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【天皇賞(春)】サトノダイヤモンド・池江寿師「チャレンジャーの気持ちで臨むだけ」
2017/4/26(水)

26日、天皇賞(春)(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。
追い切り後、サトノダイヤモンド(牡4、栗東・池江寿厩舎)を管理する池江泰寿調教師の一問一答は以下の通り。
●有馬の後は立ち上げもスムーズでしっかりと乗り込めた
-:今年の使い出しとなった阪神大賞典を振り返ってください。
池江泰寿調教師:休み明けはあまり動かない馬ですが、阪神大賞典は休み明けにしてはしっかり動いてくれて、気持ちのいい勝ち方をしてくれたなと思います。
-:天皇賞でも人気になりそうな馬を含めて2着以下を完封した内容でしたね。
池:そうですね。今までの休み明けにない走りでしたね。
-:その辺りは馬の成長を感じますか?
池:もちろん成長もしていると思うんですけど、やっぱりダービー後はちょっと色々と爪のこととかあって乗り込めなくて、神戸新聞杯も急仕上げだったぶんちょっと動けなかったですけど、有馬の後は立ち上げもスムーズでしっかりと乗り込めたというのも結果に繋がったのかなと感じました。
-:その神戸新聞杯からこれでG1・2つを含めて重賞4連勝ですね。
池:ビックリですね。
●適性距離ではないですし、走ったことはないので未知の部分
-:阪神大賞典を使ってからここまでは、どういう調整を進めて来ましたか?
池:在厩しながら2週間くらいは放牧に出ているような感じの少し緩めるような調教をしていたんですけど、それからピッチを上げていって、先週、先々週と2本連続で長めに追って、今週はもう仕上がっているので半マイルを馬なりでサッとやっただけです。
-:その半マイルも終いは12秒台。併せ馬にも先着しました。
池:丁度いいくらいですね。速くならずに良かったなと思いました。
-:池江調教師の考えている通りの調教で天皇賞に臨めそうでしょうか?
池:そうですね。今のところ青写真通りに来ています。
-:菊花賞も勝って京都コースは3戦3勝という相性です。
池:それは今知りました。
-:京都コースに関して心配は?
池:コースに関してはないですけどね。距離が長いのでそれだけですね。
-:菊花賞馬ではありますけど、やはりこの3200mという距離は長いと。
池:適性距離ではないですし、走ったことはないので未知の部分ですよね。
-:能力的なものもあるので、それをこなしてきているわけですが、適性距離を考えるとちょっと長いという印象ですか?
池:そうですね。敢えて適性距離じゃないところを使うことに意義があると思います。
-:現時点でサトノダイヤモンドにとって一番合っている距離というと?
池:まぁ2000mから2400mじゃないですかねぇ。ルメール騎手は有馬でも長いって苦しがっていましたから。
-:その有馬記念ではビックリするような脚を使いましたね。
池:エンジンが掛かるのが遅い馬なので、内回りで直線が短いコースは、皐月賞は不利があったとしてもエンジン掛かる前にゴール板を迎えたようでね、厳しいのかなと思いましたけど、ゴール前は鋭い脚で矢のように飛んできて驚きましたね。
-:今年の天皇賞(春)でもライバルになりそうな馬をクビ差交わしました。
池:クビ差だったんですかね?ハナ差じゃなくてクビ差でした?あぁそうですか…。まぁ2キロの有利があったので本当はもうちょっと離さないと。今回は同斤量なのでね。難しいですよね(笑)。
-:ただ、サトノダイヤモンドはこの短い期間ですけど、成長したところはありますよね?
池:見た目はまぁまぁ若干、古馬らしくはなってますけど。中身も甘かった背腰が段々と芯が通ってきて、パンとしてきたなという感じはありますね。

●やっぱりまだ“大関”なのでね
-:その辺りで、先ほどの合わない距離にも挑戦することに意義があると仰りましたが、3200mの天皇賞(春)。
池:馬にせよ、人にせよ、適性じゃないというか、困難にチャレンジしていく姿は美しいのではないかと思います。
-:ただ、勝算がないと使ってこないかと思います。
池:まぁあることはあるんですけど、やはり人間も馬もできることばかりやっているのではなく、できないことにチャレンジ。例えばエベレストに登頂している人に「高いし危険だし止めなさい」じゃなくて応援したくなるし、オリンピックを目指している人に「金メダルは無理じゃないか」と……ね。僕らもそうじゃないですか。模試でA判定出ている大学しか受けないというのではなく、B判定でもC判定でもあと半年頑張って受けてみろよって、そういう困難を乗り越えた先には成功しても失敗しても人馬とも成長があるんじゃないかと。これはもう僕のポリシーなんですよ。だから敢えてこういう距離を走らせているんです。
-:模試で言うと、超A判定が出て今回の天皇賞に臨むというふうに思っていましたが。
池:ではないと思いますよ。やっぱりまだ“大関”なのでね。
-:そうすると、一度は負かしてはいますけど、その横綱と思われる馬と対戦することになるかと思います。
池:有馬の時は2キロの斤量差がありました。あれは本当に大きかったと思いますし、大阪杯を見てもあんな楽な競馬でG1を勝つってあまり見たことがないので。ダイヤモンドも成長しているけど、あちらもかなり成長していますし、胸を借りる立場というのは今回も変わりはない。横綱に挑んでいくというと。
-:同じ菊花賞の先輩後輩にあたるわけですけど、3000mと3200mというのは、我々が思っている以上に大変なんですね。
池:ウチの馬に関して言えば、適性は少し超えていると思います。
-:あとは、当日の天気や枠順など、注文が付くことはありますか?
池:あまりカチカチの馬場にはなって欲しくないですけどね。怖いのでね。
-:そうすると、中間に一雨ありますけど、これはむしろ歓迎くらい?
池:水、木だったら今の気候だと乾いてしまうと思うので、もうちょっと量が降って、ソフトでしっとりしてくれたらいいなと思います。
-:サトノダイヤモンドは今の日本競馬で2強と呼ばれている1頭だと思います。天皇賞(春)に向けての抱負を改めてお願いします。
池:私は2強とは思っていないですね。今回はもっと強い馬は出てきますから。気を引き締めて、チャレンジャーの気持ちで臨むだけですね。
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