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ストレイトガールの引退式が行われる 史上初の7歳牝馬によるG1制覇などG1・3勝
2016/10/30(日)
30日、2015~2016年のヴィクトリアマイルを連覇するなど、G1・3勝を挙げたストレイトガール(牝7、栗東・藤原英厩舎)の引退式が、最終レース終了後、東京競馬場で行われた。
戸崎圭太騎手が騎乗し、今年のヴィクトリアMを制した際のゼッケンでターフに登場。直線コースから1コーナーの半ばまでさっそうと駆け抜けた。その後は特製の馬服を着用し、コースを周回。ファンとの別れを告げた。
今後は約1ヶ月後にイギリスのナショナルスタッドへ移動。現在、日本でも産駒が活躍をみせている「怪物」フランケルとの交配が予定。イギリスには約2年ほど滞在し、その後は帰国する見込みだ。
ストレイトガールは11年に札幌でデビュー。2戦目で勝ち上がるも、3歳春クラシックには縁が無く、2勝目を挙げたのは3歳6月。そこから休養を挟みつつ順調に力をつけ、4歳夏にオープン入り、5歳春のシルクロードSで重賞初制覇を挙げる。初のG1挑戦となった高松宮記念では堂々の1番人気に指示されるも、道悪馬場に泣いて3着。続くヴィクトリアマイルで3着、秋のスプリンターズSで2着とG1で好走を重ねるものの、あと一歩届かないレースが続く。
悲願達成の瞬間が訪れたのは6歳春のヴィクトリアマイル。スローペースの中、上がり3F33秒0の鬼脚を繰り出して優勝。しかし、今年初戦の阪神牝馬Sでは見せ場なく9着に敗退し、「終わった」との声も囁かれる中、本番のヴィクトリアマイルでは前年の勝ち時計を0秒4上回る1分31秒5のレースレコードで圧勝。7歳牝馬のG1勝利は史上初で、短距離女王の底力を見せつけた。
レース後、陣営から安田記念の回避が発表され、秋の動向が注目されていたが、調子が上がってこないこと、年齢面も考慮され、引退の運びとなった。
馬主は廣崎利洋HD株式会社、生産者は浦河町の岡本牧場。馬名の意味由来は「まっすぐな少女」。
「寒いなか、天皇賞の良き吉日の日にこうして引退式をしていただいて本当にありがとうございます。私はファンをして50年、馬主になって約30年、こんな栄誉を自分が得ることができ、無上の喜びです。ストレイトガールはそんな私の夢を実現してくれました。そんな大きな馬主でもないのですが、本当に良い夢を見させてもらって感謝感激しています。ストレイトガールが良い子を産んでくれ、また藤原英昭先生、岡本さん、田中さん、戸崎騎手にも乗っていただいて、またこんなことができたらという夢を見ております。本当に皆さんありがとうございます」
「本日は最終レースが終わったにも関わらずこのような多くのファンに残っていただき、ストレイトガールの引退式に参加していただいたことを本当に感激しております。また全国のストレイトガールファンの温かい声援・支援があったからこそ、ここまで健康で良い牝馬として成功できたと思います。この場をお借りして感謝申し上げます。また、ストレイトガールを生産した牧場、育成者、そして何よりも、去年引退という形をとりましたが、オーナーの決断でもう一年走らせてくれということで、その声がなかったらヴィクトリアマイルを勝つこともできなかったと思います。そういう意味ではすごくドラマがある馬だったと思います」
「本日は寒い中、たくさんの方々にお残りいただき、ストレイトガールも本当に喜んでいると思います。この馬と出会い、GⅠ3勝という勝利を収めることができました。GⅠはなかなか勝つことのできないレースですが、この馬と3勝できたことは僕の成長にもなりましたし、財産にもなっており、オーナーと調教師に感謝しています。今日は少し落ち着いているかなと思いましたが、馬場に出たら、走る気満々で元気いっぱいでした。今後はお母さんとしていい子供を産んでもらい、子供たちも皆さんに応援してもらえればと思います」
「感動を与えてくれてありがとうと、ただ感謝するのみです。今後も無事にたくさんいい子を産んで、その子供たちがターフに戻って素晴らしいレースを皆さんに見せられるよう、お母さんとして頑張ってほしいです」
「6年間この馬と付き合ってきて、GⅠを勝つ難しさ、勝ったときの喜び、いろんなことをもらえて、この仕事をしていてよかったとすごく感謝しています。人生の中で一生忘れることのできない馬です。遅い時間までファンが残ってくれて、皆さんに愛されているんだなと改めて感じました」
「私は当歳、1歳の間しか携わっていませんでしたが、ストレイトガールはここまでなれたのは関係者、そして、多くのファンの応援のおかげです。これからまた繁殖として長く活躍していくと思いますが、よろしくお願いします」
- ストレイトガール
(牝7、栗東・藤原英厩舎) - 父:フジキセキ
- 母:ネヴァーピリオド
- 母父:タイキシャトル
- 通算成績:31戦11勝
- 重賞勝利:
- 15~16年ヴィクトリアマイル(G1)
- 15年スプリンターズS(G1)
- 14年シルクロードS(G3)
左から荻野仁調教助手、岡本章氏、田中博司調教助手
廣崎利洋オーナー、藤原英昭調教師、戸崎圭太騎手
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