【エ女王杯】管理馬3頭出し 角居勝彦調教師一問一答

11月16日(日)に行われるエリザベス女王杯(G1)の共同記者会見が、栗東トレセンにて行われた。
厩舎から管理馬3頭が出走を予定している角居勝彦調教師の一問一答は以下の通り。

●(ディアデラノビアの仔が)結果を出してくれたら嬉しい

-:ディアデラマドレ(牝4、栗東・角居厩舎)について伺います。前走は強かったですね。

角居勝彦調教師:うまく走ってくれました。

-:エリザベス女王杯は去年9着という着順でした。だいぶ中身が変わってきたんじゃないかと思うのですが?

角:そうですね。歳とともにだいぶ成長してきたところがあるのかなと思います。体も一回りしっかりしてきましたし、精神的にも安定してきたかと思います。

-:それがあの弾けように繋がったと。

角:軽い馬場でしたし、馬込みの後ろできれいに折り合っていましたので。

-:お母さん(ディアデラノビア)もそうでしたが、この馬もいわゆる精神的な部分、掛かりグセのようなものがありましたが、今はどうなのでしょうか?

角:ちょっと頭の位置が高い仔なので。このきょうだい全てに言えますけど、ちょっと乗り難しいところがある馬ですね。

-:ただ、抜群の能力というのはみんなも感じています。

角:全ての仔が高い能力を持っています。

-:前走を快勝したあと、どんな調整を送っていたのでしょうか?

角:気持ち的にすぐスイッチが入ってしまう仔なので、しっかり休みを取って、ゆっくりいい調整をしてきました。

-:ゆっくりとした調整、というふうにありましたが、だんだんレースに向けたテンポを上げていかないといけないのではないのでしょうか?

角:前走であれだけ走れてましたし、競馬で1回体も息も出来ているのでね。体が硬くなっていないかを調整していく感じで、あとは速い時計を2本。3本なくていいかな、という感じでやりました。

-:今日が最終追い切りだったわけですが、動きの指示、見た感じの感触はいかがでしょう?

角:厩舎に人気しそうな有力な馬が3頭とも具合がいいので、厩務員と助手に任せて、「先生はどれの味方ですか」と言われないように、指示はありません(笑)。

-:心の中ではちょっとあるんじゃないんですか(笑)?

角:いや、ないです(笑)。

-:去年9着の舞台に、今度はよりパワーアップした、より大人になったディアデラマドレを見ることが出来ると思うのですが?

角:そうですね。前走の状態よりも1回使って更に調子は上がっていますし、本当に本番でちょうどタイミング良く持ってこれたかなという感じはします。

-:お母さんから念願のG1ということになりますよね。

角:お母さんも能力は見せてくれたんですけど、もうひとつ結果を出せなかったので。しっかり子どもが結果を出してくれたら嬉しいなと思います。

-:ディアデラマドレのこのレースに向かう抱負をひと言お願いします。

角:休み明けの前走であの競馬をしてくれたので。距離は少し延びますけど、康太くん(藤岡康騎手)も「我慢できれば切れるので、こっちの方がいい」という話をしたので、任せていい競馬をしてくれたらと思います。


●昨年2着ラキシスは「切れもありながらパワーもある仔」

-:ラキシス(牝4、栗東・角居厩舎)について伺います。このラキシスは得意中の得意の距離になりますね。

角:そうですね。彼女の好きな距離になります。

-:大きく着順を崩したというのはマイルのレースです。

角:なかなかいい気性を持っていますので、短くしてどうだろう、という気があった時期もありました。

-:強いところとやって、男馬とやっても上位に来る。かなりの能力があるのですね。

角:本当にディープ産駒ということもありますけど、血統背景的にも能力は高いものを持っている仔ですので。

-:前走後の様子はいかがですか?

角:ちょっと気が勝っている分、環境が変わるとご飯を食べられなくなったり、神経質なところがまだ少し残っているのですが、前走後は厩舎の方でもしっかりカイバを食べています。京都なので、最短の輸送の場所で済みますので、たぶん体を維持して競馬へ行けるのかなと思っています。

-:ラキシスにとりまして、外回り、そして坂を登って下ってのレース。こちらの条件はどうですか?

角:結構重い馬場でも走れていますし、ストライドも大きい。切れもありながらパワーもあるというような仔なので、体だけしっかり造れればいいかなと思っています。

-:今日は最終追い切りが行われましたが、ラキシスの最終追い切りのジャッジというのはいかがですか?

角:本当にいい動きだったと思います。


●キャトルフィーユは大人の女性に

-:最後にキャトルフィーユ(牝5、栗東・角居厩舎)について伺います。前走も強いメンバーと差のないレースを見せてくれました。

角:そうですね。北海道でしっかり勝ってくれたので、状態はそのまま維持できていたと思ったんですけど、ひと息入れてからの切れ味勝負が足りなかった感じかなと思います。

-:その分、今度はレース間隔も短くなりますし、十分補えるんじゃないかと思うんですが?

角:ひと叩きした分と、気が乗って行く分と。その部分は十分上積みがあるんじゃないかと思っています。

-:ディアデラマドレ、そしてラキシスはちょっと気の勝った部分というふうにありましたが、このキャトルフィーユはいかがでしょうか?

角:表にはあまり悪さしてこないんですけど、やはり芯の強いところは当然持っていますね。

-:5歳になりまして、少しずつ大人になっていると思うんですが?

角:そうですね。少しずつ大人になっていますし、最後ジリジリっていう感じの脚質ですけど、そのへんもだいぶ調教の方で、いい反応に変わってきているようなコメントをもらいましたので。

-:北海道で夏に勝って、前走も東京で好走。ということは、ここに来てもう一段階上に来たのかなという思いがあるのですが、そのあたりはいかがでしょう?

角:なかなか競馬で決めきれないことが多かった仔ですけど、ずいぶん切れ味も出てきたのかなという感じはします。

-:今日は最終追い切りが行われました。その動き、判断、ジャッジというのはどうでしょうか?

角:ルメールさんが初めて乗ってくれるので、どんな感触かというのはありましたけど、スムーズにコントロールできていましたし、いい動きだったと思います。