【七夕賞】歳重ね幅広がったグランオフィシエに要注目!

充実期に入ったグランオフィシエ

充実期に入ったグランオフィシエ


■七夕賞
グランオフィシエ
久保田貴士調教師

——前走のメトロポリタンステークスでは先生も調教で騎乗されていました。仕上がりも含めてレースを振り返っていただけますか。

久保田調教師(以下、久):馬はしっかり出来ていました。馬場が悪いなか直線では内から伸びて、最後4頭が並ぶ際どいところを何とか勝ち切ってくれましたね。中山で迎春ステークスを勝ったときもハナ差でしたし、あれだけ接戦をモノにしてくれて戸崎騎手と手が合うのかなと思います。

以前は好走条件が東京1800、2000の良馬場という感じでしたが、年を重ねて馬がしっかりしてきたことで中山でも勝てたり、道悪の2400にも対応出来たんじゃないかと思います。

——レース直後の馬の状態はいかがでしたか。

久:さすがに走った感じはありましたが山元トレセンへ放牧に出してからの回復が早かったですし、サマーシリーズへ挑戦しようということで七夕賞を目標にしました。

——この中間はどのような点に気を付けて調整されていますか。

久:今回は福島コースということもあって、より操縦性を高めたいと考えてしっかり馬とコンタクトを取りながら調整しています。福島では途中で急にレースが動くことがありますし、そういう状況になったときしっかりジョッキーの指示に従えるようなイメージで調整に取り組んでいます。

——6/28(水)の1週前追い切りには先生が騎乗されました。追い切りの狙いと動きの評価をお願いします。

久:もしも福島で外を回らされる形になったとき長く良い脚を使えるように、ラスト2ハロンを24秒切るくらいの脚を使わせてどこまで脚が残るか確認する内容で追い切りました。時計も良かったですし、最後までしっかり走ってくれて良い1週前追い切りが出来たと思います。

——今回は14着に敗れたラジオNIKKEI賞以来となる福島参戦です。

久:あのときも馬の雰囲気は良かったですし、自信はあったんですけどね。ジョッキーも厩舎スタッフもみんな首をひねるような負け方で、敗因がハッキリ分からないという感じでした。今は馬が成長してあの頃とは違いますから。

——その成長を感じる点と、この馬が元々持っている良さはどういう点か教えてください。

久:背腰がだいぶしっかりしてきましたね。以前はそこがウィークポイントでなかなか体を使い切れていませんでしたが、背腰がしっかりしたことで体を上手く使って走れるようになってきました。

スピードの持続力と自在性は元々持っているものでずっとあったので、あとは更なるパワーアップをしてくれれば良いですね。もう少し力を付けそうだな、と乗っていて感じます。

——最後にレースに向けて意気込みをお願いします。

久:先ほども話しましたが、ラジオNIKKEI賞の頃のグランオフィシエではありませんし、だいぶ力を付けています。ここまで順調にスイスイ来た訳ではなく、3勝クラスで足踏みしてしまったり何度もカベに跳ね返されながら、力を付けて乗り越えてきました。

オープンに上がってすぐ挑戦した金鯱賞も結果は残念でしたが、負けたなりに収穫がありましたし良い経験になっています。重賞で強い相手と戦うことで力を付けていくこともあると思いますし、今回も頑張ってもらいたいです。