スティルゴールド他/平林雅芳の3歳戦ピックアップ

トピックス

土曜阪神6R
3歳500万下
芝1600m
勝ちタイム1.35.7

勝ち馬
スティルゴールド(牡3、栗東・藤岡健厩舎)

少頭数ながらけっこうなメンバー構成。そんな印象だったこの平地戦を制したのは、先手を主張したスティルゴールド。まったくのテン乗りとなったが、そこは安藤勝J、見事に緩いペースに落としての勝利で、ベテランの味タップリだった。

あまり出自体は速くはなかったスティルゴールドだったが、最初から行く気を持っていた様で、スッと先手を取って前に出る安藤勝J騎乗のスティルゴールド。2番手は内のエアラフォン。しかしあまり行く気がないと見て、アルーリングライフがスッと前に出て、3番手の内にエアラフォンとなった。
外がカネトシディオスシルクアーネストが5番手で、鞍上の池添Jがやや引っ張りきりでの手綱だ。それもそのはずで、アンカツJが造るペースは1000メートルを1.02.0とこれ以上はない遅いものだった。
4コーナーを廻る時には、2番手グループはズラリと4頭が並んだ。一番外へマイネルナタリスが上がってきて、そのまま直線に入ってきた。まったくの上がり勝負だ。
先頭のスティルゴールドが後続を引き連れて残り2ハロンに差しかかった。5番手のシルクアーネストは、内から外へと出すのに前に3頭が少し横に広がっていて、直ぐには出せないで時間がかかってしまった。1ハロンを切ってやっと視界が広がったシルクアーネストが伸び出し、一番内からエアラフォンがスティルゴールドの内を狙って追い出した。しかしスティルゴールドの伸びは衰えず、ギリギリ残した。

外のシルクアーネストにクビ差、内のエアラフォンは追い出すスペースがなく、ゴール前の2、3完歩ぐらいで間に合わなかった感じだ。最後の3ハロンが11.2~11.0~11.5である。いかに凄い切れ味勝負になっているかが判る数字だ。

スティルゴールドは、これで3戦2勝。負けた前走がスプリングSの7着。次はどのトライアル戦にチャレンジして行くのだろうか。そして2着シルクアーネストは、今日が10戦目だがこれからが本格的に良くなってくるものと推測できる内容だ。
エアラフォン。能力はあるのだが、それを完全には表現出来てない現状である。


日曜阪神5R
3歳未勝利
芝1600m
勝ちタイム1.36.6

勝ち馬
アマルフィターナ(牝3、栗東・平田厩舎)

18頭のフルゲートで前走2着馬が4頭、他にも好成績の馬は居るし初出走馬にも素質の高そうな馬がいてハイレベルな未勝利戦といえる一戦であった。それを制したのは追い出しをユックリとした2戦目のアマルフィターナ。着差は半馬身、だが数字以上の強さだった・・。

好発を決めたアマルフィターナ。2ケ月前のデビュー戦でも逃げてのレースと先行力十分の馬だ。しかし今日はスッと出たアマルフィターナの鞍上は抑えて競馬の様子だ。3コーナーまでは黄色い帽子の2頭が一番前へ、3コーナーからはショウナンカラットが先手を取って行った。そこらではアマルフィターナは7番手ぐらいの内め。外から外からと前に入ってきてアマルフィターナより前の先行集団は枠が中から外の帽色の馬ばかりだ。
4コーナーを廻って直線に入って来たが、先頭は変わらずショウナンカラットが軽快にキープ。ズラリと並ぶ前のピンク帽子3頭の直ぐ後ろにアマルフィターナが前を伺っている。

残り1ハロンというあたりで前が少し開いた瞬間を逃さず福永Jがゴーサインを出し、先に外から追い上げて前に出たサクラティアモ。内には逃げ切りを図るショウナンカラットがまだ前にいた。しかし放たれた矢の如く、アマルフィターナが一瞬の伸び鋭く、あとゴールまで30メートルといったあたりでショウナンカラットを交わして先頭に立った。
すでに鞍上福永Jはステッキを使わずで、手綱で少ししゃくっているぐらいの余裕。外から一気にヒーローが迫っており、内のショウナンカラットを交わして2番手に上がっていた。

勝ったアマルフィターナの味な競馬っぷりと、2着のヒーローの道中の行きっぷりと直線で外から実にいい勢いで伸びてくる脚。この1、2着の内容が目立つ一戦であった。
おそらくアマルフィターナは次走昇級しても好走は可能だろうし、2着のヒーローは次走確勝もの。そんな印象を受けたこのレースの内容であった・・・。


★次走注目馬

土曜阪神7R
3歳未勝利
ダ1400m

ペガサスヒーロー(2着)(牡3、栗東・石坂厩舎)
(ポイント)
ゲートの出がモッサリで芝の部分で最後尾。ダートに入って最初は外めを追い上げて行ったが、それでも後ろから3番手ぐらい。3コーナーで真ん中ぐらいに位置してそこらから内へ進路を取り、4コーナーは最内をつき直線半ばで外へ出しての追い上げ。
勝ったシゲルタダカツも、速いペースで行って粘る強い競馬だったが、2着ペガサスヒーローもなかなかの内容。4ヶ月ぶりの実戦でゲートからのタイミングが今ひとつだったのだろう。次走はハッキリと勝ちを期待できるものだろう。

日曜阪神2R
3歳未勝利
ダ1800m

アドマイヤコスモス(2着)(牡3、栗東・橋田厩舎)
(ポイント)
初出走ながら1番人気に推されたアドマイヤコスモス。坂路でのケイコでも好時計を楽々とマークする性能。実際、道中の位置も悪くな、く直線での差し切りを期待できるものだった。先に先頭に踊り出たウインベルカントをキッチリと捕らえたと思えたゴールまで残り50メートルぐらいのところ、オーロラビジョンを見て驚いて外へ逃げたのか、惜しまれる斜行。
そこから鞍上の藤岡祐Jが左ステッキを入れて再び追撃開始したが、前との差が交わすまでには足りなかった。1馬身半の差があったが、むしろそれぐらいの差をつけて勝っていたかも知れないと思える。
若さをモロに出してしまっての負け。次走は、それこそアッサリと勝てる馬だろうし、先々をもと思える馬だ・・・。