【3回中京】エスティタート…小平奈由木の注目新馬レポート

エスティタート
(牝2、栗東・松永幹厩舎)
父:ドリームジャーニー
母:スキッフル
母父:トニービン

朝日杯FSで2歳チャンピオンに輝いただけでなく、古馬になって充実し、宝塚記念や有馬記念を制したドリームジャーニーが父。注目の初年度産駒となる。種牡馬としては全弟のオルフェーヴル(クラシック3冠、有馬記念2回、宝塚記念)が強力なライバルとなるが、成功して不思議はない。

母スキッフル(その父トニービン)は1戦未勝利だが、同馬の兄姉にフラガラッハ(中京記念2回など現8勝)、イリュミナンス(現4勝)、フェルメッツァ(現2勝)がいる。愛3歳および英3歳牝馬チャンピオンに輝いた曽祖母シュートアラインに連なる名牝系。キャロットクラブに募集総額2000万円でラインナップされた。
ノーザンファーム空港で着々と体力強化が図られ、5月22日、栗東に入厩。6月5日のゲート試験をクリアすると、坂路で入念にタイムをマークしてきた。小柄なスタイルであっても、父似のバネが利いたフットワーク。先週は4ハロン52秒6。ラストも馬なりで12秒1の鋭い伸び脚を見せた。

いよいよ7月5日(日)、中京の牝馬限定・芝1600mでベールを脱ぐ。武豊騎手を配し、初戦突破を狙う。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。