【5回京都】イルミリオーネ…小平奈由木の注目新馬レポート

イルミリオーネ
(牡2、栗東・清水厩舎)
父:マンハッタンカフェ
母:キューティゴールド
母父:フレンチデピュティ

レッドディザイア(秋華賞)、ジョーカプチーノ(NHKマイルC)、ヒルノダムール(天皇賞・春)、グレープブランデー(ジャパンダートダービー、フェブラリーS)など、様々なカテゴリーに一流馬を送るマンハッタンカフェの産駒。2009年にチャンピオンサイアーとなった以降も高いレベルで安定度を保ち、昨年のリーディング争いでも7位を確保している。

母キューティゴールド(その父フレンチデピュティ)は未勝利に終わったが、その兄姉にステイゴールド(香港ヴァーズ、ドバイシーマクラシックなど重賞4勝)、レクレドール(ローズS、クイーンS)がいる。同馬の半姉が秋華賞を制したショウナンパンドラ(現3勝)。キャロットクラブにて総額2400万円で募集された。

ノーザンファーム早来で順調に基礎固めされ、5月21日、栗東へ。6月6日のゲート試験をパスしたが、右前に軽い骨膜が見られたため、NFしがらきに移動して回復を待った。現地でも十分な乗り込みを消化したうえ、10月9日に帰厩。550キロもの体重を誇り、大きなストライドが特徴ながら、調教の反応は鋭い。先週のウッドコースでは7ハロンから加速し、併走相手をあっさり交わし去った。この血らしく、芝の中長距離での躍進が期待できる。

11月15日(土)、京都芝1800mにスタンバイ。追い切りにも跨り、好感触を得ている浜中俊騎手で。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。