【天皇賞(春)】1週前 順当に良化キタサンブラック「いい結果を出したい」

20日、天皇賞(春)(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンにて行われた。

前走、大阪杯2着のキタサンブラック(牡4、栗東・清水久厩舎)は、CWコースで黒岩悠騎手(レースでは武豊騎手が騎乗予定)が跨がり、古馬1000万のジョーアラタを0.3秒追走。終始楽な手応えのまま、6F80.2-64.7-50.4-37.7-12.1秒のタイムで鼻面を揃えてゴールした。

その軽快な動きに清水久詞調教師は「前走は勝ち馬にうまく乗られてしまいましたね。横山ジョッキーは有馬記念で乗ってもらって、この馬の強さも分かっていたし、ぴったりマークしてきましたもんね。負けはしましたが、いい内容の競馬ができたと思います。中間も順調。これだけの馬ですから、それが1番でしょ。今週の動き、反応ともに良かったですよ。オーナーも〝天皇賞をとりたい〟と言っているし、いい結果を出したいですね」と舌も滑らか。2つ目のG1タイトル奪取へ確実に調子を上げているようだ。

キタサンブラック


前走のダイヤモンドSで初重賞制覇を果たしたトゥインクル(牡5、栗東・牧田厩舎)は、助手を背にCWコースで古馬準オープンのミヤジマッキーを追い掛ける形でスタート。ラストはビシッと追われ、大きく追い掛けた分、先着を許してしまったが、馬場の外めを伸び伸びとしたフットワークで駆け抜けて、6F81.6-65.3-51.4-38.0-12.5秒を叩き出した。

牧田和弥調教師は「今週は併せた相手をかなり追走する形。6Fで2秒ぐらい離れていましたから。ええ、遅れは気にしなくていいし、あれを交わしてたら化け物ですよ(笑)。ゴールを過ぎてもビシッとやっておいたし、しっかり攻めてこれました。ゆっくり休ませたことで、前走、タフな馬場を走ってきたダメージもとれています。積極的な競馬で勝てたこと、スタミナを証明できたという意味でも前走は収穫。当日、天気が崩れるようならなおいいですね」とパワーアップした愛馬に確かな手応えを掴んでいる。

トゥインクル


前走、日経賞2着のサウンズオブアース(牡5、栗東・藤岡健厩舎)は、助手が騎乗してCWコースへ。古馬1000万のバンザイを1.6秒追走し、直線入り口でグイッと差を詰めると、ビッシリ追われた直線では一気の伸びを見せてアタマ差捕らえたところがゴール。6F84.8-68.9-53.1-38.5-11.6秒をマークした。

追い切りを見届けた藤岡健一調教師は「前走は勝ち馬と斤量差もあったのに負けてしまったが、それを逆転できるだけの上がり目はあると思ってる。もちろん距離が延びてもいいタイプだし、あの馬には菊花賞では先着もしてるんだからね。中間も思い通りに調整できてるよ。先週、今週と想定したよりも遅いタイムになったのは誤算。まあ、馬場を考えると悪い動きじゃないんだけどね。その分、来週はびっしりやるよ。輸送を考慮せずやれるからね」と闘志をメラメラ。まだG1はおろか、重賞タイトルもなく、この春、絶好調の厩舎の勢いにもあやかりたいところだ。