【フローラS】勢いに乗る良血馬レシプロシティが無尽蔵のスタミナを発揮する!

未勝利を勝って勢いに乗る良血馬レシプロシティ

未勝利を勝って勢いに乗る良血馬レシプロシティ


■フローラS
レシプロシティ(牝3、美浦・田村厩舎)
高木大輔調教助手

——前走は阪神へ遠征して未勝利勝ちをおさめました。出走までの経緯とレースの振り返りをお願いします。

高木助手(以下、高):当初は東京の未勝利戦を使う予定でしたが、そのレースには節の関係で入らない状況でした。馬は出来上がっていて、1週待つとコンディションを維持するのも大変というくらいの仕上がりでしたし、想定上では阪神なら使えるということだったので向かうことにしました。

普通関西圏へ輸送する場合は、それを考慮した調教メニューやカイバ量で調整しますが、あのときは急遽遠征が決まって輸送仕様のゆとりが無かった分、レース当日は体が減っていました。それでもコンディション自体は良かったですし、能力で勝ってくれましたね。

——そこから少し間隔が空いて、今回になります。

高:前走でいきなり結果が出たので続戦するかどうかもオーナーサイドと協議しました。馬体は問題ありませんでしたが体を減らしていたので、まずは回復させようと山元トレセンへ放牧に出しました。ゆったりしたローテーションで行こうというなか、フローラから使い出すのがちょうど良いかと思います。

——4/12(水)の1週前追い切りの狙いと動きの評価をお願いします。

高:この馬に限らず、ウチの厩舎は調教で出し尽くさないように余力を残して調整することをメインに考えていますが、そのいつも通りのスタイルでやれました。馬場が良かったので速い時計が出ましたが、余力を残してのものですしそれだけ良いコンディションできていると思います。

——まだ2戦しかしていませんが、現状でのストロングポイントや課題、性格などの特徴などについては。

高:心臓がもの凄く強くて、スタミナがある子です。素晴らしい血統背景ですし、デビュー前から高い素質を感じていました。どちらかというと、瞬発力タイプというよりはスタミナを生かして長く脚を使うタイプだと思いますし、前走はそういう特徴を捉えて和田騎手が上手に乗ってくれたと思います。勝負根性もありますね。並ばれたら並ばれただけ出ようとするところを調教でも見せます。

課題については、骨格は素晴らしいですけどまだそれに見合った筋肉が付き切っていないので、体がフックラしてくれば今後に向けて更に良いなと感じています。敏感なところもある子で、乗り手が油断すると振り落とされるような動きをすることがあるので、普段からなだめながらソフトにソフトに落ち着かせるような調整を心掛けています。

——未勝利勝ちからの重賞挑戦です。

高:この馬の良さである長い脚と無尽蔵のスタミナを生かせれば好勝負になるのでは、というイメージを持っていますし、和田騎手の継続騎乗は非常に心強いです。

これは私個人の勝手な印象ですが、東京開幕週の芝レースはどんな距離でも前が止まらない競馬になりやすいので、前走のような競馬が出来れば簡単にはバテないのではないか、面白い競馬になるのではないかと思っています。ここで一発良い結果を出して、オークス挑戦のチャンスを掴めると良いですね。