【フェブラリーS】馬券率100%!ブロードアピール級の速度を秘めた「令和の鬼脚」

24年欅Sで上がり3F34.8の脚を使ったコスタノヴァ

24年欅Sで上がり3F34.8の脚を使ったコスタノヴァ


逃げ先行有利が定説のダート戦でも、フェブラリーステークス(G1、東京ダ1600m)では毎年のように差し・追い込み馬が活躍!

レモンポップが先行策で押し切った2023年は、レッドルゼルが16頭立ての14番手から連対。3着メイショウハリオはスタートの出遅れもあり最後方からの競馬を強いられるも、絶望的な位置取りから追い込み馬券内を確保。

また昨年も勝ったペプチドナイルこそ道中4番手から先行抜け出しとはいえ、2着に中団を追走したガイアフォース、4コーナー14番手から13番人気セキフウが3着に追い込みました。

フェブラリーSで差し追い込みがバンバン決まる理由として、「東京ダ1600mのコース特性」を避けて通れません。

ダート戦にも関わらず発馬地点から約150mはスピードに乗りやすい芝部分を走るため、逃げ先行馬とっては息が入らない流れになりやすいのが特徴。特に前半のポジション争いが熾烈を極めるG1では前に行く馬に厳しい展開となります。

事実、レモンポップが押し切った23年は前半3ハロン34秒6、ペプチドナイルが勝った昨年にいたっては前半3ハロン33秒9と、芝のスプリント戦に匹敵する超ハイペースとなりました。

こうなると逃げ先行有利のダート戦でも末脚タイプの馬が台頭。しかも舞台が直線の長い東京コースとくれば尚更で、直近5年のフェブラリーSでは上がり最速をマークした馬が過去5年で[1-2-2-0]複勝率100%と圧倒的な成績をマークしています。

▼フェブラリーSの上がり最速馬成績(過去5年)
24年3着 セキフウ(13人気)
23年2着 レッドルゼル(3人気)
22年1着 カフェファラオ(2人気)
21年2着 エアスピネル(9人気)
20年3着 サンライズノヴァ(3人気)

ここで毎週末馬券と格闘されているファンの方であれば、「どの馬が上がり最速か分かれば苦労しないよ!」と少なからず思われたことでしょう。

そこで有力なヒントとなるのが「過去のレース上がり」です。先ほど紹介した20~24年の上がり最速馬5頭は例外なく、「ダート戦でラスト3ハロン35秒5より速い上がりで好走」という共通の経歴がありました。

速い上がりが出にくいダート戦において、ラスト3ハロン35秒台は芝レースにおける33秒台に匹敵。人気薄で激走した21年2着エアスピネルは20年プロキオンSをラスト3F35秒3で2着、昨年3着セキフウも23年エルムSをラスト3F35秒5の鬼脚で差し切っています。

過去にダート戦でラスト3ハロン35秒5より速い時計を出した経験がある馬は今年も数えるほどしかおらず、さらに人気薄で激走した2頭と同じ「直近1年以内」という条件を加えると、該当馬は下記の2頭しかいません。

・エンペラーワケア
→24年欅S2着(35秒0)など

・コスタノヴァ
→24年欅S1着(34秒8)

どちらも今年のメンバーで1、2位を争うダートの切れ者ながら、あえて推奨馬を1頭に絞れば直接対決となった24年欅S(オープン、東京ダ1400m)にて、芝レースに匹敵するラスト3ハロン34秒8の鬼脚を繰り出して先着したコスタノヴァが上がり最速の有力候補。

参考までに競馬ファンの間で「伝説の追い込み」と語られる2000年根岸S(当時は東京ダ1200m)1着ブロードアピールが、良馬場でラスト3ハロン34秒3を掲示。コスタノヴァも良馬場の東京ダ1400mでコンマ5秒差に迫る上がりを使っているだけに、直線での弾けっぷりに注目です!