3歳戦メモランダム【2/13.14東京】

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2鞍とも平凡なタイムで決着した先週の新馬。ただし、14日(日)の芝1800mは、13秒台のラップが4つも刻まれるスローな流れだった。渋った馬場にもかかわらず、34秒台の上がりをマークした上位3頭の将来性はかなり。

最速の末脚を駆使したのがダイワソウル(牡3、美浦・二ノ宮厩舎)。半馬身の差を付けてゴールに飛び込んだ。500キロの大型でも、スペシャルウィーク産駒らしい伸びやかなつくり。フットワークも大きく、長く脚を使える。母トップバナナ(その父ドクターデヴィアス)は不出走。祖母のトップポジション (その父グランディ)が短めの距離で4勝しているとはいえ、母系には重厚な血が流れている。距離はもっとあったほうがいい。

調教は目立たず、単勝6番人気(12.9倍)だったが、「稽古はのんびりした感じでも、競馬ならば俊敏。まずまずの出脚で、先行集団を射程に入れて、上手に競馬をしてくれました。まだ遊びながら走っている感じもありましたよ」(北村宏騎手)。
実戦を経験したことで、より前向きになることが予想され、今後も目が離せない。

2着のサクラインライン(牡3、美浦・小島太厩舎)は、直線で前が壁になったことが響いた。こちらも攻め馬の迫力はひと息だったが、芝の実戦では切れる。サクラプレジデントの産駒で、母はモランボン(その父サガス)。オーナーの思い入れが詰まった配合だ。半兄のサクラタイリン(父サクラバクシンオー)よりも長めの距離での出世が見込まれる。
カルヴァドス(3着・牝3、河野厩舎)もチャンスは近い。一瞬の脚に見どころがあるタニノギムレット産駒だ。「もまれても根性がすばらしい。ただ、まだ非力ですのでパンパンの良馬場向き。もっと体がふっくらすれば」(吉田豊騎手)。

1番人気に推されたエイシンロックオン(牡3、栗東・藤岡健厩舎)は、スタミナ不足を露呈。「幅があって前が勝った体型ですし、ダートの1400mくらいが良さそう」(松岡騎手)。違った条件での巻き返しが期待できる。


13日(土)、ダート1300mは、10番人気の伏兵、スギノリバース(牡3、美浦・古賀史厩舎)が力強く抜け出した。しかし、追い切りの動きからも難解なメンバー構成。余裕残しの状態で勝ち切ったあたりは評価できても、今回は相手に恵まれた印象を拭えない。

未勝利を勝ち上がった組では、13日(土)、芝1800mのゲームマエストロ(牡3、美浦・宗像厩舎)に、昇級後もコンスタントに走りそうな手応えを感じた。イレ込みやすい精神面が大人になりつつあり、レース運びに安定味が加わった。