をしに大阪まで遠征してまいりました。断然の1番人気、鞍上ルメールで確勝を期した忘れな草賞。
スタートはうまく出て4番手につけましたが、徐々にさがっていきました。向こう場面、3コーナーではさらに後退、どうかなぁと思ったところでルメールが仕掛けます。いい感じで先頭集団へと距離をつめて直線、伸びてくれるかと思いきや、やはり伸びきれず4番手でゴール。
勝てばオークスと夢が膨らんでいたのですが、競馬はそれほど甘くなかったようです。ルメール騎手も重馬場が響いたとのコメントをしているようでした。友人のOさんは少し距離が長いかなぁ的なことも言っておりましたが、次走距離がどうなるかも含めてどんなレースを選択するのか要チェックですね。パドックで写真をとってきましたので掲載します。
というわけで敢え無く反省会となった宴会ですが、大阪ということで粉ものを食べにいきました。鉄板焼きのお店で鉄板で焼けるものなら肉から粉までという感じのお店です。お酒は勿論レモンサワー、次走の健闘を誓いあい宴会開始です。
まずは焼き枝豆、しっかり味がついていておいしい。次に来たのは今が旬のホタルイカ、さらにはせせりときゃべつのポン酢で味付けしたもの。他、肉とパン、やきそばにお好み焼き、やきそばはあまりのうまさに誰の許可も得ないでお代わりした輩がいるくらい。
さんざん飲んで食べた挙句、旅の疲れか寝落ちするメンバー続出の一軒目。二軒目は酒とポテトと甘いもので胃袋を落ち着かせ、三軒目はうどんのつもりでしたが、どうしてもというリクエストがあったのでたこ焼きを食べに行くことになりました。味はプレーンとソースとネギ。美味しかったような気がします。なんかもうべろべろだったような気がします。
というわけで食べたものの写真をずらりと並べようかと思います。大阪食い倒れツアー、本当に食い倒れたような気がします。体重計にはしばらく乗らないことにしました。
さて、忘れな草賞は残念な結果となりましたが、まだまだ僕らの春は終わりません。今週末は皐月賞(G1)、我らが丸山担さんのアウトライアーズ(牡3、美浦・小島茂厩舎)が出走予定です。丸山オーナーは皐月賞当日の大宴会の開催を宣言。
中間も順調でメイチの仕上げで当日に挑むとのこと。一度使って反応もよくなるだろうと関係スタッフも前走の敗戦にまったく悲観することなく本番へ向けての自信を深めているようだったと丸山オーナー自身が言っておりました。
スプリングSを前にした丸山オーナーはかなり緊張していましたが、G1皐月賞を前にいったいどんな心境でいるのでしょうか?おそらく前よりもっと緊張していることでしょう。
左から4人目が丸山オーナー 悲願のG1制覇なるか?
そして大本命と言えるであろうプロソフトクリーマーの森川さんの一口持ち馬レイデオロ(牡3、美浦・藤沢和厩舎)。楽しみとしか言いようがないでしょう。森川さん本人は毎年なんだかんだとG1出走のみならずG1勝ちを経験しているだけに今年も期待大です。
名門藤沢きゅう舎も2週連続で1番人気のレースを取りこぼす訳にはいかないでしょう。厩舎の威信にかけても万全の状態で出走させてくるはずです。春全休でぶっつけで皐月賞というのが少し不安かもしれませんが、それも予定通りの計算のうち。心配はないはずです。
3頭目はペルシアンナイト(牡3、栗東・池江寿厩舎)、こちらも名門池江厩舎、鞍上デムーロというところも楽しみな一頭です。ハービンジャー産駒はイメージ的にもっと長いところがいいのではと思いがちですが、アーリントンCを勝っているわけですから距離が短いなんてことはまったくないでしょう。
まあ僕がどうこう言うことではないでしょうけど、皐月賞はこの3頭を応援することにします。この3頭で決まったら恐らく僕はお金持ちになっているはずです。泣いても笑っても週末はあっという間にやってきます。皆に頑張ってほしいと思っていますが勝つのは一頭。良いレースを期待しております。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。