【桜花賞】勝負の栗東滞在！指揮官が語るキタウイングの強み

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提供：重賞トレンドジャッジ
現3歳牝馬で唯一重賞2勝しているキタウイング

現3歳牝馬で唯一重賞2勝しているキタウイング


■桜花賞
キタウイング(牝3、美浦・小島茂厩舎)
小島茂之調教師

——キタウイングはこれまでに6戦されています。小島先生は調教にも騎乗されていますが、ここまでのキャリアから感じるこの馬の良さ、特徴についてどのように感じていらっしゃいますか。

小島調教師(以下、小):フェアリーステークスのレース振りを見ると、勝負根性はあると思います。まだ肉対面で弱いところがありますけど、筋肉の質が良いですね。砂浴びもゴロンゴロンとするんですよ。あれだけ上手に転がって砂浴びが出来る馬は少ないです。

杉原も藤沢厩舎で良い馬にたくさん乗ってきているので、それらの馬たちと比較してどう？と意見を聞きましたが｢今の体の感じで、これだけのパフォーマンスが出来るのは凄い｣というようなことを言ってくれました。

藤沢厩舎のパワーがある馬たちに比べて物足りなさはあるけど、それでいてこれだけのパフォーマンスが出来るのは凄いという意味かと捉えています。

——前走はチューリップ賞に出走して7着でした。レース選択の意図と内容の評価をお願いします。

小:もう賞金的に無理をする必要はありませんが、レース間隔を詰めて良い結果を出しているので桜花賞前に使おうということと、栗東で調教してレースに臨むというキャリアを積めるプラス面を考えて使いました。

良い競馬をするに越したことはありませんが、まずは上手に回ってきてケガをしなければ、と思っていました。レースでは直線でゴチャつくところがありましたが、馬にケガも無かったし予定通りにキャリアを積めたのは良かったです。脚を余してあの差だったので、力関係もあのメンバーと比べて見劣りしないと思っています。

——前走後も引き続き栗東で調整されていますが、気を付けていることがあれば教えてください。

小:やり過ぎないことですね。阪神ジュベナイルフィリーズのときは時計が速くなってしまいましたし、オーナーもそれほど強い稽古はいらないと思っているようなので、やり過ぎないように調整しています。まだいくらか華奢な部分もありますし、丁寧に調整を進めています。

——これまでの調教履歴を見てもあまり速い時計を出していないようですが、それもやり過ぎないようにという意識の表れでしょうか。

小:いえ、それはまた違いますね。例えばコースの内を回るか外を回るかでも時計は結構変わりますし｢速い時計が出てないから調教内容が軽い｣という訳ではありません。時計がどうというより、きちんと丁寧に調教してあげることを考えています。

——3/30(木)に行われた1週前追い切りの動きの評価をお願いします。

小:動きも息も良かったですよ。追い切った後にしんどそうだったので、今後様子を見ながら調整していきます。栗東滞在で思い通りにいかないのは、自厩舎の馬では頭数が揃わず併せ馬をしたくても出来ないケースがあるところです。

それで単走になったり、他の厩舎の馬にアオってもらったり、という形になるので美浦にいるときと比べて負荷が軽くなっているところもあると思いますが、順調に調整出来ていますよ。

——2度目のG1挑戦ですが、どういう走りを期待されていますか。

小:もちろん良い結果が出るに越したことはありませんが、枠によってもいろいろ違いますしこのレベルになると結果云々については何とも言えません。ゴチャつかず、力を出し切れる競馬をしてくれれば、と思っています。

——キタウイングと杉原騎手とのコンビについては、どうご覧になっていますか。

小:オーナーとの関係もあって、キタウイングにはこれまで1番多く乗ってもらっていますが、杉原も騎乗して感じたことをしっかり伝えてくれるし、こちらも思ったことを言っているしコミュニケーションが取れていると思います。あとは過去の桜花賞を見て研究したり、本人がレースに向けてどのような準備をしていくかでしょう。