【NHKマイルC】トライアル完勝タワーオブロンドンなど関東馬6頭の陣営コメント

タワーオブロンドン

NHKマイルCに向けて追い切りを行うタワーオブロンドン(奥)

2日、NHKマイルカップ(G1)の追い切りが美浦トレセンで行われた。

●前走、アーリントンカップを快勝したタワーオブロンドン(牡3、美浦・藤沢和厩舎)は、杉原誠人騎手(レースではルメール騎手が騎乗予定)を背に坂路コースで追われ、4F53.0-38.0-24.6-12.0秒をマークした。

【藤沢和雄調教師のコメント】
「前走からそれほど時間も経っていないので、今週の時計は坂路でそれほど速い時計は出していませんが、順調にきていると思います。前走は関西遠征でしたが、今回は輸送の距離が近いので調整は楽です。

前走は久し振りでしたが折り合いも良かったですし、1600でも上手に走ってくれて良かったです。ひと息入れて落ち着いていましたし、力んだところがなくなってきたことも良かったと思います。東京コースは直線が長いので慌てなくても走れますし、ジョッキーが前半大事にいってくれると思います。

デビューから上手に競馬を教えてきてくれていますし、今回も上手に走れると思います。前走は馬体も随分とスッキリしてきましたし、気候も暖かくなってきたので今回も良い体で出走できると思います。不安だったマイルも前走で上手に走ってくれましたし、東京コースも得意なのでまた頑張ってくれればと思います」

●前走、クイーンカップを逃げ切ったテトラドラクマ(牝3、美浦・小西厩舎)は、田辺裕信騎手を背に坂路コースで追われ、4F52.6-38.1-24.7-12.1秒をマークした。

【小西一男調教師のコメント】
「今週の追い切りは、併せ馬でジョッキーを乗せてやりました。時計も予定通りでした。前走を使ってから十分に休養を取りましたし、帰厩してからも馬はリラックスしています。元々テンションが上がりやすい牝馬なので、リラックスしているのは良いと思います。先週の追い切りは終い重点でやりましたが、雨の影響で馬場が悪くて時計も遅かったですし馬がノンビリしていたので、今週は併せ馬で気を乗せようと思っていました。先週の時点で468キロありましたし、前走と同じくらいの体重で出走できると思います。

前走は自分でラップを刻んで出した時計ですし良かったと思いますが、今回は馬場状態も相手も違うので同じレースができるかは分かりません。時計も1分32秒台くらいに詰めないと厳しいかもしれませんし、前走よりもうワンランク上のパフォーマンスが必要かと思います。位置取りに関しては、ジョッキーの感覚で乗ってくれればと思います。

田辺もここにきてリーディングを争うくらいのジョッキーになってくれました。前走は初めて重賞を田辺で勝てましたし、その勢いでいってくれればと思います。今回も田辺でG1で挑めるのは嬉しいですが、どんな馬でもレースに向けて万全の状態で送り出すことに変わりはありません。なかなかこういう馬には巡り会えませんし、ここ最近は牝馬も頑張っているレースなのでそれにあやかれればと思っています」

【田辺裕信騎手のコメント】
「気が良くて調教ですごく動く馬なので、今週の追い切りはやり過ぎないように気を付けました。馬の力みも少なかったですし、上手くいったかと思います。前走の前よりも今回の方が早めに帰厩してもらえましたし、厩舎でも乗り込めたので良いと思います。前走で初めて乗せてもらいましたが、デビューの頃から見ていて走る馬だなと思っていましたし、重賞を勝てればいいなと思っていたので前走で勝てて良かったです。前走は速いスタートから速いラップを刻みながら勝ってくれましたし、スタートが良いところがこの馬の武器だと思います。自分で出していった訳ではなく、馬のスタートが良くて行けたところが評価できます。途中から絡んでくる馬がいてペースが速くなったときも、それほど力まなかったので終いまで頑張れたかと思います。今回と同じコース条件で勝ちましたし、不安はありません。

調教で乗っているときも走っているとき以外は大人しいですし、余計なところで力を使わなければ走れると思うので楽しみです。相手関係については何とも言えませんが、自分の力を出し切ってどれだけやれるかだと思っていますし、十分やれると思っています。小西厩舎に長らく所属させてもらってきて、厩舎の馬でG1に乗るのはこれが初めてになります。私情を挟んではいけませんが、前走では何とか重賞を取りたいと思っていましたし、この馬にももっと大きなところを目指していってもらいたいと思います」

●前走、ニュージーランドトロフィーで6着だったファストアプローチ(牡3、美浦・藤沢和厩舎)は、蛯名正義騎手を背に南ウッドチップコースで追われ、5F70.4-54.5-39.8-12.6秒をマークした。

【藤沢和雄調教師のコメント】
「今週の追い切りは、久し振りに良い脚捌きを見せていました。蛯名騎手に乗ってもらいましたが、以前と比べて馬が逞しくなって良くなっていると話していました。これまで適当な東京マイルの番組がなかったので使う機会がここまで延びましたが、血統的にも距離はピッタリだと思いますし楽しみです」

【蛯名正義騎手のコメント】
「札幌で乗った頃と比べて馬が良くなっていますね。これまで強い相手と戦ってきていますし、競馬を使って経験を積んできています。今週の追い切りも楽に動けていましたし、具合は良さそうです。これまで適当な番組が無かったこともあって東京マイルを使っていなかったようですが、良い条件だと藤沢先生も話していましたし、逆に未経験の分魅力もあると思います。G1なのでそんなに簡単にはいかないと思いますが、スムーズに流れに乗れればと思います」

●前走、桜花賞で10着だったプリモシーン(牝3、美浦・木村厩舎)は、戸崎圭太騎手を背に南ウッドチップコースで追われ、4F53.0-38.4-12.3秒をマークした。

【木村哲也調教師のコメント】
「今週の追い切りは、いつも通り半マイルからやりました。前を追いかけて気分良く立ち回れるか、真っ直ぐ走れるか、頑張れるかチャレンジしましたが、そのテーマについては、やれていたのではないかと思います。ジョッキーから追い切りに乗りたい、と言ってもらえたのは嬉しいことですし、厩舎としてもジョッキーに乗ってもらった方が良いかと思って準備をしていました。ジョッキーには、追い切りで感じたイメージをレースでのヒントにしてパフォーマンスをしてくれればいいと思っています。こちらからどう乗ってくれ、ということはありませんし、ジョッキーも馬の状態に納得はしてくれたようです。

前走はあのような結果になってしまって、応援してくださった皆様に申し訳ないという気持ちです。前走は良かれと思っていてあの結果だったので、やり方が間違えていたのかなと思いますし、今回は同じことにはならないようにしています。関西遠征から帰ってきて馬がホッとしているのかもしれませんが、前走よりも落ち着きがありますし健康なのではないかと思っています。応援してくださっているファンの皆様の気持ちが晴れるように、彼女のプライドにかけて良い状態で送り出してあげたいです」

【戸崎圭太騎手のコメント】
「最終追い切りは、前の馬から2馬身置いて直線の残り1ハロン辺りで併せて様子を見るような感じで、という指示でした。手応えが十分でいつでも抜け出せそうな感じでしたし、残り1ハロンからは良い気持ちで走れていたのかなと思います。ゴールしてからもコーナーまでスピードを抜かずにグイグイ走っていましたし、順調にきていると思います。

前走は力を出し切れずに終わってしまいましたし、今回は落ち着いてもらいたいなと思っています。木村先生とは、レース当日のテンションが気になるので返し馬をどういう風にするのか、という話はしました。東京、中山で勝っているレースでは強いパフォーマンスを見せていますし、そのときのようなレースができればと思っています。東京マイルはこの馬に合っていると思います。前走は不甲斐ない結果になってしまって僕も悔しいですし、ファンの皆様も悔しい思いをしていると思います。ここまで順調にきていると思いますし、レース当日は応援をよろしくお願いします」

●前走、ニュージーランドトロフィーで8着だったリョーノテソーロ(牡3、美浦・武井厩舎)は、吉田隼人騎手を背に南ウッドチップコースで追われ、4F53.8-39.4-12.8秒をマークした。

【吉田隼人騎手のコメント】
「先週の1週前追い切りを1頭でやったらフワフワしていたので、今週は前を追いかける形でやりました。その方が真面目に走りますね。直線で抜けると馬を待つ感じになりましたし心拍も上がり切っていませんが、先週、今週としっかりやっているので仕上がりは問題ないかと思います。

先週はチークピーシズを着けず、今週は着けましたが、折り合いも問題ありませんでしたし着けて競馬に行った方が良いかと思います。最初はダートっぽい走りをしていましたし、2走前に東京の芝を使うときは半信半疑でしたが、ジックリ控えて差す競馬ができました。前走は連勝で臨めましたし自分も楽しみにしていましたが、期待していたより終いに脚を使えませんでした。自分は前走で初めて右回りでこの馬に乗りましたが、その影響もあったのかもしれません。

これまで乗った感じからも東京コースの方がパフォーマンスが良さそうな気がしますし、距離も問題ないと思います。前に行かせれば行けますけど、抜け出すとフワッとしますからね。前走よりもメンバーが上がってきますし、そのなかでどれだけやれるかですね」

●前走、フラワーカップで13着だったロックディスタウン(牝3、美浦・藤沢和厩舎)は、木幡育也騎手を背に(レースでは池添謙一騎手が騎乗予定)南ウッドチップコースで追われ、5F66.5-50.2-37.8-13.8秒をマークした。

【藤沢和雄調教師のコメント】
「二ノ宮厩舎から素晴らしい馬をいただきましたが、前走はかかり気味で上手に走れませんでした。久々の前走を使って落ち着いています。前走も状態は良かったですけど、今回は前走より落ち着きが出ています。素晴らしい馬なので頑張ってもらいたいです」

テトラドラクマ

NHKマイルCに向けて追い切りを行うタワーオブロンドン(奥)

ファストアプローチ

NHKマイルCに向けて追い切りを行うタワーオブロンドン(中)

プリモシーン

NHKマイルCに向けて追い切りを行うプリモシーン

リョーノテソーロ

NHKマイルCに向けて追い切りを行うリョーノテソーロ

ロックディスタウン

NHKマイルCに向けて追い切りを行うロックディスタウン