師匠の教え

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先週土曜、札幌2Rの3歳未勝利でオンザスローン(牝3、美浦・成島厩舎)に騎乗し、
嬉しい初勝利をあげた丸山元気騎手

だが、師匠の根本康広調教師の評価は
「まだまだ甘いですよ。良いものは持っているけど、名前と違って消極的な乗り方が多いね(笑)。
もっとガムシャラな感じが欲しいですよ」
と、厳しい。

「もう5~6年乗っているような、若者らしさが足りないレースをしていますからね。
スタートして控えて、最後の直線でパパッと追って、という感じの。
周りのジョッキーに迷惑をかけちゃいけないけども、何が何でもハナを主張するとか、そういう強引さも見せて欲しい。
もし迷惑をかけちゃったら『すいません!』って頭を下げてさ。
今トップにいる連中だってそうやって育って来ているんだから」と、新人らしい騎乗を望む根本師。

「大体3キロの減量がある騎手が乗る馬で、ディープインパクトみたいな力を持っている馬はいないんですから(笑)。
負けてもともとという気持ちで、思い切って行く時は行くとか、大胆なメリハリのあるレースをして欲しいです。
『4コーナーをゴールだと思って、とにかく力を出し切って来い』って言っているんですけど、
ダートの1000メートルで控えてみたりして(笑)。本人も頭では分かっているんだろうけど、
まだ実行出来ていないですね」とはがゆい様子で語る。

丸山騎手の技術に関しては
「センスはありますよ。馬へのあたりも柔らかいし、バランスも良い。スタートも上手です。
これ、本人には言わないんですけどね(笑)」
と評価は高い。

それだけに根本師は、「あとは気持ちだけ」という思いが強い様子。
「ジョッキーは馬の気持ちに乗っているだけじゃダメ。
こちらが馬を乗せてあげたり、馬の気持ちに逆らって乗らなきゃいけない時もあります。
自分の意志で馬を動かすという強い気持ちを持って欲しいですね。とにかくもっとガムシャラにやって欲しい」
と課題である気持ちの重要さを再度強調する。

09年デビュー組の中では一番最後の初勝利となったが、まだ長いジョッキー人生は始まったばかり。
今後の丸山騎手のレースぶりに注目したい。