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エーシンダックマン他/平林雅芳の3歳戦ピックアップ
2010/4/27(火)
土曜京都2R
3歳未勝利・牝
ダ1200m
勝ちタイム1.12.0
勝ち馬:ラトーヌタキオン(牝3、栗東・音無厩舎)
ダートは重馬場発表、時計が出やすい先行有利な京都コースであるが、内枠からダッシュを利かせて先手を取った2戦目のラトーヌタキオンが、そのまま逃げ切った。時計が秀逸であり最後まで手綱をしゃくりもせずの余裕残し、ステッキを一度も使わずで、ほとんど馬なり状態でのゴールであった。楽しみな馬がまた出てきた・・。
1頭競走除外馬があって15頭立て、前走2着はマヤラブソングだけといったメンバー構成の牝馬限定戦。
前へ出て行ったのはマキハタピンナップ。しかし内からダッシュがついたラトーヌタキオンが先手を主張し、その2頭が並ぶ様に前へ行った。少し離れた3番手に、今日がデビュー戦のサマーアイも外から上がってきた。
3コーナーでは、2番手マキハタピンナップに並びかける勢いとなったサマーアイ。しかし先頭はラトーヌタキオンで、1馬身もないぐらいの間隔で前を進んだ。
4コーナーでは、もう2番手にサマーアイが上がりカーブを曲がって、コーナーリングもいいラトーヌタキオンがややリードを広げた。
残り1ハロンを切っても、先頭のラトーヌタキオンの秋山Jは、ステッキも入れないで手綱をちょっとしゃくり気味なだけ。完全に2番手のサマーアイと水が開き、3番手にはウォーターリズムが上がってきた。
先頭のラトーヌタキオンは流し気味でゴール。サマーアイが2番手のままゴール。3番手が接戦となり、ウォーターリズムが粘ろうとしたところを猛追したナムラジョイとマヤラブソングが交わして入った。
勝ち時計は1.12.0だが、当日の3歳500万下ボードメンバーの勝ち時計が1.12.2。同じ逃げ切りだが、向こうは直線1ハロンをビッシリとステッキを入れたもので、こちらラトーヌタキオンはほとんど追ってない内容。
朝の早い時間帯と昼のレースと馬場状態も違ってはいるし、展開や流れとか比較は難しいが、単純にタイムだけでも優秀であり内容もいい。
実に楽しみが持てる馬の出現と思える。
土曜京都8R
ムーニーバレーRC賞
芝2400m
勝ちタイム2.28.6
勝ち馬:ネオポラリス(牡3、栗東・松元茂厩舎)
直線入り口では前が5頭、後が5頭の二列に馬がひしめきあう大混戦となった。
固唾を呑むようにどの馬が伸びてくるのかを待つ最後の1ハロン。ズラッと横に広がった中から、馬群の真ん中が割れてネオポラリスが出て、最外からアイウォントユーが伸びて猛追。さらに、ネオポラリスが先に抜けた後を、タニノエポレットもいい伸びを見せてのゴール前。しかし何かあっけにとられた、そんなゴール前の感想であった・・・。
最近の競馬自体が先行有利、まして長い距離は当然、上がり勝負になる。前へ行って後ろをシャットアウトがパターンだ。
このムーニーバーレRCもまさしくそんな競馬。逃げてレースを造ったのがタイセイレジェンドで、1000メートルが1.01.7と理想のペースで進めた。速くなったのは4コーナーを廻るあたりから。直線に入っての上がり2ハロンを11.6~11.8の切れを要求するものとなった。
最後の1ハロンを過ぎても、内からタイセイレジェンド、レッドバリオス、ティキマハロ、ネオポラリス、マコトヴォイジャー、アキノグローブ、マストハブ、そして一番外へアイウォントユーと、瞬間的に8頭が横並びになる大接戦となった。後ろから2、3頭目を追走していたネオポラリスが終い脚を生かしてその馬群を突き抜け、その開いたスペースをタニノエポレットがワンテンポ後に追随。大外からは、4コーナーで外へ進路を取ったアイウォントユーが一気の伸びと、前へ行っていた馬でなく、後ろから追走していた馬たちの決着。
4コーナーで1頭だけポツンと置かれた地方馬ダイキンボシ以外の13頭が団子状態になって、前から後ろまで縦位置で3馬身もないぐらいの塊。前の馬もブービーの馬も、秒差がほとんどない間隔。逃げる馬が有利とかの次元でなくなったようだ。
流れがゆったりとしていてペースが上がるところがなかったために、追走が楽となった後ろからの馬にも十分出番がある競馬となったわけである。
横並びになった中を、脚が十分に貯まっているから前が開いた瞬間に抜けて出てきたネオポラリス。
キャリア1戦の馬であるが、切れは凄かった。もちろんメンバー最速の上がりとなる34.6で抜けた。
1番人気のマコトヴォイジャーは、スタート直後の直線で少しかかるところはあったが後はスムーズ。前に出たレッドバリオスを見る形でレースを進め、直線入り口でも手応え十分だったが、追い出してから思ったほどに伸びなかったもの。
レッドバリオスも、向こう正面では前を行くタイセイレジェンドに並ぶぐらいに前に出て流れを促しての2番手、直線も余力十分だったわりに伸びに鋭さがなかった。
今日の一戦だけでは何とも言えないレースの結末であった。
勝ち馬ネオポラリスは、2戦2勝で渋い勝ちっぷり。次走が試金石となるものだろう・・・。
日曜京都2R
3歳未勝利
芝1600m
勝ちタイム1.34.7
勝ち馬:マイネホコモモラ(牝3、栗東・梅田智厩舎)
五分のスタートから、内のマイネホコモモラがダッシュを利かせて出て行った。2番手にタツオーカン、3番手にアドマイヤツバサを従えての逃げ。結局はそのままギリギリ逃げ切ってしまった。以前に阪神で2着した時と同じタイムでの勝利。軽い馬場で先手が好結果に出た様子である。
逃げたマイネホコモモラのペースは、決して遅くはないものだ。前半の1000メートルを58.7、1200通過が1.10.9だから、まずまず流れているもの。最後の上がり2ハロンが11.5~12.3と、ゴール前はだいぶ甘くなってきている。
開幕週とはいえ、勝ち時計の1.34.7は、この日の3歳500万下で、ブイコナンで同様に小牧Jが逃げ切ったタイムとまったく同じもの。
ハイペースでの先行で押し切ったマイネホコモモラを取り上げたのが、理解していただけただろうか。
マイネホコモモラは小柄な牝馬で、1週前に追い切り、直前週は軽めの調整。馬体を14キロ戻して426キロと、スタミナ温存できたのも良かった様子だ。
そして2番手のタツオーカンと、3番手を進んだアドマイヤツバサが3、4着に粘る前々での決着の中で、2着に突っ込んできたマチカネドウドウは凄い脚を使っていた。
直線で最外からいい脚を使って前に迫るもの。初出走ながら鋭い決め手を見せ付けて、素質のあるところを見せてくれた・・・。
日曜京都7R
3歳500万下
ダ1800m
勝ちタイム1.52.6
勝ち馬:クロガネ(牡3、栗東・鶴留厩舎)
札幌で、新馬戦からコンビを組んだ秋山J。2戦目で勝ち上がり、その後7戦を消化。そして久々に手綱を握った秋山Jとのコンビでまたまた勝利。いいタイミングで乗るものだが、相性というものもあるのかも知れない勝利の内容。向こう正面から先手を取って、そのまま押し切って見せた・・・。
レースの前半は、最内枠のヤマイチジャパンが先手を主張。2コーナーを3番手の内で廻ったクロガネは、向こう正面に入ると前に出て行き、先頭を奪って3コーナーへと入った。前半1000メートル1.01.6だから、決して遅い流れではない。
そのまま4コーナーへと入ったが、廻る時にはすぐ外をツルマルスピリット、その外にマジェスティバイオ、その外にタガノジンガロの4頭が並ぶ格好で、直線へと入って来た。
コーナーリングで再び単独の先頭となったクロガネだが、そこから渋い粘りを見せて、もうひと伸びした二枚腰。
最後の1ハロンも12.5とバテずにゴールを過ぎた。
2着は、ツルマルスピリットとタガノジンガロが並ぶが、外のタガノジンガロの伸びが優った。逆に、人気のマジェスティバイオは4コーナーではいい位置まで取り付いたのだが、そこから伸びが今ひとつで6着と敗退した・・。
クロガネは芝で1勝目を挙げたが、北海道シリーズから帰ってきてからはもっぱらダート戦主体で戦っていた。前走中京戦のダート特別で小差2着でやや浮上気味ではあったが、今日は果敢なる先行策でそのまま押し切る強い内容。
勝ち時計もマズマズだが、自分からレースを造っていく内容での1.52.6は悪くない時計だ。これでオープン入りするわけで、これからが課題となるだろう・・。
日曜京都9R
橘S
芝1400m
勝ちタイム1.20.6
勝ち馬:エーシンダックマン(牡3、栗東・坂口則厩舎)
スッと先手を取ったエーシンダックマン。競りかけていく馬が出てこなくて、楽な単騎逃げとなった。前半3ハロンを34.4は、このクラスで開幕週の京都では信じられないペース。結局、一度も並ばれずにそのまま押し切った。
今回で9戦目のエーシンダックマンであるが、その全てのレースで逃げてきたが、これで3勝目を挙げた。やはり武器がある馬は強い。逃げ馬がこんな楽に行けるのだから、流れは生きている。
ゲートでメイショウデイムが遅れた。出てすぐにランリョウオーが押しているが、ダッシュが直ぐにはつかない感じだ。内でケイアイルーラーもそんなにダッシュがつかない様子。
エーシンダックマンが逃げて、パドトロワが2番手に上がった。だがそんなに速くはならない。ホクセツキングオーを交わして、内からケイアイデイジーが上がって行った。
3コーナーを過ぎても、淡々と前は流れた。坂の下りで、内でルクソールシチーが故障、そのアオリを避けてケイアイルーラーが外へ出して、その瞬間にレオプライムが躓き加減になるのが見えた。そんな喧騒をよそに、前は相変わらずゆったりと進んでいった。
4コーナーを、一番内をクルリと廻ったエーシンダックマン。内を廻った4頭と馬場の真ん中を廻った馬との差が、アッと言う間に開いた。
最内をもう一度伸び出すエーシンダックマン、それを2番手ケイアイデイジーが追いかけた。
パドトロワも、残り1ハロンのあたりでは手応え十分に見えたのだが、いざ追い出すとそんなにグーンとは伸びてはいかない。完全に前の2頭との差が開きだした。その前はエーシンダックマンに、ケイアイデイジーの伸びが優りそうに一瞬なったが、ゴールが近づくとその勢いも同じになってしまった。
結局、一度も馬体を並ばすこともなくエーシンダックマンが1400mを逃げ切った。外廻りで直線が長いとの意識が後続馬にある。4コーナーを廻りきって、直線に入らないと追わない、その感覚を逆手にとっての逃げ。
岡部誠Jの頭脳プレーであった。凄く惜しかったのが、3コーナーの下りで故障馬を避けるために外へ逃げて回避させたケイアイルーラー。
そこでレースに参加できてないロスタイムがあった。4コーナーを廻ってから大外から追い込んできていたが、まともにレースできていたらかなり面白い立場となっていたはず。惜しまれる内容であった・・・。
★次回狙える3歳馬
◇土曜京都2R
3歳未勝利・牝
ダ1200m
ナムラジョイ(3着)(牝3、栗東・大橋厩舎)
(ポイント)
勝ったラトーヌタキオンにばかり目を奪われそうな内容だったこのレースだが、4コーナーの位置からよくこの着順まで追い上げてきたものと感心する末脚を見せたこのナムラジョイ。それも馬の間をサーッと上がってきたもので、もっとやれそうな伸び脚。しかも、これが昨夏の6月以来の実戦で、まるで新馬戦みたいなもの。次走は勝ち馬共々、楽しみな馬だ。
◇日曜京都1R
3歳未勝利
ダ1400m
ピューター(2着)(牡3、栗東・笹田厩舎)
(ポイント)
逃げたコーストバンクシアにピタッと付いていった2番手のピューターだが、流れが1000メートル59.5とけっこう速いもの。実際に、4コーナーでは一旦4番手ぐらいまで沈み、そのまま馬ごみに吸い込まれるのかと思えたのだが、またひと伸びしだして、先に抜けたトウショウカズンにジワジワと迫る伸びを見せた。休み明け2戦目でケイコの動きも良かった様だが、今までと一変した内容を見せた。次走はかなりの確率で勝ちあがりそうだ・・。
◇日曜京都2R
3歳未勝利
芝1600m
マチカネドウドウ(2着)(牡3、栗東・藤岡健厩舎)
(ポイント)
今日が初出走となるマチカネドウドウ、道中は内のブービーあたりを追走していた。向こう正面で後ろから3番手、4コーナーまで内ピッタリを廻った。直線入り口で外へ出してから追い上げ、馬群の外を一気の脚を使っていた。他馬とはケタ違いの末脚を見せており、メンバー最速の上がり3ハロン34.4は秀逸なもの。次回は、これもアッサリだろう。
◇日曜京都9R
橘S
芝1400m
ケイアイルーラー(5着)(牡3、美浦・松山康厩舎)
(ポイント)
今日はオープンの橘Sに挑戦。数少ない500万下からの出走枠に入ったラッキーホースなのである。だが実戦では3コーナーの下りで前で故障した馬を避けて外へ進路をとって逃れるアクシデント。流れ自体が前々の決着となったぐらいのゆるい流れであったから、そんなロスタイムが長く続いたのも大きい。
直線だけで、それも大外強襲の凄いゴール前の脚色であった。メンバー中で最速の、上がり3ハロン34.1の脚を使っていた。次回は500万の適鞍に出れるだけに、アッサリと勝つだろう・・。
3歳未勝利・牝
ダ1200m
勝ちタイム1.12.0
勝ち馬:ラトーヌタキオン(牝3、栗東・音無厩舎)
ダートは重馬場発表、時計が出やすい先行有利な京都コースであるが、内枠からダッシュを利かせて先手を取った2戦目のラトーヌタキオンが、そのまま逃げ切った。時計が秀逸であり最後まで手綱をしゃくりもせずの余裕残し、ステッキを一度も使わずで、ほとんど馬なり状態でのゴールであった。楽しみな馬がまた出てきた・・。
1頭競走除外馬があって15頭立て、前走2着はマヤラブソングだけといったメンバー構成の牝馬限定戦。
前へ出て行ったのはマキハタピンナップ。しかし内からダッシュがついたラトーヌタキオンが先手を主張し、その2頭が並ぶ様に前へ行った。少し離れた3番手に、今日がデビュー戦のサマーアイも外から上がってきた。
3コーナーでは、2番手マキハタピンナップに並びかける勢いとなったサマーアイ。しかし先頭はラトーヌタキオンで、1馬身もないぐらいの間隔で前を進んだ。
4コーナーでは、もう2番手にサマーアイが上がりカーブを曲がって、コーナーリングもいいラトーヌタキオンがややリードを広げた。
残り1ハロンを切っても、先頭のラトーヌタキオンの秋山Jは、ステッキも入れないで手綱をちょっとしゃくり気味なだけ。完全に2番手のサマーアイと水が開き、3番手にはウォーターリズムが上がってきた。
先頭のラトーヌタキオンは流し気味でゴール。サマーアイが2番手のままゴール。3番手が接戦となり、ウォーターリズムが粘ろうとしたところを猛追したナムラジョイとマヤラブソングが交わして入った。
勝ち時計は1.12.0だが、当日の3歳500万下ボードメンバーの勝ち時計が1.12.2。同じ逃げ切りだが、向こうは直線1ハロンをビッシリとステッキを入れたもので、こちらラトーヌタキオンはほとんど追ってない内容。
朝の早い時間帯と昼のレースと馬場状態も違ってはいるし、展開や流れとか比較は難しいが、単純にタイムだけでも優秀であり内容もいい。
実に楽しみが持てる馬の出現と思える。
土曜京都8R
ムーニーバレーRC賞
芝2400m
勝ちタイム2.28.6
勝ち馬:ネオポラリス(牡3、栗東・松元茂厩舎)
直線入り口では前が5頭、後が5頭の二列に馬がひしめきあう大混戦となった。
固唾を呑むようにどの馬が伸びてくるのかを待つ最後の1ハロン。ズラッと横に広がった中から、馬群の真ん中が割れてネオポラリスが出て、最外からアイウォントユーが伸びて猛追。さらに、ネオポラリスが先に抜けた後を、タニノエポレットもいい伸びを見せてのゴール前。しかし何かあっけにとられた、そんなゴール前の感想であった・・・。
最近の競馬自体が先行有利、まして長い距離は当然、上がり勝負になる。前へ行って後ろをシャットアウトがパターンだ。
このムーニーバーレRCもまさしくそんな競馬。逃げてレースを造ったのがタイセイレジェンドで、1000メートルが1.01.7と理想のペースで進めた。速くなったのは4コーナーを廻るあたりから。直線に入っての上がり2ハロンを11.6~11.8の切れを要求するものとなった。
最後の1ハロンを過ぎても、内からタイセイレジェンド、レッドバリオス、ティキマハロ、ネオポラリス、マコトヴォイジャー、アキノグローブ、マストハブ、そして一番外へアイウォントユーと、瞬間的に8頭が横並びになる大接戦となった。後ろから2、3頭目を追走していたネオポラリスが終い脚を生かしてその馬群を突き抜け、その開いたスペースをタニノエポレットがワンテンポ後に追随。大外からは、4コーナーで外へ進路を取ったアイウォントユーが一気の伸びと、前へ行っていた馬でなく、後ろから追走していた馬たちの決着。
4コーナーで1頭だけポツンと置かれた地方馬ダイキンボシ以外の13頭が団子状態になって、前から後ろまで縦位置で3馬身もないぐらいの塊。前の馬もブービーの馬も、秒差がほとんどない間隔。逃げる馬が有利とかの次元でなくなったようだ。
流れがゆったりとしていてペースが上がるところがなかったために、追走が楽となった後ろからの馬にも十分出番がある競馬となったわけである。
横並びになった中を、脚が十分に貯まっているから前が開いた瞬間に抜けて出てきたネオポラリス。
キャリア1戦の馬であるが、切れは凄かった。もちろんメンバー最速の上がりとなる34.6で抜けた。
1番人気のマコトヴォイジャーは、スタート直後の直線で少しかかるところはあったが後はスムーズ。前に出たレッドバリオスを見る形でレースを進め、直線入り口でも手応え十分だったが、追い出してから思ったほどに伸びなかったもの。
レッドバリオスも、向こう正面では前を行くタイセイレジェンドに並ぶぐらいに前に出て流れを促しての2番手、直線も余力十分だったわりに伸びに鋭さがなかった。
今日の一戦だけでは何とも言えないレースの結末であった。
勝ち馬ネオポラリスは、2戦2勝で渋い勝ちっぷり。次走が試金石となるものだろう・・・。
日曜京都2R
3歳未勝利
芝1600m
勝ちタイム1.34.7
勝ち馬:マイネホコモモラ(牝3、栗東・梅田智厩舎)
五分のスタートから、内のマイネホコモモラがダッシュを利かせて出て行った。2番手にタツオーカン、3番手にアドマイヤツバサを従えての逃げ。結局はそのままギリギリ逃げ切ってしまった。以前に阪神で2着した時と同じタイムでの勝利。軽い馬場で先手が好結果に出た様子である。
逃げたマイネホコモモラのペースは、決して遅くはないものだ。前半の1000メートルを58.7、1200通過が1.10.9だから、まずまず流れているもの。最後の上がり2ハロンが11.5~12.3と、ゴール前はだいぶ甘くなってきている。
開幕週とはいえ、勝ち時計の1.34.7は、この日の3歳500万下で、ブイコナンで同様に小牧Jが逃げ切ったタイムとまったく同じもの。
ハイペースでの先行で押し切ったマイネホコモモラを取り上げたのが、理解していただけただろうか。
マイネホコモモラは小柄な牝馬で、1週前に追い切り、直前週は軽めの調整。馬体を14キロ戻して426キロと、スタミナ温存できたのも良かった様子だ。
そして2番手のタツオーカンと、3番手を進んだアドマイヤツバサが3、4着に粘る前々での決着の中で、2着に突っ込んできたマチカネドウドウは凄い脚を使っていた。
直線で最外からいい脚を使って前に迫るもの。初出走ながら鋭い決め手を見せ付けて、素質のあるところを見せてくれた・・・。
日曜京都7R
3歳500万下
ダ1800m
勝ちタイム1.52.6
勝ち馬:クロガネ(牡3、栗東・鶴留厩舎)
札幌で、新馬戦からコンビを組んだ秋山J。2戦目で勝ち上がり、その後7戦を消化。そして久々に手綱を握った秋山Jとのコンビでまたまた勝利。いいタイミングで乗るものだが、相性というものもあるのかも知れない勝利の内容。向こう正面から先手を取って、そのまま押し切って見せた・・・。
レースの前半は、最内枠のヤマイチジャパンが先手を主張。2コーナーを3番手の内で廻ったクロガネは、向こう正面に入ると前に出て行き、先頭を奪って3コーナーへと入った。前半1000メートル1.01.6だから、決して遅い流れではない。
そのまま4コーナーへと入ったが、廻る時にはすぐ外をツルマルスピリット、その外にマジェスティバイオ、その外にタガノジンガロの4頭が並ぶ格好で、直線へと入って来た。
コーナーリングで再び単独の先頭となったクロガネだが、そこから渋い粘りを見せて、もうひと伸びした二枚腰。
最後の1ハロンも12.5とバテずにゴールを過ぎた。
2着は、ツルマルスピリットとタガノジンガロが並ぶが、外のタガノジンガロの伸びが優った。逆に、人気のマジェスティバイオは4コーナーではいい位置まで取り付いたのだが、そこから伸びが今ひとつで6着と敗退した・・。
クロガネは芝で1勝目を挙げたが、北海道シリーズから帰ってきてからはもっぱらダート戦主体で戦っていた。前走中京戦のダート特別で小差2着でやや浮上気味ではあったが、今日は果敢なる先行策でそのまま押し切る強い内容。
勝ち時計もマズマズだが、自分からレースを造っていく内容での1.52.6は悪くない時計だ。これでオープン入りするわけで、これからが課題となるだろう・・。
日曜京都9R
橘S
芝1400m
勝ちタイム1.20.6
勝ち馬:エーシンダックマン(牡3、栗東・坂口則厩舎)
スッと先手を取ったエーシンダックマン。競りかけていく馬が出てこなくて、楽な単騎逃げとなった。前半3ハロンを34.4は、このクラスで開幕週の京都では信じられないペース。結局、一度も並ばれずにそのまま押し切った。
今回で9戦目のエーシンダックマンであるが、その全てのレースで逃げてきたが、これで3勝目を挙げた。やはり武器がある馬は強い。逃げ馬がこんな楽に行けるのだから、流れは生きている。
ゲートでメイショウデイムが遅れた。出てすぐにランリョウオーが押しているが、ダッシュが直ぐにはつかない感じだ。内でケイアイルーラーもそんなにダッシュがつかない様子。
エーシンダックマンが逃げて、パドトロワが2番手に上がった。だがそんなに速くはならない。ホクセツキングオーを交わして、内からケイアイデイジーが上がって行った。
3コーナーを過ぎても、淡々と前は流れた。坂の下りで、内でルクソールシチーが故障、そのアオリを避けてケイアイルーラーが外へ出して、その瞬間にレオプライムが躓き加減になるのが見えた。そんな喧騒をよそに、前は相変わらずゆったりと進んでいった。
4コーナーを、一番内をクルリと廻ったエーシンダックマン。内を廻った4頭と馬場の真ん中を廻った馬との差が、アッと言う間に開いた。
最内をもう一度伸び出すエーシンダックマン、それを2番手ケイアイデイジーが追いかけた。
パドトロワも、残り1ハロンのあたりでは手応え十分に見えたのだが、いざ追い出すとそんなにグーンとは伸びてはいかない。完全に前の2頭との差が開きだした。その前はエーシンダックマンに、ケイアイデイジーの伸びが優りそうに一瞬なったが、ゴールが近づくとその勢いも同じになってしまった。
結局、一度も馬体を並ばすこともなくエーシンダックマンが1400mを逃げ切った。外廻りで直線が長いとの意識が後続馬にある。4コーナーを廻りきって、直線に入らないと追わない、その感覚を逆手にとっての逃げ。
岡部誠Jの頭脳プレーであった。凄く惜しかったのが、3コーナーの下りで故障馬を避けるために外へ逃げて回避させたケイアイルーラー。
そこでレースに参加できてないロスタイムがあった。4コーナーを廻ってから大外から追い込んできていたが、まともにレースできていたらかなり面白い立場となっていたはず。惜しまれる内容であった・・・。
★次回狙える3歳馬
◇土曜京都2R
3歳未勝利・牝
ダ1200m
ナムラジョイ(3着)(牝3、栗東・大橋厩舎)
(ポイント)
勝ったラトーヌタキオンにばかり目を奪われそうな内容だったこのレースだが、4コーナーの位置からよくこの着順まで追い上げてきたものと感心する末脚を見せたこのナムラジョイ。それも馬の間をサーッと上がってきたもので、もっとやれそうな伸び脚。しかも、これが昨夏の6月以来の実戦で、まるで新馬戦みたいなもの。次走は勝ち馬共々、楽しみな馬だ。
◇日曜京都1R
3歳未勝利
ダ1400m
ピューター(2着)(牡3、栗東・笹田厩舎)
(ポイント)
逃げたコーストバンクシアにピタッと付いていった2番手のピューターだが、流れが1000メートル59.5とけっこう速いもの。実際に、4コーナーでは一旦4番手ぐらいまで沈み、そのまま馬ごみに吸い込まれるのかと思えたのだが、またひと伸びしだして、先に抜けたトウショウカズンにジワジワと迫る伸びを見せた。休み明け2戦目でケイコの動きも良かった様だが、今までと一変した内容を見せた。次走はかなりの確率で勝ちあがりそうだ・・。
◇日曜京都2R
3歳未勝利
芝1600m
マチカネドウドウ(2着)(牡3、栗東・藤岡健厩舎)
(ポイント)
今日が初出走となるマチカネドウドウ、道中は内のブービーあたりを追走していた。向こう正面で後ろから3番手、4コーナーまで内ピッタリを廻った。直線入り口で外へ出してから追い上げ、馬群の外を一気の脚を使っていた。他馬とはケタ違いの末脚を見せており、メンバー最速の上がり3ハロン34.4は秀逸なもの。次回は、これもアッサリだろう。
◇日曜京都9R
橘S
芝1400m
ケイアイルーラー(5着)(牡3、美浦・松山康厩舎)
(ポイント)
今日はオープンの橘Sに挑戦。数少ない500万下からの出走枠に入ったラッキーホースなのである。だが実戦では3コーナーの下りで前で故障した馬を避けて外へ進路をとって逃れるアクシデント。流れ自体が前々の決着となったぐらいのゆるい流れであったから、そんなロスタイムが長く続いたのも大きい。
直線だけで、それも大外強襲の凄いゴール前の脚色であった。メンバー中で最速の、上がり3ハロン34.1の脚を使っていた。次回は500万の適鞍に出れるだけに、アッサリと勝つだろう・・。
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