【桜花賞】グランアレグリア、シェーングランツら関東馬4頭の最終追い&直前情報まとめ

グランアレグリア

桜花賞へ向けて調整されるグランアレグリア

3日、桜花賞(G1)の追い切りが美浦トレセンで行われた。

●前走、朝日杯FS3着のグランアレグリア(牝3、美浦・藤沢和厩舎)は、杉原誠人騎手を背に(レースではC.ルメール騎手が騎乗予定)南ウッドチップコースで追われ、5F69.0-53.6-40.2-12.7秒をマークした。

【藤沢和雄調教師のコメント】
「休み明けなので先週、今週と併せ馬でやりました。それほど速い時計ではありませんでしたが、順調に調整できていると思います。少し行きたがるところが若い頃からあったので気を付けてきましたが、最終追い切りは割りと落ち着いていて良い調教ができていると思います。この子はデビューはすごく早い時期で前走までは順調に使わせてもらっていましたが、一生懸命走るので前走後は疲れた様子でした。本当はトライアルから行きたかったですけど、疲れが取れていないということだったので牧場の方で調整してもらって、それに合わせて厩舎にきてからも調整を進めてきました。

デビュー戦も2歳牝馬であの時期にあの時計で走れる馬はなかなかいないように、素晴らしい馬です。体力は上がっていますし、気持ちがいく分前向きなところがあったので少し手こずりましたが、そういう面に関しては見ての通り調教では落ち着いてきています。競馬でも上手に走ってきてくれるかなと思います。前走は牡馬と一緒に走らせてもらいましたが、強い馬がたくさんいるなかであの着順でしたし内容的には悲観しなくていいと思います。今回も阪神マイルの舞台ですし、関西圏への遠征で強い牡馬相手によく頑張ってくれた経験もプラスになると思います。

前走よりもいくらか体重が増えていますし、減ってもレース当日に1桁台なら問題ありません。厩舎の他の馬と一緒に前日輸送をする予定です。デビュー戦から強い競馬をしてくれましたし、今回も良い状態で臨めると思います。他馬も当然成長しているでしょうし、今年になってからもレース経験がある馬たち相手なので、胸を借りるつもりで臨みます。久々なので、ゲートは遅れないようにしてもらいたいです。牝馬ですが強い馬です。前走は牡馬相手で結果は残念でしたが、休み明けでも頑張ってくれると思うので応援してください」

●前走、チューリップ賞5着のシェーングランツ(牝3、美浦・藤沢和厩舎)は、五十嵐雄祐騎手を背に(レースでは武豊騎手が騎乗予定)南ウッドチップコースで追われ、5F69.1-52.9-38.6-13.1秒をマークした。

【藤沢和雄調教師のコメント】
「前走のときの追い切りはいく分ゴール前でモタつきましたが、今回は時計は速くないものの併せ馬をしっかりできたので良いと思います。姉のソウルスターリングと違って慎重な子なので、前走を使って良くなりそうです。前走は稽古の動きが良かったので期待していましたが、もう少し動けるかと思っていたものの意外と良くない結果でした。あまりスムーズな競馬ではなかったかと思います。それでも1回使わせてもらってその後の調整は楽ですし、順調にきていると思います。姉同様にクラシックに強い血統なので、期待しています。今回はG1で当然流れが速くなるでしょうし、彼女に向く流れや展開になれば終いはしっかりしている馬なので期待しています。

前走から比べて体は増えていますが、輸送を含めて減ると思うので前走くらいの体重で行けるかと思います。厩舎の他の馬と一緒に前日輸送で向かう予定です。血統的にも素晴らしい馬ですし、姉のソウルスターリングは桜花賞で上手くいきませんでしたが、この子がその分も頑張ってくれると思います。武ジョッキーはまだまだ当分やれますが、私は定年が近いので何とか頑張ってもらいたいです」

●前走、フェアリーS1着のフィリアプーラ(牝3、美浦・菊沢厩舎)は、菊沢一樹騎手を背に(レースでは丸山元気騎手が騎乗予定)南ウッドチップコースで追われ、4F52.9-38.6-12.4秒をマークした。

【菊沢隆徳調教師のコメント】
「1週前追い切りでは長めからしっかり併せ馬をやって、週末にかけて十分できている感じだったので、最終追い切りは確認と少しメリハリをつけた動きができればと思っていました。前に馬を置いて追いかける形で、ジョッキーとコンタクトを取りながら最後はメリハリをつけるように指示しました。前走は未勝利を勝ち上がってから間隔が短かったですけど、使いました。幼い面があるのでテンションがすごく心配でしたし、ペースが遅かったので届くかなという感じでしたが、しっかり差し切ってくれて強い内容でした。レース後はノーザンファーム天栄へ放牧に出して、帰厩後も順調に乗り込んでいます。まだ伸びシロがある感じがしますし、桜花賞で強いメンバーと戦うことが次に繋がればと思っています。輸送自体は何度も繰り返していますが、阪神競馬場の滞在馬房がザワザワしている環境なので、その辺りがポイントになると思います。

馬体重が輸送でどれくらい減るかは何とも言えませんが、今は440キロ台でカイバをしっかり食べているので心配はしていません。桜花賞はキャリアの少ない若い牝馬同士の戦いで、いろいろなプレッシャーもありますし精神的に若い子にとっては普段の力が出せないという難しさもあると思います。恐らく中団より後ろから競馬をすると思いますが、レースは生き物ですしスムーズに立ち回れればと思っています。タイプは違いますがアエロリットにも勉強させていただきましたし、そういう経験を生かして臨みたいと思っています。まだまだ成長している段階ですけど、そういう過程のなかで桜花賞へ臨みます。強い相手ですが、全力で良い結果を求めて頑張ります。応援してください」

【丸山元気騎手のコメント】
「1週前追い切りで乗って強めにやりましたが、実戦に行って良いタイプかなという感じがしました。前走のときに芝の返し馬は良かったですけど、ウッドでは走りにくそうにしていましたからね。返し馬のフットワークがすごく良くて競馬でも乗りやすかったですし、追ったらしっかり伸びました。スタートも普通に出てくれましたが、位置は気にせずリズム良く走らせました。4コーナーで外に出してからも反応が良くて、終いも伸びてくれました。今回も位置取りは気にしないで、リズム重視でいきたいです。この馬はこの先どんどん良くなりそうですし距離も延びて良さそうなので、ここだけが勝負ではありませんが、この条件で良い走りができれば先が楽しみになりますね。有力馬が前へ行くタイプが多いと思いますし、ペースが流れて展開がハマれば出番があると思います。

自分自身、良い馬に重賞で乗せてもらっていますし、チャンスをいただいているので生かしたいですね。自分のなかでそこまで意識が変わってはいませんが、去年のダービーで乗ってから意識が変わったかもしれないというのはあります。やっぱりダービーは乗る前から鳥肌が立つくらいのすごい環境でしたし、ああいう舞台で乗らないといけないなと思いました。騎手になったからにはやっぱりG1ジョッキーになりたいですし、良い流れがきていると思うので少しでも近づけるように頑張ります。今年もこれまでの自分と変えたつもりはありませんし、これからも乗せてもらえる馬に一生懸命乗るだけです。今回もチャンスのある馬に乗せてもらいますし、馬の持ち味を最大限に引き出してあげることが自分の仕事なので、良い結果を出せるように頑張りたいです」

●前走、アネモネS1着のルガールカルム(牝3、美浦・田村厩舎)は、助手を背に坂路コースで追われ、4F54.2-39.2-25.3-12.6秒をマークした。

【田村康仁調教師のコメント】
「月曜日に雨が降った影響で、馬場状態が悪く時計が出辛いことを考慮して指示を出しました。やれば時計が出るタイプですが先週の時点でもう出来上がっていますし、この子はあまり追い込み過ぎないずフワッとさせて気持ち良くさせておいた方が良いので、追い切り内容はこのくらいで十分です。いつもはレース後に厩舎で脚元などを確認してから放牧に出すパターンですが、今回は中間の間隔が短いですし前走後すぐにノーザンファーム天栄へ放牧に出しました。向こうで2週くらいフワッとさせてもらって、先週水曜に帰厩してから土曜に時計を出しました。これはNHKマイルカップを勝ったときのメジャーエンブレムと同じパターンでの調整です。

馬体重もいつもと同じくらいですし、いろいろな経験を積んで輸送にも慣れていますからね。過去に桜花賞で使った厩舎所属馬はパワフルな感じがありましたが、この子はシュッと切れるところがありますし牝馬らしいタイプです。その切れ味を最大限に引き出せるように、馬が良い気分で臨めるようにおだてながら調整をしてきましたし、レースでも頑張ってもらいたいです」

シェーングランツ

桜花賞へ向けて調整されるシェーングランツ

フィリアプーラ

桜花賞へ向けて調整されるフィリアプーラ

ルガールカルム

桜花賞へ向けて調整されるルガールカルム