【5回阪神】エッジースタイル…小平奈由木の注目新馬レポート

エッジースタイル
(牝2、栗東・高橋忠厩舎)
父:ハービンジャー
母:ランズエッジ
母父:ダンスインザダーク

キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを、11馬身もの大差を付けてレコード勝ちしたハービンジャーが父。重厚なヨーロッパ血脈ながら、昨年のファーストシーズンリーディングサイアーに輝いた。京成杯ではベルーフが初の重賞タイトルを奪取。現2歳でもドレッドノータスが京都2歳Sを制し、クラシック候補に踊り出た。優秀な繁殖を集めているだけに、今後も続々と新たなスターが登場するに違いない。

母ランズエッジ(その父ダンスインザダーク)は未勝利に終わったが、同馬の全姉にクイーンCを3着したロカがいる。祖母がウインドインハーヘア(G1・)であり、叔母父にはヴェイルオブアヴァロン(G3・デラローズH、リルダヴァルの母)、ブラックタイド(スプリングS)、そして、ディープインパクト(クラシック3冠、天皇賞・春、宝塚記念、ジャパンC、有馬記念)がいる豪華な一族。サンデーサラブレッドクラブでの募集総額は2000万円だった。

ノーザンファーム空港でペースアップ。8月27日、栗東に入厩した。9月4日のゲート試験をパスすると、NFしがらきへ移動して心身を整え直し、11月5日に帰厩。繊細な精神面を考慮し、丹念にメニューを消化してきた。伸びやかな身のこなしか光り、終いまでしっかり伸びている。長めの距離で真価を発揮するだろう。

注目のデビュー戦は、12月20日(日)、阪神の芝2000m。蛯名正義騎手が騎乗する。



小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。