外国産馬対決を余裕の勝利 ストロングタイタンだ!!

ストロングタイタン

15年8/30(日)2回小倉10日目5R 2歳新馬(芝1800m)

ストロングタイタン
(牡2、栗東・池江厩舎)
父:Regal Ransom
母:Titan Queen
母父:Tiznow

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パドックで雄大な馬体は目立つ。ストロングタイタンの530キだが、腹目にはまだまだ余裕があり過ぎる程。ライバルのリッチーリッチーも、これまたしっかりとした造りで514キロと大きい。
逃げるリッチーリッチーの2番手に上がったストロングタイタンが、直線半ばでは交して先頭に立つ。そこからステッキを入れないでのゴールだった。
外国産馬対決となったデビュー戦を、人気に応えてストロングタイタンがアッサリと勝ち上がった…。


中央場所だとマイルを超える距離の新馬戦は、超スローになり上がりだけの競馬になる傾向が多い。当然に勝ち時計も遅くなるのだが、さすがに小廻り小倉コース。ここも1分50秒を少し超えるけっこうなタイムでの決着となった。
スタンド前からのスタートだが、行く気をみせる馬が多かった。内でダンツブルースが好発。そのまま行くのかと思いきや、ジワっとする。その間に5頭が横並び。我も我もと前へ行く気をみせる。あまり出の速くなかったリッチーリッチーが先頭に立てたのは、1コーナーのカーブにさしかかるあたり。最初の2ハロンは12.6~11.9と、この距離の入りとしては速い。しかし、そこを過ぎるとガクンとペースを落とせたリッチーリッチーの川田J。13.1と、マイペースへと持って行けた。2番手にタガノキングパワーで、3番手の外目にストロングタイタン。

向こう正面のバックストレッチはゆったりと進む。3コーナーに入るあたりで、後ろにいたダンツブルースが一気に前と上がって行く。その動きに併せる様に動く浜中Jとストロングタイタン。
ラスト600mのハロン棒にかかるあたりでは、逃げるリッチーリッチーの外で半馬身差まで上がる。ここらでは8頭がひと塊りの4馬身ぐらいに凝縮される。ここからが切れ味勝負。11.8のラップを3回刻んでいった。
最後のカーブに入る前に、リッチーリッチーに肩ムチを入れて促す川田J。それを離されまいと追う浜中Jのストロングタイタン。逃げるリッチーリッチーがコーナーワークで直線に入ってきた時も、まだ1馬身のリードがあった。しかし加速がつきだしたストロングタイタンの勢いが完全に優りだす。
ラスト1ハロンを過ぎるあたりでは先頭に立つストロングタイタン。浜中Jは、左手に握っているステッキで軽く小さく促す意味で動かしただけ。ほとんど見せムチの感じだ。前の2頭から4馬身差の3着にマルカベッカム。上位人気そのままのゴールであった。

坂路での稽古で古馬1000万下をあっと言う間に突き離す動きの良さだが、まだまだ体は余裕そのもののストロングタイタン。持てる能力はかなりありそうである。まずは初陣を勝利で飾り、次なる舞台に立つ時はもっとやれる体になっているだろうと思える。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。