【天皇賞(春)】コンビ復活もジャッカル酒井学「まだ半信半疑のところもある」

27日、天皇賞(春)(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、阪神大賞典7着のトーホウジャッカル(牡5、栗東・谷厩舎)は、酒井学騎手を背に坂路へ。3歳500万のダンツエイコウを相手に0.4秒追走し、同入フィニッシュを果たしたが、道中でハミが抜けるアクシデントもあり、タイムは4F52.9-39.0-25.9-13.2秒とやや平凡なものとなってしまった。

大一番でコンビ復活となる酒井学騎手も「並びかけたところでハミが抜けてしまって。左ムチを入れたらすぐに取り直してくれましたが……。やっぱりラスト1Fは13秒を切りたかった。動きを言うなら先週の方が良かったかもしれませんね。3歳時の頃は坂路だけしか乗れなかった。今は角馬場で乗れるようになってるし、肉体、精神的には大人になっていると思います。ただ、これで1回でも結果が出せていたら感想も違ってくるんでしょうが…。『こんなもんじゃない』と思うところはあるけど、まだ半信半疑のところもありますね」と、トーンは低め。実戦で変わり身を見せて浮上のキッカケを掴めるか注目となる。

トーホウジャッカル


前走、ダイヤモンドS1着のトゥインクル(牡5、栗東・牧田厩舎)は、美浦から駆け付けた勝浦正樹騎手が手綱をとりCWコースで古馬オープンのマルヨバクシンと併せ馬を敢行。終い強めに追われ、ゴールではわずかに先着を許したが、自身のフットワークは力強く、時計も6F82.9-66.7-51.9-38.2-12.1秒をマーク。近況の充実ぶりを動きで示して見せた。

「相手が走る馬だと聞いていました。遅れて見た目には悪かったかもしれませんが、動きは力強くて良かったですよ。前回はこの馬の良さが引き出せたと思う。今回も? ええ、そのつもりです。早めに動く競馬をします。それで負けたなら納得ですから」と穴男で知られる鞍上も腹をくくった様子。この馬の勝負どころでのポジションが展開の大きなカギを握りそうだ。

トゥインクル


前走、中日新聞杯2着から挑むファントムライト(牡7、栗東・藤原英厩舎)は、三浦皇成騎手を背に坂路で古馬オープンのガリバルディを0.8秒追走。徐々に差を詰め、鞍上がゴーサインを出すとパワフルな脚捌きでゴールでは2馬身先着。タイムは4F55.4-40.4-25.9-12.7秒を計時した。

藤原英昭調教師は「けさは坂路でラストでグッと力を入れさせた。動きはこんなもん。順調にきてるよ。乗りやすい馬だし、3000mを走れるスタミナを信じていくよ。ま、瞬発力を問われるようなレースよりは、持久力で勝負したいね」とコメント。7歳にしてG1初挑戦で、父は先日この世を去ったオペラハウス、母系はオークス馬ダイナカールに繋がるエアグルーヴ一族。昨年9月から5戦して3着を外していない遅咲きの良血が、伝統の一戦で開花できるか。

ファントムライト