“砂のディープ”カネヒキリが死亡 ダートG1で7勝の活躍

2005年、2008年のジャパンCダートや2006年フェブラリーSなど、ダートのG1で7勝を挙げたカネヒキリが種付け中の事故により急死した。14歳だった。

同馬は2004年7月に新潟でデビュー。芝で2戦大敗を喫したあと休養に入り、休み明けの初ダートで2着馬に7馬身差を付けて初勝利。続く500万下では2着馬に1.8秒差を付ける大差で連勝を収め、ユニコーンSで重賞初制覇、以降もジャパンダートダービー、ダービーグランプリ、ジャパンCダートとビッグタイトルを次々と手に入れて『砂のディープインパクト』の異名をとった。

ところが、翌年の帝王賞2着のあと屈腱炎を発症。長い休養に入り、幹細胞移植手術を受けて復帰したのは2年4カ月後の2008年11月。復帰初戦の武蔵野Sこそ前が壁となって9着と敗れたが、続くジャパンCダートで復活の勝利を挙げ、東京大賞典、川崎記念とG1を3連勝。不死鳥の如く蘇った。その後、骨折により再び1年以上の休養を余儀なくされたが、翌年のマーキュリーCを5馬身差で快勝。健在を示したものの、次走のブリーダーズGC2着あと、またも屈腱炎を発症し現役を引退、種牡馬入りした。

種牡馬となってからは、まだ目立った活躍馬を送り出していないが、残された産駒も多く、重賞ウイナー、後継種牡馬の登場が期待される。通算成績は23戦12勝(うち地方9戦5勝、海外1戦0勝)。

【優駿スタリオンステーション・須崎孝治氏のコメント】
「産駒も順調にデビューし、特にダートで走る産駒も出て、さあこれからという時に、種付け中の事故によりこのような結果となり、ただただ残念でなりません。残された産駒の活躍を願いたいと思います。ご声援いただいたファンの皆様には、この場をお借りして厚く御礼申し上げます」

カネヒキリ(牡14)
父:フジキセキ
母:ライフアウトゼア
母父:Deputy Minister
通算成績:23戦12勝
主な勝鞍:
05、08年ジャパンCダート(G1)
09年川崎記念(Jpn1)
08年東京大賞典(Jpn1)
06年フェブラリーS(G1)
05年ジャパンダートD(G1)
05年ダービーグランプリ(G1)

カネヒキリ

▲08年ジャパンCダートでパドックを周回するカネヒキリ


カネヒキリ

▲C.ルメール騎手を背に奇跡の復活を遂げた