【NHKマイルC】順調フミノムーン 前走は「驚くくらい強かった」

6日、NHKマイルC(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。フミノムーン(牡3、栗東・西浦厩舎)は助手を背に坂路で単走の追い切り。初の長距離輸送を考慮した形だが、終い重点で4F56.0-40.4-25.9-12.6秒を記録。1週前には自己ベストとなる4F52秒7をマークするなど、この中間も至って順調な調整過程だ。

前走のマーガレットSでは後続に2馬身半差の快勝。晴れてG1への出走が叶った。この走りを振り返った主戦の幸英明騎手も「前走で強い勝ち方をしてくれて、改めて力のある馬だということを再認識しました」と笑みを絶やさない。

新馬戦(1着)では9番人気と、決して下馬評は高くなかったフミノムーンだが、陣営の期待は当初から高いものがあった様子。初の重賞挑戦となった2走前のファルコンS(4着)についても「前の3頭は内々を回ってきていた。この馬は外を回る形になりましたから」と力負けではないと言わんばかり。「チャンスはあると思っていますよ」と一気のG1獲りを窺っている。



5月10日(日)に行われるNHKマイルC(G1)の共同記者会見が、栗東トレセンにて行われた。
フミノムーンに騎乗する幸英明騎手の一問一答は以下の通り。

●主戦も驚いたマーガレットSの完勝ぶり

-:前走のマーガレットSは不良馬場となりましたが、自信満々の差し切り勝ちに見えました。実際に乗っていらして、どのようなレースでしたでしょうか。

幸英明騎手:そうですね。4コーナーでは手応えも良くて、思ったよりも早めに前を捕まえてくれました。すこし早すぎるくらいの仕掛けにはなりましたけど、本当に強かったです。

-:あのレースでかなり自信を深められたのではないでしょうか?

幸:もともと期待をしている馬でしたが、ファルコンSで負けてしまって。前走で強い勝ち方をしてくれて、改めて力のある馬だということを再認識させられました。

-:ファルコンS当日は少し内枠有利という印象で、外枠が災いしたのかなという感じに見えました。

幸:結果的には内を通ってきた馬が1~3着でしたし、フミノムーンはずっと外を回っていましたので、結果的にその差が出てしまったかなと。

-:この馬とは9番人気でのデビュー勝ちからずっとコンビを組んでおられますが、乗って来られてどの辺りに成長を感じていらっしゃいますか。

幸:今もびっくりしましたが、新馬戦では人気がなかったんですね(笑)。もともと期待していた馬で、調教も動きは良かったので能力を感じていましたが、その時よりも少しずつ良くなってきています。前走は自分が驚くくらい強かったです。

●折り合いが付けばチャンス十分

-:気性面についてはいかがでしょうか。

幸:気性面は、新馬戦の頃のほうが折り合いは付きやすかったので、その辺に関しては競馬を覚えてきた反面、苦労している部分もあるんですよね。

-:このところ1400mで結果を出していますが、以前はマイルでも2000mでも、それほど大きくは崩れていませんよね。

幸:(新馬戦の後が)一番折り合いが付きづらい時期だったので、結果が出ていなかったのかなと思います。今ぐらい折り合いが付くのであれば、もう少し距離が長くてもやれると思います。

-:東京で広いコースのマイル戦となりますが、今回はどのように乗りたいとお考えですか?

幸:枠順の兼ね合いもあるので、枠順が出てから西浦先生と相談したいですね。折り合いだけは付けられるように競馬をしたいと思っています。

-:前走は不良馬場でもキレました。良馬場でどのような脚を使えるか、イメージはありますか?

幸:良馬場でもしっかりと脚を使ってくれると思っています。新馬戦でも良い伸びを見せていましたし、その時の良いイメージを持って乗りたいですね。

-:レースへの期待を、ファンに向けて一言お願いします。

幸:チャンスはあると思っていますので、応援していただけたら嬉しいです。