【オールカマー】実りの秋へ!指揮官が語るレーベンスティールの変化

中山2200mでも重賞を勝っているレーベンスティール

中山2200mでも重賞を勝っているレーベンスティール


オールカマー
レーベンスティール
田中博康調教師

——斤量59キロを背負って臨んだ前走のエプソムカップは1着。重賞2勝目をあげました。レースを振り返ってください。

田中博調教師(以下、田):香港ヴァーズ、新潟大賞典と大敗が続いたので、馬のコンディションに注意しつつ、しっかり作っていくことに力を入れて臨みました。レース自体は非常にリズムも良かったですし、ルメール騎手がこの子の能力を引き出してくれました。レース当日の仕上がりも良いなと感じましたし、この子の本来のパフォーマンスを出せるように、と考えて調整したことが実りました。

——今回オールカマーを選択した意図は。

田:この中山芝2200がベストの条件だとは思っていませんが、昨年強敵相手にセントライト記念を勝っている舞台ですからね。現状では東京の1800、2000くらいがこの子にとって走りやすい、ベストパフォーマンスを出せる舞台だと思っていますし、先々の大きなところから逆算してここを選びました。

——この中間の過ごし方を教えてください。

田:前走後はノーザンファーム天栄へ放牧に出しました。夏場も順調に過ごして、ここを目標に帰厩しました。

——9/12(木)に行われた1週前追い切りの狙いと動きの評価をお願いします。

田:1週前だから何か特別なことをするというわけではなく、競馬に向かうにあたっての課題を取り払うため、様々なポイントを確認しました。普段の調教から気にしている折り合い面、左右のバランスが取れているか、しっかり動けているかなどという点を確認できましたし、レースまでの間に更に状態を上げていけそうな感触も掴めました。

——休養期間を挟んで馬の変化を感じるところは。

田:2歳の頃から変化を見せてきましたが、4歳になったこともあって、ここにきてもう一段階肉体面が良くなってきました。香港遠征のときにスクミで本来のパフォーマンスを出せなかったり、筋肉が傷みやすい体質の弱さなどまだ課題は残っていますが、体のフレームが大きくなって筋肉も付いてすごく逞しくなっています。見た目にも成長を感じますね。馬房内の挙動に落ち着きがないのは2歳の頃から変わっていませんが、その辺りも比較的穏やかになってきたように思います。

——レースに向けて意気込みをお願いします。

田:2回の大敗から巻き返して、前走は強いレーベンスティールをお見せすることができました。秋の大きなステージに向けて自信を持って送り出せるように、先々が楽しみになるような競馬ができればと思っています。