【NHKマイルC】重賞Vの勢いでタガノアザガル「問題は距離」

4月29日、NHKマイルC(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンにて行われた。

前走、ファルコンSで重賞初制覇を飾ったタガノアザガル(牡3、栗東・千田厩舎)は、助手が騎乗してCWコースで併せ馬。5F69.9-54.1-40.4-12.7秒を馬なりでマーク。併走馬を追いかけ、最後は同入してみせた。

追い切りを見守った千田輝彦調教師は「2頭を先に行かせて後ろから追いかける形でやりました。並びかけていく時はいい格好で走れていましたよ」とその動きに満足気な様子。
一方で「問題は距離ですね。未勝利を勝った直後にジョッキーから小倉2歳S(1200m)を進言されていましたから(苦笑)。1F延びることでどこまでやってくれますか」と距離に不安を覗かせた。昨年暮れの朝日杯FSでは10着に大敗したが、実績のない距離で成長の証を見せられるか。
※競馬ラボでは5月3日(日)より、タガノアザガル陣営の「ザ・インタビュー」を公開します!是非、ご覧ください。

前走、スプリングSで5着。クラシック路線を断念し、マイルへ矛先を向けてきたダノンメジャー(牡3、栗東・橋口厩舎)は坂路で古馬との併せ馬。4F52.9-39.6-26.9-14.0秒と終いを要した。

「前走後はここを目標に調整をしてきたからね。今週の坂路は馬場も悪いし、時計はこんなものだろうな」と語るのは橋口弘次郎調教師
続けて「前走は調教再審査明けの競馬。結果はともかく格好はつけてくれた。千六は初めてになるが、デビューから一連の内容を考えたら、さらにいい競馬ができると思う。ここに入っても見劣りするとは思わない。ロジックみたいに頑張りたいね」と2006年のNHKマイルCを制した厩舎の大先輩になぞらえ、期待を寄せた。奇しくも鞍上はロジックと同じ武豊騎手。新コンビ、新境地で巻き返しに懸ける。

前走の橘ステークスでは、「ハナ+ハナ+クビ」差の大接戦を制して賞金を加算。大一番へ望みをつなげたマテンロウハピネスは、中一週のため軽めの調整に終始している。

「際どい争いでどうかと思いましたが、よく勝ってくれました。2勝目、それに前走とホント、接戦ですね(笑)。使った後もカイ食いはいいし、欲目かもしれませんが、体つきは良く見せるぐらい。ギリギリでG1への切符がとれたし、ここも頑張ってもらいたいですね」と藤野調教助手。500万下勝ち、前走とタイム差なしの接戦をモノにした勝負根性を武器に、G1の舞台でも食い下がるかまえだ。