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58キロも何のその!サトノノブレスがしっかり伸びて勝利!!
2016/3/15(火)
16年3月12日(土)2回中京1日目11R 第52回中日新聞杯(G3)(芝2200m)
サトノノブレス
(牡6、栗東・池江厩舎)
父:ディープインパクト
母:クライウィズジョイ
母父:トニービン
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G3のハンデ戦とは思えないぐらいの好メンバー。ジョッキーもリーディング上位が集った。先行馬ペースに乗って好位で進めたサトノノブレスが、ファントムライトを差して1年半ぶりの重賞勝利。トップハンデをものともしないシッカリした伸び脚は、さすが歴戦の雄と言った感じであった。上位は古馬勢が占めて、4歳馬で穴人気のクルーガーやケツァルテナンゴは最初のコーナーでポジション争いでの接触で馬がリキんでしまい、道中の折り合いを欠いてしまった感があった。
中京競馬場の方が、パドックでファンと馬の距離が近いと感じる。すぐ目の前を歩いている。スタジアム形式というのだろうか見下ろすのだが、3段目ぐらいがちょうどいい角度となる。ただ残念なのが、太陽がパドックの向こう側にだけあたり、手前を歩く馬が影になる。今だけの事なのか年中こうなのかはちと失意してしまうが、あまりよく見れる感じはしない。それでも熱心なお客さんで溢れかえっているパドック周辺である。正直、どの馬がいいのか判らない。ケツァルテナンゴの気配がいいのは感じた。
そして返し馬をいつもの場所でジックリとみる。スタンドの一番右側あたりの馬道から出てきてゴール板を反対方向へとキャンターで行ってくれる。パトックでいいと思ったケツァルテナンゴは普通と書き込む。最近は返し馬の方がよく判ってきた感じが自分の中である。良かった馬に○を打つ。サトノノブレス。ブライトエンブレム。アルバートドック、ファントムライトであった。レコンダイトにヒストリカルにクルーガーに△のチェックをし、他は×をつけた。自分の見立てと実際の結果を見比べるのにいい。
スタンド前からのスタート。ゲート内でケツァルテナンゴが立ち上がったりする。外のクルーガーも落ち着かない。クルーガーが外へ流れて出た。レコンダイトが悪くないスタート。外からロンギングダンサーとヤマニンボワラクテが出てきた。内枠の利でライズトゥフェイムとサトノアポロが前に居る。外からロンギングダンサーが前に出てヤマニンボワラクテが2番手となる。ファントムライトが押して押してきて3番手に上がって、最初のコーナーへと入っていった。
このコーナーに入る前に位置取り争いで小競り合いが。ショウナンバッハの廻りで狭くなってしまう。最もアオリを食ったのがアルバートドックで、最後方に下がる。真ん中にいたヒストリカルも控えざるを得ず。ここらでその後が決まった感もある。2コーナーを廻ってからは淡々とレースは流れる。3番手の外めにファントムライト。その真後ろにサトノノブレスが、さらに後ろにブライトエンブレムがいて、その内ラチ沿いにレコンダイトが巧く内へと入っている。真後ろにバウンスシャッセがいて流れに身を任せている。
1000Mを1.02.1と、このクラスではかなり遅い流れだ。先頭のロンギングダンサーが後ろを2馬身と少し離して3コーナーへと入っていく。中京競馬場のダメな処は、ここからの肝心の勝負処となる時に、馬群が建物に隠れて見えなくなる。グリーンチャンネルで見る分には高い場所から撮っていてしっかり見えるが我々、ライブで見ている人間には見えにくい。次に現れる4コーナー手前までいったいどうなっているのかヤキモキする時間でもある。
この間にリードがなくなった先行馬と後続組。すでにファントムライトが3番手、それも前から1馬身もない処に来ている。当然に私の眼はレコンダイトを見続けている。4コーナーまで完璧にロスもなく来ていた。《あとはうまく外へ出してくるだけ!》と心のなかで叫んでいる。
そして直線へ入ってきた。まだまだ粘るピンクの帽子。今度は変わってヤマニンボワラクテが先頭となった。その外へファントムライト、さらにその外へサトノノブレスが上がってくる勢いだ。
あと200m。馬群の中からバウンスシャッセも、ぐっと間隔を詰めて前に迫ってきた。同じタイミングでレコンダイトが、ブライトエンブレムの内に進路を見出して脚を伸ばしだす、前はファントムライトとサトノノブレスが並んだ。そして半馬身、前に出た。ファントムライトが粘る処へ、猛然とレコンダイトが突っ込んできたが届かないままゴールへと入った。ヤマニンボワラクテが4着、バウンスシャッセが5着。6着のクルーガーから13着のデウスウルトまで同じタイムでのゴール入線である。ハンデ戦らしい、ゴール前で横並びといった大接戦となった。
しかし勝ったのはサトノノブレス。貫禄勝ちである。前目で位置取りを進め、キッチリと脚をのばして前を捉えての勝利であった。
馬もジョッキーも揃った中日新聞杯。土曜日とはいえ、こう言った番組があると、集うことができる。是非、小倉でも大賞典を考えて欲しいものである。それがファンのためでもあり、JRAのためにもなるのは歴然であろう。熱い中京のファンには納得して貰えるレースだったかと思える。まだあと2週、名古屋が熱いでイカンわ~・・。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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