初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『産駒初勝利』
2018/6/9(土)
皆さんこんにちはライター大和屋です。ジャスタウェイ産駒が初勝利をあげました。新馬戦開始から2週目での初勝利。なかなかというか、かなり順調な感じでほっとしております。勝った馬の名はアウィルアウェイ(牝2、栗東・高野厩舎)、父ジャスタウェイ、母ウィルパワー。インディチャンプの半妹で、高野友和厩舎の所属です。
アウィルアウェイは育成の段階からずっと順調で、特にアクシデントもないまま4月の頭には栗東トレセンに入厩という恐ろしいまでの順調さ、4月の12日にはゲート試験に合格。一度、NFしがらきに放牧にだす余裕まであったという、本当に順調な仔でございました。当初は新馬の開幕週に出走かと言われていましたが、相手関係などもかんがみ2週目の1200mの芝をデビュー戦の場に、と決めたようです。
単勝1.5倍の圧倒的1番人気。一週前の調教がかなり良かったので一本かぶりの人気になったようです。ゲートが開くと出遅れ、さらには二の足がつかずに最後方。多くの人が頭を抱える中、出ムチをくれてスピードに乗るとそれほど無理するこどなく中段まであがっていきました。3,4コーナーでは手ごたえ良く大外をぶん回した上にちょいと仕掛けて先頭に立つと、ゴール前では抑える余裕も見せる完勝でした。素人目ですし相手関係がまだ未知数ではありますが、かなり強い勝ち方だったかと思います。
デムーロ騎手も良い馬だと言ってくれているようですし、高野調教師も距離を延ばしても大丈夫そう、とのコメントを残しているようなので次走はどこなのだろうかと妄想も膨らみます。
さらにはアウィルアウェイが勝利した後、須貝先生から電話がありました。自分の厩舎の馬でもないのにかなり喜んでくれてました。やはりジャスタウェイ産駒の初勝利というのは特別な感慨があったのだと思います。
アウィルアウェイ、名前の由来は『意思+道』、意志あるところに道は開けるということわざから取ったとのことです。産駒の名前を見渡してもあまりウェイとかジャストとかついていないので、良い名前なのではと思います。アナウンサー泣かせの名前なのかもしれませんが……
というわけでジャスタウェイ産駒の輝かしい最初の勝利は自分の出資馬、アウィルアウェイが決めてくれました。自分の馬や自分の出資馬も含めて順調な馬が多いです。すでにゲート試験に合格している有力馬なんかの話も耳にします。須貝先生のところにもかなり手ごたえを感じている馬が何頭もいるそうです。まだまだ今年の新馬戦は始まったばかりですが、来年のクラシックに向けて、多くのジャスタウェイ産駒に頑張ってほしいと思う今日この頃。今年、来年としっかりと活躍してもらいハーツクライの後継種牡馬として、しっかりとした足場を築いていってほしいですね。
というわけで、久しぶりに出走手当以外の賞金が入金されることになりますので、今夜は何か美味しいものを食べに行こうと思います。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。