【京成杯AH】混戦マイル路線の主役に名乗り グランシルク「マイルCSに進ませたい」

2017/9/10(日) 

【フェブラリーＳ 2025】境和樹さんと有力馬計８頭徹底レビュー！血統と馬体から混戦ムードを一刀両断！

提供：けいばのじかん

●9月10日(日) 4回中山2日目11R 京成杯AH(G3)(芝1600m)

サマーマイルシリーズで優勝の可能性を残した馬は3頭。それ以外にも秋のG1出走に向けて、何が何でも賞金を加算したいという馬が多く、ハンデ戦ということも相まって激戦が予想された京成杯AHだったが、制したのは、これまで何度も重賞で惜しい競馬がありながらタイトルにあと一歩届かなかったグランシルク(牡5、美浦・戸田厩舎)。それまでの惜敗続きがウソのような完勝で大きな1勝を手に入れた。

「念願のタイトルに手が届き、感激しています。スタートが良く、道中もジョッキーが完璧に乗ってくれました。すべてがうまくいけば、こんなにあっさり勝てるものなのですね。声が出る間もなく、突き抜けてしまった。惜敗続きで、こちらは自信を失いかけていても、馬はしっかり力を付けています。前走の中京記念でも、道悪をぐいぐい伸びていました。最適なローテーションを考え、得意の中山に照準を絞ったのが功を奏しましたよ。時計、内容とも優秀です。サマーマイルのチャンピオンというプレゼント付きですし、本当によくがんばってくれました」と管理する戸田博文調教師も愛馬の激走をねぎらう。

重賞の2着と3着がそれぞれ2回。オープン特別も同じく2着と3着が2回ずつ。実力は誰もが認めながら、このままではG1参戦も危うかったが、その意味でも価値ある1勝。「オーナーとの相談になりますし、田辺ジョッキーとの調整も必要ですが、今後は富士Sか、スワンSに向わせたい。勝てなかったとはいえ、3歳でもG1で1番人気に推された素質馬です。もうひとつ、きっちりと決め、マイルCSに進ませたいと思います。思い入れの深い母系で大舞台を狙えるのもうれしいですね」と師の言葉も弾む。混戦のマイル路線に楽しみな1頭が加わった。

高々とカップを掲げる田辺裕信騎手