【宝塚記念】トーホウジャッカル 谷潔調教師一問一答

6月28日(日)、阪神競馬場で行われる宝塚記念(G1)の共同記者会見が栗東トレセンで行われた。
トーホウジャッカル(牡4、栗東・谷厩舎)を管理する谷潔調教師の一問一答は以下の通り。

●菊花賞以来でも態勢は整った

-:まずは、本日の追い切り内容ですが、坂路で追い切られました。指示・感触はいかがでしたでしょうか?

谷潔調教師:先週までずっと併せ馬してきましたので、単走で馬がどれくらいやる気があるのかを見るのに、終いを伸ばす指示を出していました。

-:感触としてはいかがでしょうか。

谷:テンの入りが遅かったのですが、終いの反応はまずまずよかったと思います。

-:今回は菊花賞以来8ヶ月ぶりの出走となりますが、改めてその経緯というのはどういったものがあったのでしょうか。

谷:阪神大賞典を使う予定で追い切りを重ねていたのですが、その追い切りで爪を痛めてしまいました。内出血が抜けるまで時間がかかってしまったので、予定をしていた天皇賞(春)が使えませんでした。宝塚の前に鳴尾記念を使うか迷ったのですが、万全に行くには、追い切りを積んで宝塚記念1本に絞った方がいいのではないかと思い、今回ぶっつけという形になりました。

-:その辺り調整過程というのはいかがでしょうか?

谷:本数的には十分やりましたし、動き的にも時計は出ていて、態勢は整っていると思います。しかし、なにせ8ヶ月ぶりですから、少し不安はあります。

トーホウジャッカル

▲坂路で伸び伸びとした走りを見せたトーホウジャッカル


-:それでも、菊花賞は強い勝ち方でしたが、改めて谷調教師からご覧になって、あの勝ち方はいかがだったのでしょうか?

谷:速い時計であれだけの競馬が出来ましたし、前で自分の競馬を作って、最後相手が来たらまた伸びるという、非常に強い勝ち方だったと思います。この馬のいいところのスピードとスタミナが存分に出たレースだったのではないかと思います。

-:今回はその菊花賞から距離が短縮されて、2200mということになりますが、その辺りはいかがでしょうか?

谷:もともと菊花賞は長いかと思っていました。お姉さんも短距離の重賞を勝っている馬なので、2000m前後かなと思っていました。菊花賞の場合は極端なスピード競馬になったので、3000mこなしてくれたと思っているので、本来は今回ぐらいの距離が一番いいのではないかと思っています。

●次世代の菊花賞馬が新たな伝説を

-:ゴールドシップとの新旧菊花賞対決を楽しみにしているファンも多いと思います。

谷:そうですね。本当は天皇賞(春)から胸を借りたかったのですが、今回宝塚記念まで延びてしまいました。我々がどうこう言うような馬ではなく、ゴールドシップは伝説の馬になっていますので、なんとか一緒に恥ずかしくない競馬をしたいなと思っています。

-:この宝塚記念ですが、梅雨時ということもあります。雨予報もありますが、緩い馬場での適性というのはいかがでしょうか。

谷:スピードを活かして競馬をしてきた馬なので、正直言うと今の阪神の馬場はあってないのではないかと思います。

-:生まれた時から色々なものを背負ってきて、谷厩舎にとっても初めてのG1をもたらしたトーホウジャッカルですが、改めてどういった馬でしょうか。

谷:大震災の時に生まれて、大病を患いながらG1馬になった馬で、想像を絶するような馬なので、その底力に期待したいなと思っています。

-:菊花賞のパフォーマンスを含めてファンの多い馬だと思いますが、ファンの皆様に最後にメッセージをお願いします。

谷:このような状態で宝塚記念まで使えなかったですが、多くの方にファン投票して頂いてそれに応えられるよう一生懸命仕上げてきました。応援してあげて下さい。よろしくお願いします。