クビ差2着プロディガルサン +22キロで東京マイル戦史上最速の上がり32秒0

プロディガルサン

菊花賞で11着敗退から変わり身をみせたプロディガルサン

●2月5日(日) 1回東京4日目11R 第67回 東京新聞杯(G3)(芝1600m)

菊花賞以来の実戦に臨んだプロディガルサン(牡4、美浦・国枝厩舎)は2着に食い込んだ。

道中は中団に待機。超スローペースでも課題の折り合いをクリアすると、直線で猛追。勝ち馬にクビ差まで詰め寄り、新馬戦以来となるマイル戦でも好パフォーマンスをみせた。「ゲートを出てくれて、思ったよりもいいポジションをとれましたね。直線もスムーズに前が開き、よく伸びてくれました。まだトモに緩さが残りますが、速い上がりにも対応できるかな、という中で頑張ってくれました」と田辺裕信騎手は収穫を口にした。

4歳初戦は約3カ月半ぶりのレースとなったが、馬体重はデビュー以来、最高となる512キロ、前走比プラス22キロの大幅増だった。「身体が増えたのは、筋力もついたのでしょうね。前は競馬でフラフラしていたけど、真っ直ぐ走っていたから」と国枝栄調教師は成長分であることを強調。元はと言えば、1週前のオープン特別・白富士Sでは登録メンバー中唯一、除外の憂き目も遭い、重賞にスライドしてきた。「少しだけど賞金も加算できたことだし、これで意地悪な目(除外)にあわなくなるかもね(笑)。マイルにはこだわらず、あまりトリッキーなコースより、走りやすいところを選んでいきたいですね」と今後の見通しを語った。

ペース、上がりの速い馬場傾向もあったが、披露した末脚は、なんと東京のマイル戦史上最速となる32秒0。リアルスティールを兄に持ち、デビュー前から大物候補と注目を浴びていた良血馬が、いよいよ本格化の兆しをみせた。