【NARグランプリ】武豊は通算2度目の特別賞受賞「競馬があればどこも行きたい」

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2月2日(木)、地方競馬において優秀な成績をおさめた人馬が表彰されるNARグランプリ2016の受賞式が都内ホテルにて行われた。昨年の浦和記念(Jpn2)をケイティブレイブで制し、地方競馬のダートグレート競走通算100勝を達成した武豊騎手が自身2度目となる特別賞を受賞した。

「100勝を達成した時に周りから言われて気づきました。100勝もしてたんだなと」これまでの勝利を噛みしめるように語ると、「これだけ勝っていますから、どれというのは難しいですが、どれも嬉しいです」と素直な喜びを口にした。

他の騎手の地方交流重賞勝利数を見ると、その抜きんでた成績がわかる。安藤勝己元騎手が34勝、戸崎圭太騎手が33勝している。「実感はそれほどないですが、たくさんいい馬に乗せてもらっているなと思います」と謙虚な姿勢は崩さない。今では廃業となった荒尾や宇都宮での勝利もあり、地方競馬を完全制覇。「あとは帯広だけですね」との言葉に「実はJRA騎手だけの競走で勝ってるんですよ()」と会場を和やかなムードへと導いてくれた。

毎年行われているエキシビションレース「JRAジョッキーDAY」

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前日は川崎記念でケイティブレイブに騎乗。思うような結果を残せなかったが、一番難しい競馬場を聞かれると「川崎ですかね。本当は勝って今日ここに来たかったです」と悔しさを滲ませた。圧倒的人気を誇るゆえ、1番人気に支持される事が多いのも宿命。「1番人気に乗っているという嬉しさはあります。実際にそういう力の馬に乗せてもらっていると思います」。日本を飛び越え、海外を総じてもトップジョッキーのひとり。「中央でもどこでも競馬は競馬。いつも同じような気持ちで、と意識しています」競馬界のトップ騎手として高い意識を見せた。

昨年は17回の騎乗機会のうち、9勝を挙げた。トップレベルの騎乗技術とカリスマ性をひと目見ようと競馬場に足を運ぶファンは多い。昨年は武豊騎手が騎乗した日は入場者、売上ともに上昇傾向だった。「競馬に乗せてもらっている側なので、結果的にもしそうであれば嬉しいですね。競馬があればどこも行きたいです。それだけですね」と意欲的なスタイルは変わらない。「確かに売上が伸びている実感はありますし、もっとファンが増えて欲しい。それに応えていかないといけない」と競馬界のリーダーはたる覚悟を覗かせた。

最後に「今年はまだ始まったばかりですが、当然リーディングは取りたいです」と力強くコメント。中央200勝ジョッキーが再戴冠に向け、目標を語った。

※成績は2016年終了時点

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