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まさにワールド級、持ったままでワールドエースが初陣を飾る
2011/12/20(火)
土曜阪神7R
2歳新馬
芝外1800m
勝ちタイム1.49.5
ワールドエース(牡2、父ディープインパクト・栗東、池江厩舎)
※※まさにワールド級。持ったままでワールドエースが初陣を飾る
道中の遅い流れでも、後方でじっと待機のワールドエース。4コーナー手前ではもう好位の外目。そして直線でも涼しい顔で伸びていく脚の軽やかさ。鞍上の福永Jは、オーロラビジョンを観たり、最後は自分で後ろを確認して何もせずでのゴール。まさしく世界のエースと言える器の出現であろうか。ここでは物が違っていた・・・。
内からリアルクラシックが出て行く。2番手ユキノサムライ、ウォーターレオと続く。注目のワールドエースは中団の少し後ろ。レッドブレイゾンはさらに後ろ。ちょっとゲートの出が悪かった様だ。エーシンクーフラン、ケビンバローズ、アルズと続いていくが、ゆったりな流れとなって行く。
2ハロンを過ぎたあたりで、ワールドエース9番手でレッドブレイゾンは11番手だ。
3ハロンを36.7とゆったりと流れて行く。内でエーシンクーフランが遅い流れでやや掛かったのか、順位を3番手にあげる。3,4コーナー中間で、先ほどよりは隊列は短くなってきている。この遅い流れでケビンバローズだけがやや手が動いているが、他は手綱を引っ張ったまま。
4コーナーではさらに馬群が短くなってきた。ワールドエースも中団、そして先行馬のすぐ後ろの外目まで上がってきている。先頭から最後方まで4,5馬身ぐらい。
4コーナーを廻って直線へと入ってきた全馬が見てとれる。外へスリーエンペラーが張り出す。その直ぐ前にワールドエースがいる。ここでも前から3馬身ぐらいか。その後ろで小牧Jの手が動いて、レッドブレイゾンがいる。
残り300メートルとなった処で、もうリアルクラシックのリードがなくなった。外でワールドエースが出ている。その手応えの良いこと。持ったままである。内ではエーシンクーフランが2番手に上がった様子。ワールドエースの鞍上福永Jはチラっとオーロラビジョンを2度ほど見て、後ろの馬を確認している。その後ろでは小牧Jが右ステッキを入れて追いかけてきているが、まだ2番手まで上がってきていない。
もう先頭は完全にワールドエース。しかし鞍上は追わない。今度は左後ろをチラっと見る。その後ろは、やっとトップスピードになったレッドブレイゾンが追いかけるが、その差は永遠と思える程の差。最後まで追わないワールドエースに必死の形相で迫るレッドブレイゾンの差はかなり縮まったものの、交せる勢いでないのは誰の目にも明らかだった・・。
パトロール・ビデオで見ると、小牧Jが3コーナーに入るあたりからステッキを入れて促しているのが判る。それもその後にも数度と入れている。直線でもしきりに入れているが、ゴール少し前では内にももたれていた。
ケイコではクラレントを問題にしないぐらいの動きを見せたが、実戦ではこれほどまでにズブいのか気が入らないのか。でも最後の詰めは悪くない。ワールドエースの強さである。
最後の3ハロンが11.6~11.6~11.9と、完全に上がりの競馬である。それを涼しい顔で抜け出す時に、左ステッキを1発だけ入れたのかどうかの仕草。後は左右、後ろを確認するほどの余裕、まるで芝のケイコでもしているかの様なパフォーマンスであった。追ってどれだけの切れを見せてくれるのかは、次のステージで観させてくれるのだろう。
まだいる大物。そんな予感をさせるワールドエースのデビュー戦の楽勝劇でありました。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
2歳新馬
芝外1800m
勝ちタイム1.49.5
ワールドエース(牡2、父ディープインパクト・栗東、池江厩舎)
※※まさにワールド級。持ったままでワールドエースが初陣を飾る
道中の遅い流れでも、後方でじっと待機のワールドエース。4コーナー手前ではもう好位の外目。そして直線でも涼しい顔で伸びていく脚の軽やかさ。鞍上の福永Jは、オーロラビジョンを観たり、最後は自分で後ろを確認して何もせずでのゴール。まさしく世界のエースと言える器の出現であろうか。ここでは物が違っていた・・・。
内からリアルクラシックが出て行く。2番手ユキノサムライ、ウォーターレオと続く。注目のワールドエースは中団の少し後ろ。レッドブレイゾンはさらに後ろ。ちょっとゲートの出が悪かった様だ。エーシンクーフラン、ケビンバローズ、アルズと続いていくが、ゆったりな流れとなって行く。
2ハロンを過ぎたあたりで、ワールドエース9番手でレッドブレイゾンは11番手だ。
3ハロンを36.7とゆったりと流れて行く。内でエーシンクーフランが遅い流れでやや掛かったのか、順位を3番手にあげる。3,4コーナー中間で、先ほどよりは隊列は短くなってきている。この遅い流れでケビンバローズだけがやや手が動いているが、他は手綱を引っ張ったまま。
4コーナーではさらに馬群が短くなってきた。ワールドエースも中団、そして先行馬のすぐ後ろの外目まで上がってきている。先頭から最後方まで4,5馬身ぐらい。
4コーナーを廻って直線へと入ってきた全馬が見てとれる。外へスリーエンペラーが張り出す。その直ぐ前にワールドエースがいる。ここでも前から3馬身ぐらいか。その後ろで小牧Jの手が動いて、レッドブレイゾンがいる。
残り300メートルとなった処で、もうリアルクラシックのリードがなくなった。外でワールドエースが出ている。その手応えの良いこと。持ったままである。内ではエーシンクーフランが2番手に上がった様子。ワールドエースの鞍上福永Jはチラっとオーロラビジョンを2度ほど見て、後ろの馬を確認している。その後ろでは小牧Jが右ステッキを入れて追いかけてきているが、まだ2番手まで上がってきていない。
もう先頭は完全にワールドエース。しかし鞍上は追わない。今度は左後ろをチラっと見る。その後ろは、やっとトップスピードになったレッドブレイゾンが追いかけるが、その差は永遠と思える程の差。最後まで追わないワールドエースに必死の形相で迫るレッドブレイゾンの差はかなり縮まったものの、交せる勢いでないのは誰の目にも明らかだった・・。
パトロール・ビデオで見ると、小牧Jが3コーナーに入るあたりからステッキを入れて促しているのが判る。それもその後にも数度と入れている。直線でもしきりに入れているが、ゴール少し前では内にももたれていた。
ケイコではクラレントを問題にしないぐらいの動きを見せたが、実戦ではこれほどまでにズブいのか気が入らないのか。でも最後の詰めは悪くない。ワールドエースの強さである。
最後の3ハロンが11.6~11.6~11.9と、完全に上がりの競馬である。それを涼しい顔で抜け出す時に、左ステッキを1発だけ入れたのかどうかの仕草。後は左右、後ろを確認するほどの余裕、まるで芝のケイコでもしているかの様なパフォーマンスであった。追ってどれだけの切れを見せてくれるのかは、次のステージで観させてくれるのだろう。
まだいる大物。そんな予感をさせるワールドエースのデビュー戦の楽勝劇でありました。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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