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【天皇賞(秋)】リアルスティール 毎日王冠回避も矢作師「見送ってよかったなと」
2016/10/26(水)
26日、天皇賞(秋)(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。
前走、安田記念11着のリアルスティール(牡4、栗東・矢作厩舎)は、助手を背に坂路で終いを伸ばす調整。4F53.8-38.4-24.8-12.5秒の時計は、矢作芳人調教師の「馬場状態を考えて54秒の指示」というほぼ指示どおりのタイム。毎日王冠を回避する誤算はあったが、その影響もほとんど感じられない力強いフットワークを披露した。
前走の安田記念は11着というまさかの大敗を喫したが、それまでは掲示板を外したことがない堅実派。昨年のクラシックや2走前のドバイターフの走りからも、力を出し切ればこのメンバーでも何ら見劣りしない地力と実績を持っている。大舞台に強いM.デムーロ騎手を鞍上に迎え、国内G1初制覇となる注目だ。
追い切り後、矢作芳人調教師の一問一答は以下の通り。
●安田記念を振り返り今回はソフト仕上げ
-:リアルスティールがいよいよ天皇賞を迎えますが、今のお気持ちを聞かせて下さい。
矢作芳人調教師:やれる範囲のことはやれたと思っています。
-:毎日王冠を見送っての天皇賞という事になりますが、この辺りの調整についてお聞かせ下さい。
矢:毎日王冠の週も一番時計を出していたように、使って走れない事はないと思っていたのですが、使った後の反動が怖かったというのが正直なところです。
-:見送ってよかったなというところでしょうか。
矢:よかったと思っています。
-:どういうところがプラスに働いたのでしょうか。
矢:上昇カーブを描いたままレースに来れたと思っています。
-:毎日王冠以後の調整を教えて頂いてもよろしいでしょうか。
矢:どこかが悪くて使わなかったわけではないので、毎週休む事なくしっかり追い切りを重ねる事が出来ましたので、1回ごとに良くなって来たと思っています。
-:坂路とコースの併用でした。
矢:この間の日曜に坂路で出して、それで大体仕上がったと判断しました。
-:今回の調教の狙いというのはどういったところだったのでしょうか。
矢:安田記念の敗因が完全には掴めないですが、ひとつはレース当日のテンションが高かったという事があると思います。あの時も競馬の週の追い切りが強くて、それも1つの要因だったと思うので、今日はソフトに仕上げました。
-:実際に調教の内容を見ていかがでしたでしょうか。
矢:馬場状態を考えて54秒の指示だったのですが、非常にいい動きだったと思います。
-:最後は24秒5、12秒5という時計でした。
矢:上がり重点な感じでよかったと思います。
-:上がってきた後のリアルスティールの様子はいかがですか。
矢:毎日王冠をやめたのは、その辺りの息遣いが満足いかなかった部分があるので、その点については完全に良化したと思っています。
-:それでは今回は理想通りの息遣いをしていたと。
矢:そうですね。はい。
●状態を整えて再び堅実な馬へ
-:先程安田記念の話がありましたが、春ドバイG1制覇、安田記念は11着という結果でしたが、これは馬の状態にかなりの違いがあったのでしょうか。
矢:決して悪い状態とは思わなかったのですが、元々レースに向けては気合が入る馬ですが、安田記念の日は特にイレ込みがきつかったように思います。
-:イレ込みについては当週の追い切りの話もありましたが。
矢:そうですね。それが原因ではないかと思い、今回のような仕上げにしました。
-:東京コース、あるいは馬場は問題ないでしょうか。
矢:共同通信杯を勝っている馬なので、全然問題ないと思います。
-:天皇賞は2000mという距離とコースですが、いかがでしょうか。
矢:舞台設定については何も問題ないと思います。ただ、メンバーが強いですし、現在の状況でやれる事はやってきましたが、やはり毎日王冠をいい状態で叩いてココに向かうというのがベストだったわけで、そういう点では、事前の策は打てたかなと思います。
-:この後の秋のプランはどういうものを描いていますか?
矢:具体的には決まっていないのですが、香港が有力にして、頭の片隅にマイルCSもあるかなというところです。
-:クラシックの時から応援されているファン、日本でのG1を見たいというファンがいらっしゃると思うのですが。
矢:そうですね。今回は特に海外のG1を勝っている馬が揃っているので。安田記念が恥ずかしい競馬で、今回はそんな事がないようにしっかりと仕上げてきたつもりなので、なんとか日本のファンにいいところを見せたいです。
-:リアルスティールに天皇賞ではどんなレースを期待されますか。
矢:非常にコンスタントな馬で大崩れがなかったのが、安田記念で大きく崩れてしまったということで、また元の状態というか、堅実でしっかり走れる馬に戻したいなという思いを持っています。
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