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ゆるい馬場でトップハンデ インからウリウリが鋭伸!!
2015/7/7(火)
15年7月5日(日)3回2日目11R 第51回CBC賞(G3)(芝1200m)
ウリウリ
(牝5、栗東・藤原厩舎)
父:ディープインパクト
母:ウィキウィキ
母父:フレンチデピュティ
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ホウライアキコが行けない速い流れ。レオパルディナとレオンビスティーが果敢に行く。前半が3F33.4ながら、その後もひと息でと行く流れ。人気馬は中団より後ろの位置どりとなった。ハンデ戦らしく、直線のラスト1ハロンでは、横一列に数頭が並ぶ。外へと進路を求めたダンスディレクター。ウリウリは一旦は馬場の真中へ出てきたが、内が開くだろうと進路を替える。先行した2頭の間を割って一番前に出る。いきなり誰もいない先頭となってゴールを目指す。強烈に迫ってくる外を選択した組にリードをつけたままゴールした。
パドックで馬を見ていて、ウリウリとホウライアキコの2頭がややテンションの高さを感じる。ウリウリは昂ぶる気持ちがそうさせているかで、我慢がまだきいている感じ。ホウライアキコの方は俗に言う《入れ込み》であまり感心できない。体のラインも細く見えていい印象ではない。絶対に買わないだろうと思えてしまう。
今回、ブリンカーを着用してきたのが、レオパルディナとレオンビスティー。トーホウアマポーラも初ブリンカーだった。これがどういう意味をなすのかを考えていた。
やはり先行、それも単騎逃げを主張するのだろうなと、その思いどおりにレオパルディナが勢いをつけて出て行く。外をチラ見しながら、川須Jが枠順の利で先頭となって行く。レオンビスティーとの間にジャストドゥイングもいたのだが、その2頭の気迫に押されたのか、少し下げるも馬はやや掛かり気味だ。4番手フレイムヘイローでホウライアキコはその後ろの列。ここからガーッとでも行くのかと見ていたが、あまり行く気がない。
3角のカーブを廻って、前の2頭は後ろを2馬身ぐらい離して行く。ウリウリとダンスディレクターは、スタートしてすぐに同じ位置となる。何もしてないのに、廻りが速すぎですぐに後方グループとなる。後ろから数えた方が早いぐらいだ。
4角手前、ラスト600のハロン棒あたりでの位置取りは、ワキノブレイブで真ん中あたり、そのすぐ前にベルルミエールがいて、左後ろにレッドオーヴァル。同じ列の一番内ラチ沿いにダンスディレクター。真後ろがウリウリで、先頭から最後方のセイカプリコーンまでは10馬身ぐらいか。
速い流れのまま4角を廻って直線へ入ってきた。先頭の2頭はまだ頑張っているが、ラスト400を過ぎるあたりで、2列めが急接近、さらに後続が大接近となる。
ダンスディレクターが一旦外へ出そうとする処で、ベルルミエールがその進路に入ってくる。さらにその外へと出す待ち時間があった。その間に後のウリウリがダンスディレクターがいた処へ入ってくる。外へ行こうにも、隙間はもうない。
再び内へ進路を替えた岩田J。レオパルディナの外を瞬時にすり抜けて先頭に立った。一瞬で2馬身は後ろに差をつけたのではなかろうか。ベルルミエールと、外から来たサドンストームのと間ながらダンスディレクターがグイグイと伸びだしていく。ガムシャラに追ってゴールを目指すが、ウリウリが半馬身差でゴールに入った後であった…。
ふたつ前のレースでは、大外から強襲した馬が勝った。雨が残した馬場コンディションで外だけが絶対に伸びると言う訳でもなく、内もしっかりと伸びると、ややファンにしても買いにくい馬場かと思う。
ウリウリとダンスディレクターの勝者と敗者の差は、たったひとつのポイント。ラスト200の処で内を突けたウリウリと、外へ出して行ったダンスディレクターとの差だけ。
レース後に浜中Jに聞いてもみても《内と外を選択した差でしょう》と悔しがっていた。牝馬ながら55.5と、けっこうな斤量を背負ったウリウリ。今回は1200芝と初距離を求めた。切れに切れる馬だけに、むしろ合うというかピッタリの感じである。
昨年初春の京都牝馬Sに続く重賞2勝目ではあるが、何か新天地を切り開いたかの様な勢いを感じるものであった。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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