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研究員ヤマノの重賞回顧
2007/5/29(火)
5/26日(土)、中京競馬場で行われた金鯱賞(3歳上、G2・芝2000m)は、中団からレースを進めた、藤岡佑介騎手騎乗の1番人気ローゼンクロイツ(牡5、栗東・橋口弘次郎厩舎)が最終コーナーを周って勢いよく上がって行くと、直線中程で先頭に立ちそのまま押し切り優勝した。2着には直線で猛追してきた3番人気スウィフトカレントが、3着には同じくゴール前末脚を伸ばした5番人気インティライミがそれぞれ入線した。
レースは、ニホンピロキースが果敢にハナに立つも、アドマイヤメインがそれをマークする息の入らない縦長の展開となった。
最終コーナー近くでは馬群はギュッと詰まって大混戦の様相を呈した。
マクリ気味に上がっていったのはローゼンクロイツ。
ニホンピロキースを交し先頭に踊り出ると、そこで既に勝負は決まった。
最後はスウィフトカレントの猛追を受け、見た目はクビ差まで詰め寄られたが、着差以上の完勝だったと言えよう。
勝ったローゼンクロイツはこのコース・距離のレコードホルダーであり、さすがの強さを見せてくれたが、もう一つ特筆すべき興味深い事実がある。
それはこの馬を管理する橋口厩舎の金鯱賞での強さだ。
橋口厩舎は2001年以降これまでこの金鯱賞で(1-3-1-2)、複勝率71%という抜群の実績を誇っており、今年もローゼンクロイツとヴィータローザの2頭を出走させていた。
そしてこれまでの当レースとの相性の良さは、やはり伊達ではなかった。
ローゼンクロイツが優勝、ヴィータローザも際どい4着という好成績を残したのである。
巷では厩舎から入る馬券術もあると聞くが、なるほどと思わせる今年の金鯱賞の結末だった。
5/27日(日)、東京競馬場で行われた日本ダービー(3歳牡牝、G1・芝2400m)は、中団から流れに乗った、四位洋文騎手騎乗の3番人気ウオッカ(牝3、栗東・角居勝彦厩舎)が、最後の直線残り200mで先頭に立つと馬場の中央から豪快に伸び、並みいる牡馬を尻目に見事栄冠に輝いた。
2着にはインで粘りこんだ14番人気アサクサキングスが、3着にはゴール前で際どく前を捕らえた4番人気アドマイヤオーラがそれぞれ入線した。
安藤勝己騎手騎乗の圧倒的1番人気(単勝1.6倍)のフサイチホウオーは馬群に沈み7着に敗れた。
レースは、アサクサキングスの先導で淡々と流れて行った。
人気のフサイチホウオーはいつもより前のポジションを選択し、先団の直後に取り付けた。
最終コーナーを周っていよいよ勝負どころの最後の直線。
インで粘りこみを図るアサクサキングスに対して、馬場の真ん中から豪快に伸びてきたのは牝馬のウオッカだった。
最終的にゴールでは後続に3馬身もの差を付ける圧勝で、64年ぶりにダービーの女王に輝いた。
負けた1番人気のフサイチホウオーは案外だったが、それよりもここはウオッカの能力の高さを讃えるべきだろう。
先日のオークスでは、今までウオッカには歯が立たなかったローブデコルテが好タイムで優勝し、今年の牝馬はレベルが高いと言われていた。
それが今回、牝馬の大将格であるウオッカが牡馬をねじ伏せたことで、十分証明されたことと思う。
何しろ64年ぶりの牝馬の優勝という偉業を達成したのだから。
ディープインパクトというスターホースが去り、少し寂しい今年の競馬界だったが、これでまた俄然レースが面白くなる。
そういった意味で、競馬界にとっても大きな収穫があった、今年の日本ダービーだったのではないだろうか。
5/27日(日)、東京競馬場で行われた目黒記念(3歳上、G2・芝2500m)は、ここが帰国緒戦となった武豊騎手騎乗の1番人気ポップロック(牡6、栗東・角居勝彦厩舎)が、最内からスルスルと脚を伸ばして後続の追撃をクビ差凌ぎきり優勝した。
2着には大外から末脚を伸ばした4番人気ココナッツパンチが、3着には2頭の間で粘りこんだ6番人気アドマイヤフジがそれぞれ入線した。
レースは、二の脚を使ってアドバンテージがハナを切った。
ポップロックは先行集団の直後の絶好のポジションにつけた。
最後の直線では逃げ粘るアドバンテージの内からポップロックが絶妙のタイミングで抜け出すも、1テンポ遅れて追い出しにかかったココナッツパンチが51kgの軽量を利して、鋭い伸び脚で大外から切れ込んできた。
しかし結局、ポップロックが追撃をクビ差制して帰国緒戦を勝利で飾った。
ポップロックは昨年海外G1でも接戦を演じるなど急激な成長を見せた好素材だが、ここでもそのポテンシャルの高さを存分に披露することができた。
惜しくも敗れたココナッツパンチも、今年メキメキ頭角を現してきた逸材だが、あと一歩のところで勝ちきれず、おまけにレース後に骨折も判明してしまったように運からも見放されてしまっているようだ。
2頭のレースでの着差はわずかかもしれないが、こんな些細な差が、後々大きく飛躍できる馬と、そうでない馬とを分けてしまうのかもしれない。
レースは、ニホンピロキースが果敢にハナに立つも、アドマイヤメインがそれをマークする息の入らない縦長の展開となった。
最終コーナー近くでは馬群はギュッと詰まって大混戦の様相を呈した。
マクリ気味に上がっていったのはローゼンクロイツ。
ニホンピロキースを交し先頭に踊り出ると、そこで既に勝負は決まった。
最後はスウィフトカレントの猛追を受け、見た目はクビ差まで詰め寄られたが、着差以上の完勝だったと言えよう。
勝ったローゼンクロイツはこのコース・距離のレコードホルダーであり、さすがの強さを見せてくれたが、もう一つ特筆すべき興味深い事実がある。
それはこの馬を管理する橋口厩舎の金鯱賞での強さだ。
橋口厩舎は2001年以降これまでこの金鯱賞で(1-3-1-2)、複勝率71%という抜群の実績を誇っており、今年もローゼンクロイツとヴィータローザの2頭を出走させていた。
そしてこれまでの当レースとの相性の良さは、やはり伊達ではなかった。
ローゼンクロイツが優勝、ヴィータローザも際どい4着という好成績を残したのである。
巷では厩舎から入る馬券術もあると聞くが、なるほどと思わせる今年の金鯱賞の結末だった。
5/27日(日)、東京競馬場で行われた日本ダービー(3歳牡牝、G1・芝2400m)は、中団から流れに乗った、四位洋文騎手騎乗の3番人気ウオッカ(牝3、栗東・角居勝彦厩舎)が、最後の直線残り200mで先頭に立つと馬場の中央から豪快に伸び、並みいる牡馬を尻目に見事栄冠に輝いた。
2着にはインで粘りこんだ14番人気アサクサキングスが、3着にはゴール前で際どく前を捕らえた4番人気アドマイヤオーラがそれぞれ入線した。
安藤勝己騎手騎乗の圧倒的1番人気(単勝1.6倍)のフサイチホウオーは馬群に沈み7着に敗れた。
レースは、アサクサキングスの先導で淡々と流れて行った。
人気のフサイチホウオーはいつもより前のポジションを選択し、先団の直後に取り付けた。
最終コーナーを周っていよいよ勝負どころの最後の直線。
インで粘りこみを図るアサクサキングスに対して、馬場の真ん中から豪快に伸びてきたのは牝馬のウオッカだった。
最終的にゴールでは後続に3馬身もの差を付ける圧勝で、64年ぶりにダービーの女王に輝いた。
負けた1番人気のフサイチホウオーは案外だったが、それよりもここはウオッカの能力の高さを讃えるべきだろう。
先日のオークスでは、今までウオッカには歯が立たなかったローブデコルテが好タイムで優勝し、今年の牝馬はレベルが高いと言われていた。
それが今回、牝馬の大将格であるウオッカが牡馬をねじ伏せたことで、十分証明されたことと思う。
何しろ64年ぶりの牝馬の優勝という偉業を達成したのだから。
ディープインパクトというスターホースが去り、少し寂しい今年の競馬界だったが、これでまた俄然レースが面白くなる。
そういった意味で、競馬界にとっても大きな収穫があった、今年の日本ダービーだったのではないだろうか。
5/27日(日)、東京競馬場で行われた目黒記念(3歳上、G2・芝2500m)は、ここが帰国緒戦となった武豊騎手騎乗の1番人気ポップロック(牡6、栗東・角居勝彦厩舎)が、最内からスルスルと脚を伸ばして後続の追撃をクビ差凌ぎきり優勝した。
2着には大外から末脚を伸ばした4番人気ココナッツパンチが、3着には2頭の間で粘りこんだ6番人気アドマイヤフジがそれぞれ入線した。
レースは、二の脚を使ってアドバンテージがハナを切った。
ポップロックは先行集団の直後の絶好のポジションにつけた。
最後の直線では逃げ粘るアドバンテージの内からポップロックが絶妙のタイミングで抜け出すも、1テンポ遅れて追い出しにかかったココナッツパンチが51kgの軽量を利して、鋭い伸び脚で大外から切れ込んできた。
しかし結局、ポップロックが追撃をクビ差制して帰国緒戦を勝利で飾った。
ポップロックは昨年海外G1でも接戦を演じるなど急激な成長を見せた好素材だが、ここでもそのポテンシャルの高さを存分に披露することができた。
惜しくも敗れたココナッツパンチも、今年メキメキ頭角を現してきた逸材だが、あと一歩のところで勝ちきれず、おまけにレース後に骨折も判明してしまったように運からも見放されてしまっているようだ。
2頭のレースでの着差はわずかかもしれないが、こんな些細な差が、後々大きく飛躍できる馬と、そうでない馬とを分けてしまうのかもしれない。
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