【3歳馬情報】新馬戦で衝撃の圧勝を見せたあの馬が転厩初戦へ

桜花賞が終わり、今週は皐月賞。裏ではダービーやオークスに向け、未勝利馬や1勝クラスの馬たちの負けられない戦いが続く。厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が出走馬たちを紹介していこう。

◆4月19日

●1勝クラス(牝馬限定)・中山芝1800m

ノビリシマビジョン(牝、フィエールマン×マチカネタマカズラ、美浦・青木厩舎)
2走前の未勝利戦で初勝利。この時の2、3着馬もすぐに勝ち上がっており、メンバーの濃い一戦だった。格上げ初戦の前走も、上がり3F最速の末脚で、勝ったブラックルビーから0・3秒差と、1勝クラスでも力は通用。「父同様に奥手タイプと思われるが、レースを使いながら走りがしっかりしてきた。体も大きくなっており、今後更に成長してきそう」と記者の話。好走続きの近2戦と同じコースで、今度も期待大だ。

●未勝利・中山芝1600m

リバーバレイト(牡、キタサンブラック×リリーバレロ、美浦・堀厩舎)
1月5日の中京芝2000m新馬戦デビュー。追い切りの内容から初戦勝ちも見込めたが、結果は2着。「近親にマルシュロレーヌなどがいる血統。新馬戦は2着に敗れたが、勝ったジーティーアダマンはオープン特別(すみれS)も勝っており、対戦レベルは高かった。気性的に若く、素質だけで走っている現状だが、上のクラスを目指せるレベル」と記者の話。この時期の未勝利戦なら力は上。モレイラ騎手が鞍上となれば、負けられない一戦だ。

●未勝利・阪神芝2200m

ファーングロット(牡、キズナ×カウアイレーン、栗東・上村厩舎)
1月25日の小倉芝2000m戦でデビューし2着と好走。その後は間隔を開け、2戦目を迎える。1週前は桜花賞出走のアルマヴェローチェと併せ、ヤル気も十分。

「半兄にステイフーリッシュがいる血統。デビュー前から動きは良かったが、この中間は一段階攻めを強化してきた。好タイムが出ており、脚力は確か。順当に勝機」と記者の話。鞍上は北村友騎手の予定。

スティレセイル(牝、キズナ×コーステッド、栗東・福永厩舎)
兄にダノンベルーガ(現2勝、共同通信杯)、姉にボンドガール(現1勝、秋華賞2着)がおり、新馬戦で1番人気に支持された期待馬だが、結果は9着。一叩きされた2戦目に期待も、馬体重が14キロ減った影響か、再度9着に敗れている。

その後は間隔を開けて馬体回復を図り、当週で復帰予定。血統面からPOGでも人気になった一頭で、今度こそ好走を期待したい。鞍上は吉村騎手の予定。なお翌日の阪神芝2000m牝馬限定戦に出走の可能性もある。

●未勝利・福島芝1800m

ブライトゲイザー(牡、イスラボニータ×ライトニングホーク、美浦・田中勝厩舎)
1月11日中山芝2000mの新馬戦でデビューし、勝ち馬から0・4秒差の4着。2戦目は、3月1日の中山芝1800m戦を予定も、除外の可能性があるため、翌日のダート1800m戦を選択。しかしコースが合わなかったか勝ち馬から3・4秒も離される大敗を喫している。今回は芝に戻しての一戦。デビュー戦の結果から、芝なら好戦可能だ。なお翌日の福島芝2000m戦に出走の可能性もある。

◆4月20日

●1勝クラス・中山ダート1800m

ナルカミ(牡、サンダースノー×オムニプレゼンス、美浦・田中博厩舎)
昨年11月2日の京都ダート1800mの新馬戦でデビュー。1分51秒2と、初戦としては衝撃的な時計で大差勝ちを決めている。この内容から2戦目は単勝1・1倍の断然人気に推されたが、逃げバテて7着とまさかの結果。展開もきつかったが、初戦の反動もあったのかもしれない。前走後は、田中博厩舎に転厩。レモンポップと同じ田中博厩舎&ゴドルフィンのラインを形成し、仕切り直しの一戦に注目したい。

●1勝クラス・阪神芝1600m

ベイリークロア(牡、エピファネイア×ディープジュエリー、栗東・大久保厩舎)
前走のつばき賞は、道中かかったことも影響したか、結果は5着。ただ勝ち馬パラディレーヌは次走フラワーCで2着、2着ローランドバローズは次走若葉Sで2着、3着ダイシンラーは朝日杯FS4着と、上位に実力馬が並ぶ好メンバーだった。前走から1F短縮のマイル戦を選択は、折り合い面を考えるとプラス材料だ。鞍上はデムーロ騎手の予定。

●1勝クラス・阪神ダート1200m

イマージョン(牡、ロードカナロア×アディクティド、栗東・高野厩舎)
3戦目に勝ち上がり。格上げ初戦の前走は、好位からしぶとく粘り、勝ち馬から0・3秒差の3着に入線している。約3か月ぶりのレースだが、中間は坂路で1F12秒を切る時計を複数出しており、仕上がりは上々。2着馬も既に1勝クラスを卒業しており、今度は本馬の番だ。

●未勝利・阪神芝1800m

ミュトスオード(牝、レイデオロ×ラスティングソング、栗東・渡辺厩舎)
ヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロスなど活躍馬が並ぶ一族。昨年の春に骨折が判明し、入厩が今年の3月と遅れてしまった。入厩後は順調に来ており、当レースでデビュー予定。1週前の追い切りはCWで6F81秒0-11秒5の好タイムをマークし、初戦から好レースを望める状態にある。

◆2歳新規入厩

フィロステファニ(牝、エピファネイア×スキア、栗東・中内田厩舎)
兄ソールオリエンス(現3勝、皐月賞など)、ヴァンドギャルド(富士S)

※現役馬の成績は、4月11日現在