テン乗り戸崎圭太に導かれ セカンドテーブル鮮やか逃げ切り

●11月8日(土) 5回東京1日目11R 第50回京王杯2歳ステークス(GⅡ)(芝1400m)

テン乗りの鞍上が見事な返り咲きに導いた。先手を切ったのは函館2歳Sの王者アクティブミノル。外のウォリアーズソウルもすぐさま好位に待機。一方のセカンドテーブル(牡2、栗東・崎山厩舎)は五分のスタートも労せずハナを奪う。後続を引き連れながらも、そのままマイペースで逃げる形で直線に向くと、1発、2発、ステッキが入り始め、しっかりと反応。そこからひと伸びを見せると、リードを広げてみせた。

この勝利でJRA重賞通算15勝中、9勝がテン乗りでのものと、初騎乗に強い戸崎圭太騎手は「良いモノを持っていますね。返し馬から良いフットワークをしていたので、リズム良く運ぼうと思っていました。スタートだけは気を付けていましたが、上手く出られましたよ。他に速い馬がいましたが、二の脚が速くハナに立てましたね」と振り返る。新馬戦では5馬身差圧勝のキャリアの持ち主。正しいエスコートさえできれば能力の元値が高いことを証明してみせた。

前走の小倉2歳Sでは7着に崩れたものの、中1週で当地への再度の輸送という過酷な条件。参考外の一戦だったともとれるが、今回は初めての東京コース、左回りを攻略しての重賞制覇。将来を見据える上で、あらゆる可能性視界が広がる結果だろう。「道中の手応えも抜群でしたし、少し遊びながら走っていましたけど、追うごとに反応してくれました。距離が延びても乗りやすそうですし、先が楽しみな馬です」と、ジョッキーも将来性を約束する。

奇しくもこの日は京都のフェアリーSをクールホタルビが制し、東西で小倉2歳S組の敗退馬が優勝という波乱の結果に。これがJRA重賞3勝目、芝重賞2勝目というトワイニングを父に持つ、異色なプロフィールの持ち主が、混沌とした2歳戦線に新たな風を吹き込むことであろう。

セカンドテーブル

セカンドテーブル