【オークス】シンハライト池添を背に不良馬場で躍動 桜2着の雪辱を期す

18日、オークス(G1)の最終追い切りが栗東トレセンで行われた。前走、桜花賞2着のシンハライト(牝3、栗東・石坂厩舎)は、坂路を単走で4F53.6-39.2-25.6-12.8秒をマーク。池添謙一騎手を背に余力たっぷりに駆け上がった。先行する僚馬を追走する形でスタート。先週、終い一杯に追われていることもあり、今週は終いややセーブした印象だが、それでも全体時計は遜色ないもので、好調維持をアピールした。
桜花賞はわずか2cmのハナ差に泣き2着。鞍上の池添騎手もこの春のG1で2着3回。もう銀メダルは欲しくはないはずだ。



追い切り後、シンハライトに騎乗する池添謙一騎手の一問一答は以下の通り。

●天性の勝負強さを持っている馬

-:まずは、前走の桜花賞から振り返っていただきたいのですが。僅かの差の結果となりました。

池添謙一騎手:落ち着いて臨むことができましたし、ゲートもしっかり出てくれて、道中もスムーズにレースをしてくれて、いい形で直線を迎えることができました。最後もしっかり伸びてくれているのですが、本当に少しのハナ差で負けてしまって悔しいレースではありました。

池添謙一

-:今年に入っての3戦は全てハナ差の決着が続いています。言い換えると、どんなレースでもこの馬は力をフルに発揮してくれるということだと思うのですが?

池:そうですね。前走にしても最後のタイミングの差だと思いますし、その前2走はハナ差で勝ちきってくれているので、勝負強い馬だと思います。

-:デビューから全てのレースに騎乗されていますが、デビュー当初から桜花賞までで一番成長しているのはどのあたりでしょうか?

池:体はあまり変わっていないですが、落ち着きは凄く出てきましたね。最初の頃は少しカリカリしている部分があったのですが、今は落ち着いて大人になってきたと思います。

-:この中間の様子もうかがいたいのですが、1週前の追い切りから池添騎手は乗られています。先週、坂路での動きはどのように感じられましたか?

池:1週前ですし「最後の1ハロンはしっかりやっておこう」という話をしまして、その通りに気合をつけてやりました。

-:そして、今週の最終追い切りも同じく坂路でした。先週と比較して今日(5/18)の動きはいかがだったでしょうか?

池:先週の段階でいい形できてくれていたので、今週は東京への輸送もありますし、指示は「前の馬に付いていって最後の1ハロンは馬に任せるだけでいい」というものでした。あまりやらなくていいと言われていたので、何もしなかったですね。

-:それでも、全体の時計は先週と同じようなものでした。これはレースに向けてスイッチが入ったという感じでしょうか?

池:最初の入りは誘導した馬が速かったので、その分もあると思うのですが、最後の1ハロンは何もしなくても自分からハミを取って動いてくれたので、順調にきていると思います。

シンハライト

●この馬に足りないのはG1タイトルだけ

-:今回の舞台は東京の2400mになります。距離はこの馬にとってどうでしょう。

池:まだ1回も走ってないので、その辺はわからない部分ではあります。東京2400mは正面スタートでもありますし、歓声も凄いので、そこは落ち着いてレースに臨んでほしいと思います。

-:前走の阪神マイルと今回の東京2400mでは馬に求められる部分が変わってくると思うのですが、池添騎手の中で東京2400mを克服するポイントはどこにあるとお考えですか?

池:まずは正面スタンドのスタートだと思いますし、800m距離が延びるので折り合いも大事になってくると思います。


-:今回のライバル関係ですが、桜花賞の勝ち馬と1番人気の馬がいません。替わってトライアルで強い勝ち方をした馬などが出てきます。これについてはいかがですか?

池:G1なので強い馬が出てくると思いますし、本当に皆が勝ちたいレースなので、そんなに簡単に獲れるものではないと思います。シンハライトはまだG1馬ではないし、受けて立つ立場でもないので、しっかり結果を出すことだけ考えて乗りたいと思います。

-:池添騎手としてもデビューからコンビを組み続けているシンハライトと挑むオークス、かなり強い思い入れがあると思いますが、そのあたりはいかがですか?

池:そうですね。デビュー前に去年の函館で初めて乗せていただいて、凄い素質を持っている馬ではないかと感じました。その通りに結果を出してくれていますし、あとはG1タイトルだけだと思うので頑張りたいと思います。

-:最後に改めて、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

池:桜花賞は凄く悔しいレースでしたし、その悔しさというのを晴らす舞台はオークスだとレース後に思ったので、いい結果を出せるように頑張りたいと思います。