こぶし賞など/平林雅芳の3歳戦(2/20)

トピックス

無題ドキュメント 土曜京都1R
3歳未勝利・牝
ダ1800m
勝ちタイム1.54.1

勝ち馬
アドマイヤマリン(牝3、栗東・橋田厩舎)

4コーナーでは決して楽な手応えではないアドマイヤマリンだが、鞍上のルメールJのステッキが入ってからの伸びが良く、前を逃げて勝とうかの勢いのダイヤモンドムーンを、渋太くゴール寸前に差しての勝利と、渋い内容での勝ち上がりとなった。

今回ブリンカーを着用のダイヤモンドムーンが好発から逃げる流れで、1000メートルは1.02.8と、馬場が速いにしても、少し速めの流れとなった。
ただ単騎での形は取れたし、道中でも絡まれずに直線に入ってきた。
たった1頭だけに交わされてはしまったが、ダートは適性は十分にありそうなダイヤモンドムーンだ。

アドマイヤマリンの道中は、3番手の外めの追走で、4コーナー手前では鞍上ルメールJの手綱がだいぶしごかれる感じであったが、直線ではしっかりとひと伸びして前を捕らえた。
最後1ハロンは12.7であるから、決してバテていた訳でないものを差し切るのだからたいしたものだ。

3着にはランブリングローズ。道中はユメミルテーラーの後ろを進み、直線でも外から伸びてはいたが、前の馬との5馬身差は決定的なものだった。
そしてユメミルテーラーだが、4コーナー手前でも外へ出す余裕がなく、廻りきってから外へ出す時に、ちょっと他馬を邪魔するシーンも。
そこらも含めて、今日は今ひとつの行きっぷりであった。

ダイヤモンドムーンかユメミルテーラーが人気かと思っていたが、終えてみるとちゃんと勝ち馬アドマイヤマリンが1番人気の支持。
ルメールJに乗り替わっているとは言え、ファンの見る眼は相変わらず肥えている。そしてそれに応える勝利。
競馬は結果を見るだけだと簡単だ。


土曜京都2R
3歳未勝利
ダ1200m
勝ちタイム1.13.3

勝ち馬
ナムラナイト(牡3、栗東・太宰厩舎)

好発馬のナムラナイト。でもその後は、ジワッと好位の外めに付けるレースぶりで、久々でも直線の伸びもしっかりとしていた。
ジワジワとバテない伸びを見せて、2戦目で早くも未勝利を脱出した。

最内枠のテイエムウミユキが出て行き、2番手にメイショウヴァルナがつき、3番手にナムラナイトが続く流れ。
前半3ハロンが35.6と、馬場を考えても少し速い流れだ。
3コーナー手前では、その外にエーシンハダルも続き、それぞれが半馬身ずつの間隔だ。

直線に入っても、前の3頭はそんなに勢いが落ちてはいない。
2番手のメイショウヴァルナが前に出だすが、3番手ナムラナイトがジワジワと伸びて前へと出た。
外からエーシンハダルもいい伸びを見せてきたが、ナムラナイトがしっかりと伸びての勝利となった。
3着にはメイショウヴァルナだが、4コーナー先頭から直線では伸びきれていない。
2頭出しの浅見勢は、1番人気のハートロックは好位の内ラチ沿いをいい位置取りながら、直線では伸びあぐねていた。逆にその後ろでレースをしていたキセキの方が渋太く4着と走っていた。

4ヶ月ぶりのレースとなったナムラナイトだが、体はむしろ10キロ減と締まっての参戦。クロフネの子供で距離短縮が良かったのだろうか。
休み明けだが最終追い切りも、坂路で24秒台と出来上がっていた。
まだ2戦のキャリアであり、これからが楽しみな馬であろう。


土曜京都3R
3歳未勝利
ダ1800m
勝ちタイム1.54.3

勝ち馬
ナムラアレグロ(牡3、栗東・野村厩舎)

前のレースに続いて、ここも野村厩舎ナムラアレグロが勝ち星を挙げた。
ゲートからポンと他馬より先に出る勢いで飛び出すと、最後の4コーナーを廻る時も持ったままで、直線での追われてからの反応もなかなかに鋭いもので、いい切れ味を見せていた。

最内枠のドリームセイヴァーが積極的に出ていく競馬を展開で、向こう正面に入ると、後続との差がけっこう開いて行った。
しかし、その逃げも3コーナー手前まで。
後続がだいぶ差を詰めて、2番手トウショウカズンとの差がなくなった。
3番手を進んでいたナムラアレグロの手応えが抜群に見える、4コーナー手前であった。
そして直線に入ってきても、その手応えどおりにナムラアレグロの伸びが良く、2着馬に2馬身の差をつけてのゴールだった。
グリッターウイングは4コーナーで外の4、5番手まで上がってきたが、肝心の直線で、それもゴール前で内へともたれたのが惜しまれる内容であった。

1000メートルが1.02.2の、けっこう速い逃げとなった。
その流れについていって、直線での切れ味を感じさせたナムラアレグロ。
道中で、特に2コーナーを廻ったあたりから、同じ3番手でもスッと内に入れる乗り方。外々を廻るのと内で脚を貯めるのでは大違い。
ここらに、眼に見えないファインプレーを見た。鞍上は秋山Jである。

最後の1ハロンが12.7と数字上は格別速くはないものの、見ていてちょっとゾクッと来るものを感じさせる伸び具合であり、数字以上に圧勝のイメージを持たせてくれた。この感じは大事である。
次走が大いに楽しみなナムラアレグロであり、覚えていて欲しい。


土曜京都4R
3歳新馬
ダ1400m
勝ちタイム1.27.2

勝ち馬
ルロワ(牡3、栗東・鮫島良厩舎)

パドックではかなり人出が多かった。やはり注目は、初出走のシェイク・モハメド殿下の所有馬か。
そのノトーリアスは、4コーナー先頭グループから伸びあぐねて8着。
中団から脚を伸ばしてのデビュー勝ちをしたのは、ルロワだった。

逃げたテーブルスピーチとピタッと並んで進むノトーリアス。
でもおそらく、そんなに速い流れではないと思えた。
やはり、前半3ハロンは35.9とまずまずの入りだ。
そのままで4コーナー手前まで来ていて、手応えもまずまずの先行グループだと思えた。

ところが最後のカーヴを曲がって直線に入ったところで、先に手が動き出したのがノトーリアスの方。
4頭が横並びだったのだが、もう手応えに余裕もなくなって、流れから遅れ気味となった。
最内で粘るテーブルスピーチだが、残り1ハロンのところでナムラエアポートに先に出られて、その外のルロワにも交わされてしまった。
アッと言う間に3番手で、ゴールでは4着であった。

好位の外めを追走していたルロワが、ナムラエアポートを交わしてゴール。
そのゴール前で最後にひと伸びをしたのがボードメンバー
ナムラエアポートを交わして、もう少しでのところがゴールであった。

最後の1ハロンが13.2と少しかかった。勝ち時計も1.27.2と、新馬戦にしてもチョイ遅いものとなった。平均ペースで流れ、好位組が直線で伸びた形だ。
3番手を進んでいたナムラエアポートが、ギリギリまで粘っていた。
ノトーリアスは好馬体、しかし実戦では早々と手応えをなくしていた。
距離なのか、まだ仕上がり途上なのか。本日の一戦だけでは何とも判断しがたい。
勝ったルロワが、前で一番の脚を使っており、実戦でいい面を出したようだ。


土曜京都5R
3歳未勝利
芝1600m
勝ちタイム1.36.2

勝ち馬
ジョーヴァリアント(牡3、栗東・村山厩舎)

ちょっとした休養を挟んで2着続きのジョーヴァリアントだったが、今日は2番手をガッチリとマークしての抜け出し。
直線入り口過ぎで、オーロラビジョンを見て後続の動きを確認してからの仕掛けと、着差以上の余裕を感じる内容の勝利であった・・・。

逃げた大外枠のヘッドザポールが、1000メートルを1.00.6のゆったりしたペースで進めた。
その2番手を進んだジョーヴァリアント。3コーナーあたりでは前に並びかけて行きそうなぐらいの勢い。しかし辛抱させて、直線に入って前をユックリと交わしての勝利。
最後の1ハロン12.0は、多少追い出しを我慢させていたもので、まだ余裕アリと解釈していいだろう。

2着には、直線で外からいい脚を使って追い込んできたサクラティアモ
4コーナーでは、先行集団の外めに上がって来ていたが、コーナーリングで外を廻らざるを得なく、ちょっともったいないところだった。
小さい馬ながら、返し馬でも目立つフットワークを見せていたし、ちょっと面白い馬か。

ヘッドザポールは、3ヶ月ぶりの実戦だが、今日はスッと前へ行くレースぶり。
勝ち馬とこのヘッドザポールだけが、前へ行った組で残っているもの。
そんなに極端に遅い流れでもなかったという事だろうし、次走は早くもチャンス到来だろう。
4着のユメノカケハシは、4コーナーでもまだブービーあたりを進んでいたもので、馬群の中から出てきた脚はなかなかだった。終い目立つ脚を使って突っ込んできている。
これも近い将来、勝ち上がれる馬であろう。

ジョーヴァリアントはこれで今年2戦目。
前走より確実に良くなっているようだし、まだまだ上積みがありそうな感じ。
クラス上がっても十分戦えるとの鞍上の感触でもあり、次走が楽しみな一戦だろう。


土曜京都6R
3歳500万下・牝
ダ1400m
勝ちタイム1.25.6

勝ち馬
ケイアイデイジー(牝3、栗東・山内厩舎)

デビュー戦の勝ち方から、現級でも常に人気のケイアイデイジー
一時成績が下降気味だったが、前走あたりから持ち直して、今日は混戦の直線を抜け出して2勝目を挙げた。実力馬がやっと復調した気配である。

前走ペガサスヒルズが強い勝ち方をしたレースでの2着と、ようやく上昇気配が見えてきたケイアイデイジー。
新潟戦での新馬勝ちは強い勝ち方で、その後の足取りが今ひとつだったが、前走の終いの伸びは復調を思わせるものだった。
今日も4コーナーで先に皆が動いて行き場がなくなるシーンもあったが、逆に脚は貯まっており、直線残り1ハロンから爆発した内容だった。
そこでジワッと動かない戦法が、後で生きた格好である。

2着タガノディーバは、好位の4番手をいい手応えで進んでいた。
勝ち馬のゴール前の脚には屈したが、内容は悪くないもの。
3着エリモエポナは、逃げてレースを造ったもの。35.1の前半3ハロンは少し速かったか。
2番手を進んでいた馬がドンジリ敗退であったのだから、この馬の粘りは悪くないものだ。
4着トウカイレジーナは、3コーナー過ぎから外を上がって行き、直線入り口では先頭に並びかけるレース。着差が着差だけに惜しい内容だった。

牝馬限定の1勝級のレース。流れも落ち着かないし、入り乱れる直線入り口などを見ても、現級はまだまだ力差はない。
毎回、毎度が混戦となるなることだろう・・・。


土曜京都9R
こぶし賞
芝1600m
勝ちタイム1.35.3

勝ち馬
オウケンサクラ(牝3、栗東・音無厩舎)

府中のクイーンCを除外されて廻ってきたオウケンサクラ
このマイル戦の落ち着いた流れがどうかと思っていたが、内から外へ出した直線では伸びが違うものを見せて2勝目を確保。
まだ桜花賞への確実なる出走権は持てていないが、ちょっと面白い馬のイメージである。

アグネスジャスパーの逃げは、1000メートルが1.00.0であるから、このクラスならばゆったりと進んでいるはず。それでも4コーナーを廻る時には、もう先頭ではなかった。
押し出される様に先頭に立ったのがセレスロンディー
大外をインプレッシヴデイも押し上げて来ていたが、上がり勝負だけに前々でレースをしている馬に余力が十分に残っていた。
セレスロンディーが、渋太く先頭のまま残り1ハロンも過ぎて逃げ込みを図らんとした時に、外からオウケンサクラが前の馬の外へ出してから鋭い伸びを見せた。
最内を突いて伸びて来ていたエアラフォンとの際どい接戦となった。
本当にどちらが勝ったかと思えるほどに際どいものだったが、僅かに外オウケンサクラが優っていた。

3着にはセレスロンディーで、4着は前々で粘っていたエーシンウェズン
ゲシュタルトはやや出が悪く、好位でのレース。
やや行きたがっていたが我慢させてのレースで、直線はそれなりに伸びていたので進境はあった。でも本当の力は、発揮しているとは思えない内容。
まだまだ良くなる可能性の方が大きい馬だろう。

オウケンサクラは、この後は阪神4日目のチューリップ賞へと駒を進めるそうだ。まだ桜の権利が完全に獲れていないだけに、仕方ない行動か。
終いの脚はなかなかのものを持っている馬であり、まだ奥がありそうな感じのレースぶり。
やはり、ケイコでも、あの時計で上がってくる坂路を見ていても、ちょっとどころか、かなり楽しみな馬に違いないと思える。

今週は、中山競馬場で中山記念(GⅡ)、阪神競馬場でアーリントンカップ(GⅢ)、阪急杯(GⅢ)が行われます!
自分のベストの素晴らしい結果を求めて、今週も頑張りましょう!