【3回東京】リリカルホワイト…小平奈由木の注目新馬レポート

リリカルホワイト
(牝2、美浦・相沢厩舎)
父:ダイワメジャー
母:リリウム
母父:クロフネ

カレンブラックヒル(NHKマイルC)、コパノリチャード(高松宮記念)らを筆頭に、コンスタントに重賞ウイナーを送り出しているダイワメジャーが父。年々、存在感を高め、昨年もリーディングの5位に食い込んだ。サンデーサイレンスの後継ながら、2年連続してJRA賞・最優秀短距離馬に選出されたスピード色が強い遺伝子。しかも、豊富な成長力も見込める。
母リリウム(その父クロフネ)は不出走だが、その半兄にリトルトゥーマッチ(独G3・オスターマンポカル3着、フサイチシンイチ(目黒記念3着)、フサイチジハード(東京オータムジャンプ3着)らがいる。3勝のみに止まったとはいえ、フローラSや中山牝馬Sを2着し、オークスでも3着に健闘したアイスフォーリスが同馬の半姉。サンデーサラブレッドクラブの所属。募集総額は2000万円だった。
500キロ超の雄大な馬格を誇りながら、ノーザンファーム空港での調教はスピーディーに進行。5月9日、美浦に入厩した。15日にはゲート試験の合格を果たし、しっかりと追い切りを消化できている。

相沢郁調教師も、こう深い愛着を寄せる。
「絶大な人気を集めたアイスフォーリスの妹ということで注目されていますが、能力も確かですよ。口向きの硬さなどに課題が残っていても、動きはすばらしい。デビュー戦から勝ち負けを期待したい」

6月14日(日)、東京の牝馬限定・芝1600mに向かう。ジョッキーは三浦皇成騎手


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。