【2歳馬情報】今年も"伝説の新馬戦"候補誕生!要注目の一戦!

2歳新馬戦がスタートして4週目。今週は昨年ダノンザキッドが勝った宝塚記念デーの阪神外回り新馬戦が行われる。良血ディープ産駒などが集まり、クラシック戦線を左右しそうなハイレベルの一戦となりそうだ。他にも無敗の桜花賞馬の妹がデビューするなど、話題は豊富。今週も厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が有力馬を紹介していく。

♦6月26日

●東京芝1800m

パラレルヴィジョン(牡、キズナ×アールブリュット、美浦・国枝厩舎)
母は4勝。おじメートルダール(中日新聞杯勝ち馬)。「入厩当初はまだパンとしない印象はあったが、実際に稽古で動かすと抜群の動き。比較的、胴の詰まった体型で母系の血統から1600~2000mが最適か」と現地記者の話。コマンドラインが新馬戦を楽勝した国枝厩舎だが、早くも2頭目のクラシック候補誕生か⁉ 鞍上はルメール騎手。

アスクビクターモア(牡、ディープインパクト×カルティカ、美浦・田村厩舎)
半姉ケマー(イギリス、フランスでG1勝ち)。セレクトセール1億8700万円(税込)。ウッドで好時計を連発し、古馬オープンのキルロードと2週連続で併入。仕上がり面で他の有力馬をリードしており、しっかり結果を出したい。鞍上は戸崎騎手。

カメハメハタイム(牡、ドゥラメンテ×レツィーナ、美浦・栗田厩舎)
半兄ヴェラヴァルスター(青葉賞3着)、ハーベストムーン(鳳雛S1着)。2週連続で水準レベルの内容をクリアしており、先の評判2頭に喰らいつきたい。鞍上はデムーロ騎手。

●阪神芝1400m

ママコチャ(牝、クロフネ×ブチコ、栗東・池江厩舎)
全姉は阪神JFを含め、桜花賞まで5連勝のソダシ。「古馬相手にも互角に食らいついており、潜在能力は高そう。この血統は総じて真面目で前向きな気性だが、同馬も同様。スピード豊かでマイル前後が最適距離か」と現地記者。一族のハイアムズビーチも2週目の東京で新馬戦を快勝。こちらも負けていられない。鞍上は福永騎手。

アグリ(牡、Caravaggio×オールドタイムワルツ、栗東・安田隆厩舎)
セレクトセール1億1550万円(税込)。馬主の三木氏が冠名(牡馬はジャスティン、牝馬はエリカ)をつけていないため、「特に期待の馬ではないか?」という見方からPOGで人気になった一頭。6月16日木曜日の坂路では、51秒2-12秒0の好時計をマーク。これは古馬を含めて当日ナンバー3の時計だ。新馬戦はもちろん先々まで楽しみな器である。

●札幌芝1200m

ロータスペトル(牡、イスラボニータ×エクストラペトル、美浦・加藤征厩舎)
おじフィフスペトル(重賞2勝、朝日杯FS2着)。2週前には、古馬オープンと併せて好時計を出しており、ある程度仕上げての北海道入り。目指すはおじフィフスペトルに続く、函館2歳S制覇。そのためにも新馬戦は落とせない。鞍上は横山武騎手。

キングエルメス(牡、ロードカナロア×ステラリード、栗東・矢作厩舎)
母は函館2歳S勝ち馬。半姉パラスアテナ(秋華賞4着)、半兄カイザーノヴァ(クローバー賞1着)。1週前の新馬戦に出す構えもあったので、仕上りは十分。調教(以降も、調教は主に1週前のもの)は、函館の芝で遅れるも、相手は6月19日の新馬戦をレコードで大楽勝したポメランチェでは仕方がない。なお翌日の1200mに回る可能性もある。

♦6月27日

●東京芝1600m

ジオグリフ(牡、ドレフォン×アロマティコ、美浦・木村厩舎)
母は秋華賞、エリザベス女王杯ともに3着。半兄は、現在3連勝中で売り出し中のアルビージャ。美浦ウッドで、古馬オープンのハーメティキストに少差遅れたが、タイムは上々。初戦勝ちで兄以上(新馬戦2着)のスタートを切りたい。鞍上は北村宏司騎手。

ソリタリオ(牡、モーリス×サブトゥエンティ、栗東・西村厩舎)
母は新馬勝ち。祖母ライラプス(クイーンC勝ち馬)。調教は坂路53秒6-12秒5で、3勝クラスのグランスピードと併入している。2週前と比べても時計を詰めており、レースへ向け上昇中だ。鞍上は石橋騎手。

コースタルテラス(牡、ヘニーヒューズ×パシフィックギャル、美浦・手塚厩舎)
母は重賞2着2回。おじサトノシルタス(重賞2回)。手塚厩舎にしては時計が目立たないが、古馬2勝クラスと併せて併入しており、中身は濃い。

アサヒ(牡、カレンブラックヒル×ライクザウインド、美浦・金成厩舎)
おじディープインパクト(7冠馬)、ブラックタイド(スプリングS勝ち馬)。調教は芝コースで、終いに速い時計。2週前のウッドも水準レベルの時計は出ている。

●東京ダート1400m

カラフルキューブ(牝、ドレフォン×カラフルデイズ、栗東・高野厩舎)
母は交流G2関東オークス勝ち馬。調教は、坂路で54秒0-12秒5をマークし、古馬2勝クラスと併入。2週前には52秒7-12秒4を出しており仕上がりは良好だ。鞍上は津村騎手。

●阪神芝1800m

ローマンネイチャー(牡、ディープインパクト×キューティゴールド、栗東・高野厩舎)v全姉ショウナンパンドラ(ジャパンC、秋華賞勝ち馬)。「見栄えのするディープインパクト産駒。前進気勢が強く、追い切りでは悪い馬場も苦にせず、好時計をマーク。完成は先だが、現状でも稽古の動きは文句なし」とは現地記者。調教も期待通りの内容で、強豪相手にどんな競馬を見せてくれるか楽しみだ。鞍上は松山騎手。

キラーアビリティ(牡、ディープインパクト×キラーグレイシス、栗東・斉藤崇厩舎)
母は北米G1勝ち馬。半姉キラービューティ(4勝)。調教は併せた相手に遅れたが、大きく追走したもの。終いに速い時計が出ており、レースでもディープインパクト産駒らしい末脚を見せてもらいたい。鞍上はルメール騎手。

ダノンフォーナイン(牡、ディープインパクト×タミーザトルピート、栗東・音無厩舎)
セレクトセール1億9440万円(税込)。音無調教師が、アドミラブル以来の逸材と評する馬。2週にわたって宝塚記念有力馬のアリストテレスと併せ馬。さすがに遅れたが、この調教メニューを見ても陣営の期待の高さが伝わってくる。鞍上は川田騎手。

レッドベルアーム(牡、ハーツクライ×レッドファンタジア、栗東・藤原英厩舎)
半兄レッドベルオーブ、レッドベルジュール(ともにデイリー杯2歳S勝ち馬)。2週前調教はそれほど目立たなかったが、1週前調教は上々。仕上げも一気に進んだことで、ここへの出走を決めた。わざわざ強い相手と知ってぶつけてきたのだから、陣営の期待は相当に大きいはずだ。

アランヴェリテ(牡、キズナ×ルミエールヴェリテ、栗東・中竹厩舎)
全兄キメラヴェリテ(交流G3勝ち馬)、半兄リアンヴェリテ(8勝)。調教は坂路51秒2-13秒0で、3勝クラスに先着。終いはかかったが、全体時計は優秀だ。強力なノーザンF勢にアッと言わせたい。

●札幌芝1200m

エルバリオ(牡、ドレフォン×インナーアージ、栗東・高野厩舎)
母は4勝。おばミッキークイーン(オークス、秋華賞勝ち馬)。調教は期待馬同士の3頭併せ。ポメランチェ(新馬戦レコードで楽勝)に遅れたが、キングエルメスとは併入している。鞍上は吉田隼人騎手。なお前日の1200m戦出走の可能性もある。

♦新規入厩

ショウナンアデイブ(牡、ディープインパクト×シーヴ、栗東・高野厩舎)
半姉キャスリンソフィア(北米G1ケンタッキーオークス勝ち馬)。セレクトセール5億6100万円(税込)

サトノドルチェ(牡、オルフェーヴル×ラッドルチェンド、栗東・池江厩舎)
半姉テルツェット(ダービー卿CT勝ち馬)、おじリアルスティール(ドバイターフ勝ち馬)、おばラヴズオンリーユー(オークス、クイーンエリザベス二世C勝ち馬)

レッドミラージュ(牝、キングカメハメハ×ラキシス、美浦・栗田厩舎)
母はエリザベス女王杯勝ち馬

コージェナイト(牡、キングカメハメハ×モルガナイト、美浦・黒岩厩舎)
半兄ブラックスピネル(東京新聞杯勝ち馬)、半姉モーヴサファイア(5勝)

ティズグロリアス(牝、ディープインパクト×ティズトレメンダス、美浦・木村厩舎)
母はフィリーズレビュー3着

レイフル(牝、ドゥラメンテ×シェルズレイ、美浦・木村厩舎)
母は重賞2着2回。半姉レイパパレ(大阪杯勝ち馬)、半兄シャイニングレイ(ホープフルS勝ち馬)

オールユアーズ(牝、ドゥラメンテ×アイムユアーズ、美浦・手塚厩舎)
母はクイーンSなど重賞4勝。半姉モーベット(現2勝)

スリーパーダ(牝、ミッキーアイル×シンハリーズ、栗東・斉藤崇厩舎)
半姉シンハライト(オークス馬)、リラヴァティ(マーメイドS勝ち馬)、半兄アダムスピーク(ラジオNIKKEI杯2歳S勝ち馬)

ブレスク(牡、ルーラーシップ×パララサルー、美浦・国枝厩舎)
母はオープン特別2勝を含む6戦4勝。

アイスフォーゲル(牡、モーリス×アイスフォーリス、美浦・相沢厩舎)
母はオークス3着

アルドゥエンナ(牡、牝、スクリーンヒーロー×ロザリンド、美浦・稲垣厩舎)
半兄オーソリティ(青葉賞、アルゼンチン共和国杯勝ち馬)、祖母シーザリオ(オークス馬、アメリカンオークス勝ち馬)。

フォーグッド(牡、ディープインパクト×ウィキッドリーパーフェクト、美浦・国枝厩舎)
全兄ハートレー(ホープフルS勝ち馬)

アカデミー(牝、ドゥラメンテ×イサベル、栗東・吉岡厩舎)
半姉アールドヴィーヴル(クイーンC2着)、フアナ(フローラS3着)

ドナブリーニ19(牝、キタサンブラック×ドナブリーニ、栗東・矢作厩舎)
半姉ジェンティルドンナ(G1を7勝)、ドナウブルー(重賞2勝、ヴィクトリアマイル2着)、ドナアトラエンテ(現4勝、福島牝馬S2着)

ゲーテローズ(牝、ノヴェロスト×ローズバド、栗東・武英厩舎)
母は重賞2勝。半兄ローズキングダム(ジャパンC、朝日杯FS勝ち馬)