【新潟注目新馬チェック】快勝した藤沢厩舎の牝馬2頭の評価は!?

カトゥルスフェリス

◆8月11日(日)2回新潟6日目5R 2歳新馬(芝1800m)
カトゥルスフェリス(牝2、美浦・藤沢和厩舎) C.ルメール騎手
父:ディープインパクト
母:ステファニーズキトゥン
母父:Kitten’s Joy
レース評価:★★★☆☆

単勝1.3倍の圧倒的支持を受けたカトゥルスフェリスが、1000m通過63.6という流れを6番手で追走。直線でなかなか手前が変わらなかったものの、エンジンが掛かってからはいい伸びを見せ、上り3F33.3という末脚を使って快勝した。「ずっと良い感じでした。エンジンの掛かりが遅かったですけど、ステッキを入れてからは良い反応を見せて良い脚を使ってくれました」と騎乗したC.ルメール騎手。

母ステフィニーズキトゥンは現役時代、ブリーダーズCフィリー&メアターフなど、米芝G1を5勝した名牝。本馬は初子にあたる。エンジンの掛かりが遅いことなど弱点も多く、まだ昇級して即通用かどうかは断言できないが、母は歳を重ねて強くなっていただけに、成長力に期待したい。ルメール騎手が「良いセンスがありますし、乗りやすかったです。距離も2000くらいまでは大丈夫だと思います」と言うように、距離は延びても大丈夫だろう。

サンクテュエール

◆8月11日(日)2回新潟6日目6R 2歳新馬(芝1600m)
サンクテュエール(牝2、美浦・藤沢和厩舎) C.ルメール騎手
父:ディープインパクト
母:ヒルダズパッション
母父:Canadian Frontier
レース評価:★★★☆☆

前半3F37.5というタイムながら、中盤からペースが上がり、ラスト2F目は10.9という時計が計時された一戦。2番手で追走したサンクテュエールが逃げたファイヤーテーラーを楽に捉え、突き放して優勝した。上がり3Fは33.6。騎乗したC.ルメール騎手が「良いスピードがありますし、能力がありますね。まだ物見をしたりしていましたが、最後だけ前の馬に届きました。もっと成長してくるでしょうし、これからの馬です」と言うように、若さを見せながらの圧勝劇は能力の高さを示すものだろう。

母ヒルダズパッションは米ダートG1バレリーナS優勝。ハーツクライ産駒の半兄ヨシダは米芝G1ターフクラシック、そして米ダートG1ウッドワードSと、芝もダートもG1を制した非常に能力の高い馬。全兄ジークカイザー、ヴェルテアシャフトも能力は高い。牝馬の分、全兄2頭より反応が素軽く、切れのある走りをする。距離はマイルくらいまでは持ちそうで、成長力もありそうなだけに来年春が楽しみになってくる素材だ。

タガノビューティー

◆8月10日(土)2回新潟5日目5R 2歳新馬(ダート1800m)
タガノビューティー(牡2、栗東・西園厩舎) 石橋脩騎手
父:ヘニーヒューズ
母:スペシャルディナー
母父:スペシャルウィーク
レース評価:★☆☆☆☆

前半1000m通過64.7秒のスローペース。中盤は1F13秒台が並んでゆったりした流れとなったが、今週の新潟競馬場は雨が降らなかった影響でダートが重く、先行した馬たちがラスト脚が上がるところを、道中後方を追走していたタガノビューティーが外から一気に差し切った。騎乗した石橋脩騎手は「返し馬から、乗り込まれている感じがありました。スタートは上手く出ましたが、外から入られてしまったので引いたら砂を被ってモロに下がってしまいました。このままではマズイと思いましたが、2コーナーで落ち着いてリズムに乗れました。3コーナー辺りから思い切って行こうと思っていましたし、馬も最後までよく頑張ってくれました」と話していた。

半兄はNHKマイルC2着のタガノブルグ。こちらは父ヘニーヒューズということで、よりダート型に出た。スローペースを差し切ったのは立派だが、ダートが重かった影響も大きく、勝ちタイムなどのラップを考えると、次走ペースが速くなった時に不安は残る。「まだ余裕があって本気で走っていない感じもしますし、これからが楽しみです」と石橋騎手が言うように、今後の成長力には期待が持てそうだ。