【毎日杯】初距離&初輸送!ファンダム陣営の勝算は…

3連勝で重賞初制覇を狙うファンダム

3連勝で重賞初制覇を狙うファンダム


毎日杯
ファンダム
辻哲英調教師

——前走のジュニアカップは1着でした。レース内容を振り返ってください。

辻調教師(以下、辻):新馬のときと比べてピリッとしているかなと思いましたが、イレ込んでいたわけではありませんし特に心配はしていませんでした。

レース前半は、ムリにポジションを取りにいくよりも折り合いの確認をしたかったので、リズム良く進めればいいなとイメージしていました。道中で他馬が近づいてきて少し行きたがっていたものの、何とか我慢してくれてはいるなと思ってました。

個人的に、早めにパーッと行って終いがなくなる競馬の形が好きではありませんし、追い出しをギリギリまでガマンしてもらいたいと思っていましたが、前の馬が下がってきたこともあって、私がイメージしていたよりも早めに先頭に立つ形になりました。

それでも後ろから馬が来ればその分だけ脚を使えるのは新馬戦から分かっていましたし、割りと最後まで冷静に見ることができました。新馬戦のときのゲートが思っていたより遅かったので中間もゲート練習を積んできましたし、今回クラスが上がっても五分のスタートを切ることができて良かったです。

変にテンションが上がらず、落ち着いた雰囲気で臨めたことも収穫でした。一頓挫があっての休み明けの分もあったのか、手前の替え方がスムーズではないところがあったので、その辺りの修正は今後の課題だと思いました。

——今回毎日杯を選択した意図は。

辻:前走後に一頓挫があったので、立ち上げていってどこなら間に合いそうかと考えたときに、毎日杯がちょうど良さそうだということと、これまで中山マイルを2回使って良い競馬ができているので、次は違う条件を経験した方がいいかということで選びました。

——この中間の過ごし方を教えてください。

辻:前走後に一頓挫ありましたが、放牧に出して帰厩後も順調にきています。

——3/20(木)に行われた1週前追い切りの狙いと動きの評価をお願いします。

辻:3頭併せの真ん中2番手という形で、前の馬を見つつ後ろの馬からプレッシャーをかけられたなかで折り合い面がどうかという点と、手前の替え方の修正に取り組んできたので、馬が自分からスムーズに手前を替えるかという点の確認をジョッキーにしてもらいました。

後ろからのプレッシャーを気にしてはいたものの、変に行きたがることもなく乗り手のコントロール下にあったようですし、直線に入ってすぐに馬が自分から手前を替えていたので、ジョッキーの感触も悪くなかったです。

1週前でしっかり負荷をかけたかったので、ジョッキーもゴール板を過ぎてからも緩めずに走らせてくれましたが、フットワークもバラバラにならず苦しそうな様子もなく、余力がある感じで良い雰囲気だと見ています。

——現状で先生が感じるこの馬のストロングポイントを教えてください。

辻:精神的に安定しているところですね。イレ込むことがほとんどありません。角馬場では進まない感じでも、普通キャンターではしっかりハミを取って気が入って走りますし、これからもこの良さを消さないように、精神的に追い詰めていかないように育てていきたいと思っています。

——今後の成長を期待しているところは。

辻:まだ体に緩さがありますし、これからまだまだ肉体面が成長していく段階だと思います。時間の経過と共に肉体面が良化していけば、走ることがラクになってより精神面にもゆとりが出ると思います。

——初の阪神競馬参戦となります。距離も延びますが、阪神芝1800という舞台適性への見通しは。

辻:正直、やってみないと分からないことが多いですね。距離延長に対する不安や、これまでスムーズな競馬しかしていないので揉まれる形になったときにどうか、という気持ちはありますが、トリッキーな中山マイルで上手に走れていますし、ワンターンのコース形態に対しては問題ないと思います。

——レースへ向けて意気込みをお願いします。

辻:今回はそれほど頭数が多くならないと思いますが、そのなかでどう多頭数の競馬をするかがテーマだと考えています。結果も大事ですし、それと同じくらい今後に向けてどのような経験を積むことができるかも重視しています。

重賞で更にメンバーが上がりますし、長距離輸送など初物尽くしのなかで、次に繋がる競馬ができればと思います。