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【朝日杯FS】和田竜×渡辺薫コンビでG1に挑むダブルシャープ…トレセン密着24時(仮)
2017/12/16(土)
13日、ダブルシャープの最終追い切りに騎乗する和田竜二騎手
G1という格付け、賞金の高さはあるものの、相対的にどこか分かりづらい、馬がわからないと思われてしまいそうなのが2歳G1。その点、今年の朝日杯フューチュリティステークス(G1)は前哨戦でレコード勝ちを決めたダノンプレミアム、既に3勝をマークしているタワーオブロンドンもおり、例年よりは一般ファンにも分かりやすい戦績の馬が揃っている気も……する。
また、馬以外で見どころの一つは、テイエムオペラオーの主戦騎手であった和田竜二騎手と、そのライバル・ナリタトップロードの主戦・渡辺薫彦騎手(現調教師)がダブルシャープ(牡2、栗東・渡辺厩舎)の騎手&調教師として、コンビを組むことだろう。オールドファンならもれなく胸熱待ったなしだ。
そのコンビ結成の経緯について、金曜の枠順確定後に厩舎へ訪ねにいくと、渡辺薫師が答えてくれた。
「過去のレースを観ていても走る馬だなと思っていましたし、追って良さそうなイメージがあったんですよね。だから、和田に頼んだんです」
確かに馬の雰囲気や過去の戦歴を見ると、キレるよりはタフそうなイメージ。馬にへばり付くようなフォームで、最後までキッチリ追い切る和田ジョッキーは如何にも合いそう。馬の特性を考慮しての起用に納得させられた。
ダブルシャープの1週前追い切りに騎乗する渡辺薫師
そのダブルシャープだが、渡辺厩舎に入厩以降、師が自ら追い切りで手綱を執れば、13日(水)には、和田騎手が騎乗して最終追い切りを消化。かつてのライバルが揃って背中を確かめてきたが、課題もハッキリしてきた模様だ。
「ゲート試験も無難にこなしてくれましたし、環境になじむのはスゴく早い子でしたよ。ただ、今週はG1ということもあり、(追い切りは)ビッシリやったのですが、テンションが上がってきましたね。道営の関係者からも聞いていましたが、カッカする気性らしいです。そこがレースにいってどう出るか……。極力テンションが上がらないよう気をつけて調整してきましたのですが、こればっかりは当日を迎えてみないとわかりません。それに、気性を考慮すると壁が作れない可能性のあるこの枠は外過ぎるかもしれないですね。未知数な部分が大きいのも本音です」
中央転入初戦とはいえ、名ホースマンでさえも手探りな2歳戦。しかし、師がウィークポイントを自ら口にしてくれたことで、前走のサウジアラビアRC(G3)のレース序盤、イレ込んだ他馬と接触、折り合いを欠いたことが競走能力に影響したことは推察できたのも確か。
課題から収穫を得る。これが競走馬の成績だけでなく、我々の馬券成績に投影出来たら、言うことはないのだが……そうはいかないのが競馬の難しさ。ともかく、馬の特性を把握できたことで厩舎に訪れたことは無駄足ではなかったと思うばかり。人馬の成功を祈りたい。
(競馬ラボ・小野田)
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