【4回京都】レッドベルダ…小平奈由木の注目新馬レポート

レッドベルダ
(牝2、栗東・安田厩舎)
父:ディープインパクト
母:エリモピクシー
母父:ダンシングブレーヴ

稀代のスーパーホースであり、スタリオン入りしてからも日本競馬を牽引するディープインパクトの産駒。史上最速のスピードで勝ち鞍を量産している。JRAの重賞勝利数は早くも70勝を突破した。現3歳でもハープスター(桜花賞)、ミッキーアイル(NHKマイルC)、ショウナンパンドラ(秋華賞)がG1を奪取。来春のクラシックへも大挙して臨むこととなろう。

母エリモピクシーはダンシングブレーヴの肌。7勝をマークし、重賞での3着が3回もある。その全姉にはエリザベス女王杯を制したエリモシック(4勝)もいて、底力に富む一族だ。同馬の半兄にリディル(デイリー杯2歳S、スワンS)、クラレント(デイリー杯2歳Sなど重賞を現6勝、NHKマイルC3着)、レッドアリオン(現4勝、ニュージーランドT2着)。サトノルパン(現2勝、ファルコンS2着)は全兄にあたる。東京サラブレッドクラブにラインナップ。募集総額8000万円だった。

ノーザンファーム空港で順調にペースアップ。9月13日、栗東に入厩した。デリケートな精神面に配慮しながらゲート練習を進め、10月9日の試験をパス。本格的な追い切りに移行してからも飼い食いが落ちることもなく、青写真どおりに調整が進んだ。中身はきちんとできている。力の要る坂路での動きは目立たないが、この血らしいバネが利いたフットワーク。軽い芝で非凡な瞬発力を発揮するに違いない。

いよいよ11月1日(土)、京都の芝1600mに初登場する。鞍上は福永祐一騎手


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。