【2回小倉】パイオニアステップ…小平奈由木の注目新馬レポート

パイオニアステップ
(牡2、栗東・松永厩舎)
父:ハービンジャー
母:シャンパンマリー
母父:タニノギムレット

同馬もハービンジャーが送る良血である。母シャンパンマリー(その父タニノギムレット)は4勝をマーク。同馬は注目の初仔となる。祖母マリーシャンタル(4勝)の兄弟にアレクシオス(3勝)、ファントムライト(現4勝)ら。曽祖母がダイナカール(オークス)であり、近親にエアグルーヴ(天皇賞・秋、オークス、アドマイヤグルーヴやルーラーシップの母)も名を連ねる名牝系だ。サンデーサラブレッドクラブにて総額2400万円で募集された。

ノーザンファーム空港の屋内坂路コースで定期的にスピードメニューを消化した後、NFしがらきを経由し、7月18日、栗東に入厩した。気の強さを垣間見せながらも、31日のゲート試験を難なくパス。ひと追いごとにタイムを詰め、終いの伸びも上々である。母はダート短距離向きだったが、父らしい重厚さも伝わってくる。クラシックディスタンスでの活躍が期待される。

8月31日(日)、小倉の芝1800mでデビュー。川田将雅騎手が手綱を取る。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。